糞尿譚

著者 :
  • 青空文庫POD
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  • Amazon.co.jp ・本 (98ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784802039048

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  • 糞尿譚・厚物咲…昭和12年、13年…しょうがないのかな。なんだろう、このどうしようもない人生を必死に生きながらもどんどん深みに落ちていくような人間の、男の業。思わず顔をそむけたくなるような2編。糞尿譚は例えでなく、ほんとにし尿処理事業者の話。すべてが水洗になってしまった今となっては遠い昔の物語ですね。厚物咲は菊の花のことだけど、ほんとに主人公の友人の生き様には吐きそうになってしまった…。救われたのは最後に秋の果樹園の丘から主人公がその異常さ(としてくれてほっとした)を回顧するシーンがあったこと。少しだけ気持ちに涼風が吹いた気がした。

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著者プロフィール

1907年1月、福岡県若松市生まれ。本名、玉井勝則。
早稲田大学文学部英文科中退。
1937年9月、陸軍伍長として召集される。
1938年『糞尿譚』で第6回芥川賞受賞。このため中支派遣軍報道部に転属となり、以後、アジア・太平洋各地の戦線に従軍。
1960年1月23日、死去(自死)

「2016年 『青春の岐路 火野葦平戦争文学選 別巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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