- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800316103
感想・レビュー・書評
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北条氏照、氏邦のことが良くわかった。
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小田原北条氏三代当主氏康の家臣団について、その変遷が丹念に追われている。領国支配の拡大や外交関係の変化に応じてどのような人材配置が為されていたかが詳述されており、戦国大名家の運営方式が垣間見えて面白かった。北条宗哲の健勝ぶりが光る。
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北条氏康期の一門、家老についての展開を中心に記述している。
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☆☆☆2019年8月レビュー☆☆☆
戦国時代を代表する大大名なのに、なぜだか地味な北条氏康。海音寺潮五郎、司馬遼太郎、新田次郎などの作家が扱っていないからだろう。小田原北条氏は、その地味さが魅力。
この本で初めて知ったのは、氏康の弟である北条為昌の存在。北条家の中で重要な地位を占めていたが、早死にしたため、あまり知られていない。玉縄城を中心とした広大な領地を任されていたらしい。それにしては、名前に「氏」の字がつかないのは何故?
さらに、宗哲(幻庵)。氏綱の弟、この人物が老体に鞭打って?かなり長い期間にわたって活躍していたのを知った。
今後は、氏照の活躍をもっと知りたいと思った。 -
戦国時代の関東において覇を唱えた北条氏。その家臣団の成り立ち・構成を記したのが本書。
本書を読んでいくと、同時代の大名家が抱えていた問題が見当たらない事に気づく。それは大名家の力を大きく削ぐ、お家騒動。勿論、全くないことはないだろうが、目立たない。驚くほど、君臣間、親族間で調和がとれている。そのような連携の強みが北条家の力の源泉ではないかと、そう伺わせる。 -
ここまで詳細に明らかにできるのは文書状況が良いのだろうか。家督相続時、氏康の弟為昌と幻庵宗哲に、一門衆として、氏康の代わりに軍総司令官の職務を与えていたのに、弟の死で構想が瓦解。福島綱成を婿として迎え、一門衆として扱い、軍総司令官の一端を担わせた、という導入から領土の拡大、縮小、家老や寄親の戦死、病死に応じて柔軟に配置を組み替えていく様がうかがえた。
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さすが小田原北条氏研究の第一人者である黒田基樹先生の本です。 知らないうちに新しい情報がありました。 約100年近くも家督争いも無く関東の広い範囲を支配していました。 そこには当主と家臣の連携そして信頼関係があったのですね。 代替わりすると家臣たちも代替わりして次の世代へとうまくつないでいます。 大河ドラマの題材としても興味深い戦国大名だと思います。