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本 ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784801941458
作品紹介・あらすじ
「あんた、知らない方がいいよ」
ある土地、ある一族だけに伝わり根を張る因習、掟。
最東対地が禁忌(タブー)を踏み抜き、隠された真実を追う土俗の恐怖奇譚!
特定の地域、人々の間で昔からそのようにしてきた習わし=しきたり。
だが、当然のごとく「そうしてきたことなり」の中には、底知れぬ闇が隠されていることがある。
暴いてはいけない禁忌。
禁忌を犯した者に訪れる恐怖。
最東対地が土地の風俗・習俗を訪ね、しきたりの因果を紐解く7つの怪奇ヴァナキュラー!
一 いちまさんの首
消えた人形の首と奇怪なひな祭りの習わし
二 家焼蟹
殺すと家が燃える忌み蟹。言い伝えは本当か
三 葬列
野辺送りの風習と不気味な臭いの正体
四 シジミを拾いに
子捨てと間引きの因習を隠す恐ろしき言葉
五 伝染夢
歯が抜ける夢を見ると家族が死ぬ俗信の真相
六 深夜の呪祭
余所者に見られてはならぬ禁忌の儀式
七 忌の火
火を食べてはならないの意味と村八分の掟
感想・レビュー・書評
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未完成だからこその恐怖。怪談の真髄は本来ならそこにあるのではないだろうか。タクシーに乗る女の幽霊が、振り返ると消えていて席が濡れているだとか、そういう戦慄の対象がハッキリしているものも確かに怖いが、正直後を引かない。実にさっぱりとしている。ホラーを苦手とする方が聞く怪談話ならそう言う類のものの方が齧りやすいのかもしれないが、ホラーを好む人間にとっては些か物足りない感触が否めない。筆者は本書で取り上げた怪談話を「怪談として完成する前』と表現しているが、この過程が一番好奇心を刺激される。元の怪談の所在地がどんどん分からなくなること、そしてそれが故に話は色々な要素を付け足されていく。でも、恐らく完成させてはならない。そんな気がする。完成してしまえば、その怪談は暴走を始めてしまうのであろうから。その一歩手前、深みにはまる寸でのところで、謎に触れられずにもどかしくなるくらいが、怪談の楽しみ方としては正しいのかもしれない。
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あまり面白くなかった。
作為感が強くて… -
田舎の怖さは暗い
著者プロフィール
最東対地の作品





