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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784800592897
作品紹介・あらすじ
一般にバブル崩壊後の新規学卒採用が特に厳しかった時期に学校を卒業した世代を「就職氷河期世代」と呼んでいるが、彼・彼女らは非正規の割合が多い世代であり、さらにここにきて高齢者の再雇用と新卒者の初任給上昇に挟まれた形で、賃金上昇が著しく低い状況となっているだけでなく、くわえて早期退職の候補にも入るようになってきた。
本企画は、自身もこの世代であり「30年ぶり賃上げでも増えなかったロスジェネ賃金」というレポートを執筆したエコノミストの著者が書く、就職氷河期の経済的真実を書いた一冊。
感想・レビュー・書評
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就職氷河期世代がどれだけ「割を食って」いるのかをとくとくと解説した本。
もっと早い段階で政策支援があるべきだったこと、リーマンショック後の経済政策等に至らない部分があったことなど、環境不備は否めないんだろうと思う。
個人的には3章の最後の
「安定した就職をすることができずとも、経済的に「自分でできることは何か」と考え、できることをやるのも大切なこと」
が、響いた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いろいろと言葉の定義が甘く、著者の都合によって使い分けられていたり、グラフを多用している割には、読み取りにくいグラフやわかりにくいグラフが多かったりして、ツッコミどころは多いです。
が、就職氷河期世代が背負わされてきた苦労を、マクロな視点で理解するための入門書としては、読んでもよいかもしれません。
要するに、
・1995年くらいから2010年くらいまでの15年間ぐらいに、大学の新卒として就職活動をした人たちを、就職氷河期世代と呼ぼう。
・就職氷河期世代は、バブル期に大量採用した反動で求人数が非常に少なくなった状況下での就職活動を強いられた。
・それゆえ、就職氷河期世代は、正規雇用の割合が低い(非正規雇用の割合が高い)。
・しかも、大企業の方が求人数の絞り方が大きかったため、就職氷河期世代は、大企業に就職した人が少ない。
・結果として、就職氷河期世代は、平均給与が低い。
・さらには、1990年代後半の世界金融危機、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災などの影響で、就職氷河期世代は、給与を挽回する(非正規雇用から正規雇用にステップアップする)機会に恵まれなかった。
・その上、近年は、新卒採用時の初任給がアップしている一方で、就職氷河期世代の給与は抑えられている。
といったことかと思います。
就職氷河期世代が、ある程度順調に正規雇用に付けていたら、給与は今よりもよく、結果として婚姻率が上がり、もしかしたら第3次ベビーブームが起こり、今とは違った世の中になっていたかもしれません。
が、国の無策により(といってよいと思います)、第3次ベビーブームは起こらなかったわけで、子どもがある程度生まれることを前提に作られた日本の社会の仕組みは破綻の危機に瀕しています。
ちなみに、これらの内容は、以前読んだ『アラフォー・クライシス』が大体カバーしているので、かなりの既視感がありました。
また、内容の緻密さも、『アラフォー・クライシス』の方が上だと思いますので、この本よりも、『アラフォー・クライシス』をお勧めします。 -
世代の真ん中にいるので悲観的になってしまいました。
これから先も年金問題などで苦しむのでしょう。 -
仕事用読書。
就職氷河期世代が、就職時のみならず、社会に出てからもずっと不遇で、今後は高齢者になっても割をくうことを、各種データから「これでもか」とばかりに可視化したリポートである。
そして、その世代の不遇は、他世代にとっても対岸の火事ではなく、日本全体を覆う暗雲となる、と指摘されている。
本書で列挙される就職氷河期世代の不遇は、まさに「踏んだり蹴ったり」という印象だ。
バブル世代の直後に始まったからこそ落差が激しく、落ち着いたと思ったらリーマンショックとコロナ禍でトドメを刺され、近年の賃上げも若手中心で氷河期世代は蚊帳の外……。 -
まぁ、なぜ氷河期世代が生じることになったのか、どのような苦しみがあるのかは分かるが、バックグラウンドをどう生かすのかまでは正直よく分からなかった。
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話題の本なので読んでみた。
氷河期世代といっても、転職してうまくいった人、それまでの価値観ではダメだった人がパーソナルスキルで成功した人もいるが、他世代に比べて割合が低いと思う。
