努力論 (いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ11)

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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800911094

感想・レビュー・書評

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  • 確か、川本三郎さんの本を読んでて、紹介されてた本だと思います。とても面白く、ためになりました。幸田露伴(1867~1947) 著「努力論」、417頁、2016.4発行。夏川賀央さんの現代語訳で、読みやすいです。いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ№11、初読です。読んで良かったです。「努力こそ人を幸福にする最善の道なのだ」明治の大作家、第1回目の文化勲章受章者の言葉です。15にわたる努力項目が挙げられてますが、幸福三説(惜福・分福・植福)が特に心に残りました。座右の書にしたいです!

  • この時代にこのような本が書かれていたのは、驚愕です。
    素晴らしいです。
    単に「努力せよ」ということではなく、古今東西の実例や書物から、さまざまな例を引いて解説します。
    それにしても、幸田露伴の碩学ぶりには、驚きます。
    以下の、健康についての記述も、身につまされます。

    身体が弱ければ不幸の根を一切断ち切ることができず、幸福の泉は一切、涸れがちになります。いやしくも自分を新しくしようと思うのなら、苦痛を忍んで、不健康を続ける昨日の自分の古い悪習と戦うべきです。それに勝ち、それを殲滅してしまいましょう。
    しかしながら、身体が弱くても、大きな偉業を成し遂げられないわけではありません。身体が弱くても意志が強ければ、一日の身があれば、一日にやるべきことは達成できます。
    とはいえ、身体を弱くする原因が何であるかを知っているのに、それを改めることができないくらい意志が弱くて改善ができないのであれば、その人は「自分を新しくする」ということ自体ができないことになります。そんな人が、いままでの自分を超越していくことはできないでしょう。 ー 70ページ

  • 努力こそ人を幸福にする最善の道――。文豪・幸田露伴が自らの理論を大成した『努力論』を、読みやすい現代語訳で紹介する。

    運命と人力と―運を引き寄せる最も確実な方法
    着手の処―これを聞かなければ「学び」は始まらない
    自己の革新―あなたが望む「新しい自分」のつくり方
    惜福の説―幸せになりたいなら「福を惜しむ」ことだ!
    分福の説―大きな成功をつかむために絶対に必要なこと
    植福の説―世の中のために、あなたは何ができる?
    努力の堆積―努力しないと「好きなこと」は実現しない
    修学の四標的―「正しく」「大きく」「精密に」「深く」学べ
    凡庸の資質と卓絶せる事功―「自分にとっての最高最善」を目指せ
    接物宜従厚―実践すべき「助長」と、戒めるべき「剋殺」
    四季と一身と―「季節の力」を利用して効率よく成長する
    疾病の説―健康を望む私たちが学ばねばならないこと
    静光動光―人生の最後まで成長を続けさせる「気の力」
    進潮退潮―最高最善の結果を生む「張る気」の力
    説気・山下語―万物の「気」を意識し、正しい人生をゆく

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著者プロフィール

1867年(慶応3年)~1947年(昭和22年)。小説家。江戸下谷生まれ。別号に蝸牛庵ほかがある。東京府立第一中学校(現・日比谷高校)、東京英学校(現・青山学院大学)を中途退学。のちに逓信省の電信修義学校を卒業し、電信技手として北海道へ赴任するが、文学に目覚めて帰京、文筆を始める。1889年、「露団々」が山田美妙に評価され、「風流仏」「五重塔」などで小説家としての地位を確立、尾崎紅葉とともに「紅露時代」を築く。漢文学、日本古典に通じ、多くの随筆や史伝、古典研究を残す。京都帝国大学で国文学を講じ、のちに文学博士号を授与される。37年、第一回文化勲章を受章。

「2019年 『珍饌会 露伴の食』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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