ワケありな映画

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  • 彩図社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801300248

感想・レビュー・書評

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  • 巨額の資金と、大勢のスタッフや俳優、時間を注ぎ込んで作られる映画。それだけ大きな金、人、時間が動くからには、信じがたいトラブルや悲劇に見舞われることもある。
    爆破予告があり上映中止になった「ブラック・サンデー」、戸塚ヨットスクール事件で関係者が逮捕されオクラ入りになった「スパルタの海」、公開直後に監督の妻と子供が殺された「ローズマリーの赤ちゃん」など、映画そのものよりも、そのトラブルが目を引くものも少なくない。
    本書は、古今東西の「ワケありな映画」を46本収録。読了後、何気なく観ていた映画の「裏側」が気になる1冊。
    内容があまりにもアナーキー過ぎて映画に影響された事件が起き上映中止になった「時計仕掛けのオレンジ」「ナチュラル・ボーン・キラーズ」、右翼の脅迫により上映中止された「靖国」、戸塚ヨットスクール事件で戸塚校長ら関係者が逮捕されお蔵入りになった「スパルタの海」、トラブル続きの制作秘話が凄い「黒部の太陽」「地獄の黙示録」「RAMPO」「ウォータームーン」、出演者4人が死亡した呪われた映画「ポルターガイスト」、未だに国内でソフト化されていない「恐怖奇形人間」「ノストラダムスの大予言」、日本映画史に残るカルト映画「幻の湖」「太陽を盗んだ男」、などなどヤバい映画を観たくなった時のお供にピッタリな映画紹介本。

  •  有名どころ(「地獄の黙示録」)からマイナー作(「人間革命」!)、今も話題になるもの(「ザ・コーヴ」)からすっかり忘れてたやつ(「ノストラダムスの大予言」)まで、映画のトラブルトリビアがいっぱい( ´ ▽ ` )ノ
     ネット連載「天野ミチヒロの封印映画」と同趣向でカブりネタもけっこうあるけど、本書のほうが定番ネタが多くて、より初心者向けだね( ´ ▽ ` )ノ
    「トワイライトゾーン」や「愛のコリーダ」なんかは当時映画に関心のない人にとっても常識ネタだったけど、時間がたつとどんどん忘れられちゃってくもんだ(>_<)
    「靖国」騒ぎなんて、本書を読むまで完全に忘れてた(>_<)
    「ワケ」のいわれは政治問題だったり大人の事情だったり呪い(!)だったり、いろいろ( ´ ▽ ` )ノ
     最近だって「スターウォーズ/ソロ」の監督交代があったり、世にワケあり映画の種はつきまじだね( ´ ▽ ` )ノ

     それはそれとして読んでて気になったのは、「エクソシスト」かな? あれ、人倫タブーを破ったというだけでなく、製作上のトラブルも絶えないシリーズだったよね( ´ ▽ ` )ノ
    「2」の出来に不満な原作者が自ら「3」のメガホンとったり、「ビギニング」では(「ランポ」さながら)監督交代・撮り直しになったり……( ´ ▽ ` )ノ
     なんでそこらへん触れなかったのかな?(´ェ`)ン-…

     あと、「幻の湖」……あれはカルトでも何でもなく、単なる駄作だよ(>_<)


     まあ、紙が厚くてめくりにくかったけど、すらすら楽しく読めた( ´ ▽ ` )ノ
     続巻はあるのかな?( ´ ▽ ` )ノ
    「クイーンコング」「カリギュラ」「熊楠 KUMAGUSU」「198X年」……ネタはまだまだいっぱいあるよ( ´ ▽ ` )ノ

    2017/10/29
     

  • なんでも書きまっせ的な作者による、手軽に調べた寄せ集め。
    まだ参考文献を示しているだけましか。
    映画史ではなく、映画製作史の話。

  • 古今東西、さまざまな事情で「封印」されてしまった映画を紹介した本。丁寧かつ平易な解説は、マニアくささがなく読みやすい。
    特長は、作品へのアクセスにきちんと配慮がなされていること。きっと意図的なものだと思うが、取り上げられているのは、長らく幻の作品だった「が」ここ数年の間にDVD化されたものが多い。本書を読んで興味を抱いた向きはごく自然に実作を鑑賞できることになり、要らぬストレスがない。この手の本には珍しいこの構成は、とても有用なものだと思う。

    2015/7/5〜7/10読了

  • 映画撮影の苦労を知ると見方も変わる

  • 文庫化。再読したが、特に付け足しの記述はなかった。

  • DISCASのリストに何作か追加してしまった。

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著者プロフィール

フリーライター。横浜国立大学教育学部総合芸術学科卒業。
在学中、アート・映画への哲学・思想的なアプローチを学ぶ。編集プロダクション勤務を経て渡仏。パリで思索に耽る一方、アート、旅、歴史、語学を中心に書籍、雑誌の執筆・編集に携わる。現在、東京都在住。
パリのカルチエ散歩マガジン『piéton(ぴえとん)』主宰。
著書に『図解 いちばんやさしい哲学の本』『図解 いちばんやさしい三大宗教の本』『図解 いちばんやさしい地政学の本』『図解 いちばんやさしい地経学の本』『図解 いちばんやさしい世界神話の本』『地政学から見る日本の領土』『ワケありな映画』『ワケありな名画』『封印された問題作品』『吉田松陰に学ぶ リーダーになる100のルール』『本当は怖い 仏教の話』『要点だけで超わかる日本史』『教養として知っておきたい33の哲学』(いずれも彩図社)、『はじめるフランス語』(学研プラス)、『地政学ボーイズ』(原案・監修/ヤングチャンピオン)などがある。

「2024年 『図解いちばんやさしい地政学の本 激動の世界最新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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