氷河期世代は可哀想と一貫しているが、本書を読む氷河期世代は勝ち抜いてきた人だと思われるし、この乖離をどうしていくかが気になった。 -
本書では、就職氷河期世代がいかに「割を食った」世代であるのかを多角的に検証している。
就職氷河期世代というと、就職難であったために、非正規雇用に就かざるを得なかった人が多いという印象しかなかった。確かに、それもそうであるが、問題はそれだけに留まっていなかった。就職氷河期世代において正規雇用を得られたとしても、当該世代は例えばバブル期の人が同じ年齢であった頃よりも賃金が少ないなど、「割を食って」いる。また、今後就職氷河期世代が高齢者になると、介護の問題や自身の年金の問題が深刻化し、このままでは相対的貧困に多くの人が陥ってしまう。
すなわち、就活時の過去、働き盛りの現在、また老後の未来においても「割を食って」しまっている世代なのである。
他の世代の共感を得ながら、当該世代には手厚い支援を行うことが社会として求められると感じた。 -
同じようなことを何回も言っている
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エリートだけでは、モノを作ってくれる人、サービス業で働いてくれる人、モノを販売してくれる人も必要だから、頭がいい人だけだと服を買うことすら出来ない。散髪してくれる人もいないと成り立たない。経済は、沢山の人たちが、いる事で流れる。新しい産業が、無茶苦茶稼ぐ企業が日本には産まれなかった。
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2025/6/14 p.113まで読んだ 就職氷河期世代が経済的に割を食っていることが数字で示されている。この世代が、何を感じてどう動くのか個人的に注目。
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就職氷河期世代の社会的影響が分かりやすく解説された本。第三次ベビーブームが来なかったことによる少子高齢化問題は現状の問題。そして今後その世代が高齢化したときに本当の危機が訪れそうな予感。それに備えて十分な貯蓄が必要と再認識。
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配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10283109 -
1. 就職氷河期世代の定義
- 就職氷河期世代:1990年代から2000年代初頭にかけて新卒で就職活動を行った世代。
- 経済的影響:この世代はバブル崩壊後の厳しい経済状況に直面し、就職機会が著しく制限された。
2. 経済的困難の背景
- バブル崩壊:1991年のバブル崩壊以降、日本企業は過剰在庫や過剰債務を抱え、長期にわたり業績が悪化。
- 新卒採用の縮小:企業は新卒採用を中止または大幅に縮小し、就職氷河期世代は非常に厳しい就職難に直面。
3. 雇用形態の変化
- 非正規雇用の増加:就職氷河期世代は正社員になることができず、多くが非正規雇用を選ばざるを得なかった。
- 世代別非正規労働者比率:35~44歳および45~54歳の年齢層において非正規労働者比率が高いことが統計で示されている。
4. 年収と資産形成への影響
- 低年収:就職氷河期世代は他の世代と比較して年収が低く、経済的に割を食っている。
- 資産形成の遅れ:安定した正社員としての雇用が得られなかったため、資産形成が著しく遅れている。
5. 社会的影響
- 未婚率の上昇:経済的不安定さから結婚をためらう傾向が強まり、未婚率が上昇。
- パラサイトシングルの増加:経済的に自立できないため、親元に依存する人たちが増えている。
6. 経済全体への影響
- 貯蓄志向の強まり:就職氷河期世代は消費意欲が低く、貯蓄を優先する傾向が強い。
- 経済成長の停滞:個人消費が低迷することで、日本経済全体の成長にも影響を与えている。
7. 政府の支援と対応
- 政策の必要性:就職氷河期世代を支援するために、政府による就職支援や生活支援などの施策が求められている。
- 社会構造的問題:就職氷河期世代の問題は個人の努力だけでは解決できない、社会全体での取り組みが必要。
8. 将来の展望
- 年金問題:就職氷河期世代は年金受給額が低く、将来的な生活資金の不安が大きい。
- 高齢化社会の影響:高齢者が増加していく中で、就職氷河期世代の経済的な脆弱性がさらに問題視される可能性がある。 -
就職氷河期世代です。
バブル後の金融政策の失敗が、全ての元凶の様に感じた。他の世代と比較し、非正規の割合が高く、就職も就職後も苦しんでいて、節約志向というのは、強烈に共感。
日銀総裁は国民総選挙で選ぶようにしてほしい。
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