猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる (竹書房文庫)

  • 竹書房
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801911918

作品紹介・あらすじ

誇り高く孤独を愛するが、寂しさを感じたとき彼らはそばにいてくれる。甘えるが媚びず、気まぐれだが頼りになる相棒。そんな不思議な生き物の名は猫――。 マシュマロを焼く天才猫が登場するコイストラ「パフ」、宇宙船に乗せられた“船猫”が活躍するナイ「宇宙に猫パンチ」、傑作の誉れ高いライバー「影の船」など、愛すべき個性豊かな10匹の猫たちが宇宙狭しと跳び回る。 名アンソロジストがすべての猫好きとSFファンに贈る、猫SFアンソロジーの決定版! 地上でも宇宙でも、やっぱり猫は猫なのだ。

感想・レビュー・書評

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  • 猫が活躍するSF中短編小説アンソロジー。
    地上編◆5作+宇宙編★5作。

     ◆ジェフリー・D・コイストラ「パフ」(Puff:1993年)
     ◆ロバート・F・ヤング
     「ピネロピへの贈りもの」(Pattern for Penelope:1954年)
     ◆デニス・ダンヴァーズ
     「ベンジャミンの治癒」(Healing Benjamin:2009年)
     ◆ナンシー・スプリンガー
     「化身」(In Carnation:1991年)
     ◆シオドア・スタージョン「ヘリックス・ザ・キャット」
     (Helix the Cat:1938/1939年)
     ★ジョディ・リン・ナイ「宇宙に猫パンチ」
     (Well Worth the Money:1992年)
     ★ジェイムズ・ホワイト「共謀者たち」
     (The Conspirators:1954年)
     ★ジェイムズ・H・シュミッツ
     「チックタックとわたし」(Novice:1962年)
     ★アンドレ・ノートン「猫の世界は灰色」
     (All Cats are Gray:1953年)
     ★フリッツ・ライバー「影の船」
     (Ship of Shadows:1969年)

    少し事前の期待値が高過ぎたかな~(笑)。
    中には「別に猫でなくてもいいんじゃ……」みたいなものも。
    そんな中でハートを鷲掴みにされたのが、
    執筆年が一番新しいダンヴァーズ「ベンジャミンの治癒」。
    愛猫の死を受け入れられない飼い主が必死で介抱したら、
    特異能力が発露し、猫は生き返り、しかも、
    不老不死になるわ、人間の言葉で会話出来るようになるわ――で、
    願ったり叶ったりと言いたいところだったが、
    それを他人に知られてはいけないので
    様々な苦労が……という話。
    男一人と猫一匹が旅に出る展開が素晴らしい。
    そして、結末は、
    これまた飼い主にとって理想的なエンディングだろうけれども、
    とても切ない。
    グッと来た(涙)。

  • 中村融編「猫は宇宙で丸くなる 猫SF傑作選」竹書房文庫: ちくわぶ
    http://chikuwablog.cocolog-nifty.com/blog/2019/05/post-ca42f3.html

    収録作品
    ジェフリー・D・コイストラ「パフ」
    ロバート・F・ヤング「ピネロピへの贈りもの」
    デニス・ダンヴァーズ「ベンジャミンの治癒」
    ナンシー・スプリンガー「化身」
    シオドア・スタージョン「ヘリックス・ザ・キャット」
    ジョディ・リン・ナイ「宇宙に猫パンチ」
    ジェイムズ・ホワイト「共謀者たち」
    ジェイムズ・H.シュミッツ「チックタックとわたし」
    アンドレ・ノートン「猫の世界は灰色」
    フリッツ・ライバー「影の船」

    猫SF傑作選 猫は宇宙で丸くなる|文庫|竹書房 -TAKESHOBO-
    http://www.takeshobo.co.jp/book_d/shohin/6033301

  • 猫が好きだから買って読んだ。
    猫が主役ではなく猫が出てくる作品も
    SF、ファンタジー、ちょっとゾクっとする話も。
    個人的に
    ・猫らしいと感じたのは「宇宙に猫パンチ」
    ・猫好きの空気を感じたのは「ベンジャミンの治癒」
    ・妖しげ、という猫のイメージを表したのは「化身」
    では、ベストはというと「パフ」子猫がねぇ・・・
    ラストのフレーズの印象がねぇ。

  • 良質なクラシックSF集。どの話の猫もなにものにもおもねらない猫らしい猫で、編者の猫愛は本物だ‥と感じる。SFだから猫を越えた猫が出てくる中で『宇宙に猫パンチ』のケルヴィンが可愛すぎて癒されました。各作品の解説やあとがきがブックガイドとしても素晴らしい。
    宇宙編は若干懐かしさを古くさが上回ると感じる作品もあるけど‥(笑)

  • 「ベンジャミンの治癒」デニス・ダンヴァーズ->人の営みはただ空虚。生命は愛おしく寂しい
    「宇宙に猫パンチ」ジョディ・リン・ナイ->ネコに振り回されるドタバタが好き

  • 短編集。SF。猫。
    知らない作家さんが多数。
    好きな作品も、苦手な作品もあり。全体的には、まずまず満足。
    コイストラ「パフ」がベストかな。

    ジェフリー・D・コイストラ「パフ」
    遺伝子操作。生物の進化を描いたSF。20ページの短さで、ストーリーも面白く、想像力も刺激される。

    デニス・ダンヴァーズ「ベンジャミンの治癒」
    超能力…というか、不思議な能力もの。非現実的な設定を用いながら、主人公と飼い猫の一生を描いたヒューマンドラマ。なんとも言えない結末が…好きです。

    シオドア・スタージョン「ヘリックス・ザ・キャット」
    はじめてスタージョン作品読めた…。SFとファンタジーの真ん中らしい。

    ジョディ・リン・ナイ「宇宙に猫パンチ」
    かるい宇宙航海もの。

    アンドレ・ノートン「猫の世界は灰色」
    ショート・ショート。宇宙船内探検。ページ数のわりにストーリー性あり。もう少し長くても良かったかも。

  • 猫をテーマにしたSFアンソロジー。
    『地上編』と『宇宙編』に別れていて、前者は舞台が地球上の短編、後者は舞台が宇宙の短編が収録されている。『地上編』の方が好みの短編が多かった。
    巻末解説にも猫が登場するSFが数多く挙げられていて、読書ガイドにもなっている。猫好きのSF読者は是非。

  • 猫の出てくる話が多いのが先ず羨ましい!
    ニャンコも好きだけどワンコの方がもっと好きなので犬は駆け回るな傑作選も出して欲しいです!!

  • アンソロジーの常として玉石混交。猫SFでまとめてはいるが、猫が酷い目にあう話もあって残念。
    ただ、宇宙に猫パンチ、共謀者たちはとても可愛くてSFで良かった。

  • 猫もSFも好きなんだが少しセンス・オブ・ワンダー不足を感じて中途離脱

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著者プロフィール

シオドア・スタージョン(Theodore Sturgeon):1918年ニューヨーク生まれ。1950年に、第一長篇である本書を刊行。『人間以上』(1953年)で国際幻想文学大賞受賞。短篇「時間のかかる彫刻」(1970年)はヒューゴー、ネビュラ両賞に輝いた。1985年没。

「2023年 『夢みる宝石』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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