- 本 ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784802611718
感想・レビュー・書評
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採用人事の仕事を理解したくて読んだのですがかなり良書でした。採用〜退職までについて今までいろんな人を見てきて感じていたことや考えていたことに対するアンサーやヒントに富んでいました。改めて人事の仕事の難しさを知ったと共に人事の可能性も感じました。良書。
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初めて人事で採用を担当することになった人向けの入門的な書物。
人事がどういった機能を有しているのか?採用において押さえるべき点は何であるのか?
図表を多用して大変分かりやすく、理解の進む内容。評価制度や採用面接など内容もかなり具体的。
中でも採用面接で押さえるべきポイントについては、直近の業務にも活かせるものであると感じた。
すぐに改善できる内容であるし、部内でも共有を図り、今進めている新卒採用もより良いものにしたい。
また、退職もマネジメントするべき指標である点は、これまで考えたこともなかったが、
会社の目指す姿を戦略的に実現していくためにも重要な指標であることも理解できた。 -
『人事と採用のセオリー』は、現代の組織運営や人材マネジメントの重要な要素を網羅的に解説した一冊です。著者である曽和利光氏は、豊富な経験をもとに、採用の実践的なアプローチと理論を巧みに結びつけ、組織が直面する課題に対する洞察を提供しています。本書の中でも特に印象的なポイントを中心にレビューをまとめます。
まず、「組織における人口ピラミッドを予測し、退職率をコントロールする」という考え方は、長期的な人材戦略の必要性を強調しています。組織が持続的に成長するためには、年齢構成や退職率などのデータを基に、計画的に人材を確保し、流動性を高めることが求められます。特に「組織が濁る 人材フローが停滞する。内部流動性を高める」という言葉が示すように、固定化した組織は新陳代謝が滞り、結果としてイノベーションを阻害するリスクが高まるという指摘が印象的です。
また、「求心力と遠心力」という二つの力のバランスを意識した組織運営についても触れられています。組織内の連帯感や結束力を高めること(求心力)と同時に、個々人の自主性や創造性を引き出すための自由度を確保すること(遠心力)を両立させることが、今後の組織マネジメントの重要なテーマです。このバランスが取れていないと、モチベーションの維持や人材の定着が難しくなることを、本書は示唆しています。
「人が転職するのはキャリア感よりも人間関係」という点も、人材マネジメントにおいて極めて重要な洞察です。多くの人がキャリアアップよりも、職場での人間関係の問題が理由で転職を考えることは、従来の「キャリア志向」の採用方針に再考を迫るものであり、パーソナリティの可視化や人間関係の構築が、企業の成長に不可欠であると説いています。
採用のプロセスに関しては、PULL公募とPUSHスカウトという二つのアプローチを組み合わせる重要性も強調されています。PULL型の公募は、多くの候補者を集め、企業文化に適合する人材を選ぶ手法であり、PUSH型は優れた人材を外部から積極的に引き抜く方法です。両者を組み合わせることで、採用の精度と効率を高める戦略が有効だとしています。
本書で特に興味深かったのは、選考プロセスにおける具体的なステップと評価基準の解説です。例えば、初期選考では基礎能力、中期選考ではパーソナリティ、最終選考では優先順位付けを行うといった多段階のアプローチは、企業にとって非常に実用的です。また、選考過程での「過去のエピソードを聴く」方法は、候補者の具体的な行動や経験を掘り下げることで、より正確な評価を行う手法として有効だと感じました。
総じて、『人事と採用のセオリー』は、採用・人事に携わるすべてのプロフェッショナルにとって実用的かつ洞察に満ちたガイドブックです。曽和氏が提唱する理論は、現代の多様で変化の激しいビジネス環境において、組織が持続的に成長し、競争力を維持するための重要なヒントを提供してくれます。この本を通じて、組織運営や採用戦略に対する新たな視点が得られることは間違いありません。
by ChatGPT -
タイトル通り、人事と採用の大枠の流れは掴むことができた。
実践的な一冊。
組織のライフルサイクルのためには循環が必要で意図的に退職率をコントロール必要というところが確かにそうだなと思いつつもこれまでの自分の考え方と違って改める必要を感じた。
採用のところは特に面接の観点深掘り方が具体的に書いてあって非常に参考になった。 -
タイトル通り、人事と採用のセオリーを体系的に整理してくれている本。人事の機能を6つに定義したうえで、人材ポートフォリオに基づく人材フローの考え方や組織成長に沿ったマネジメント変化、モチベーションスタイルの4タイプなどを始めとしたフレームワーク的な考え方が説明されており、知識のない自分にとっては勉強になった。
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人事と採用についての基本となる考え方についてまとまっており、入門書としてお勧めできる一冊です。自分は人事領域の業務をほとんどやったことがないですが、もし何かしら担当することになったら辞書や教科書的に担当業務についての記載箇所を読み直したいと思えました。
本書は「人事」と「採用」の大きく2つの章に分かれています。人事については役割の定義から書かれており、なんとなく頭の中にあった人事の業務について解像度を上げてくれました。採用については、採用計画を立てるところから求める人物像の設定、採用チームの作り方、選考プロセス、内定者フォロー、候補者に入社決断してもらうところまで採用の流れが網羅されています。人事と採用について全体感を把握するためには最適な一冊だと思いました。
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自分のブログから引用
https://kwn1125.hatenablog.com/entry/2024/03/31/210000 -
【この本を読んだきっかけ】
採用担当に異動するにあたり大切なことを体系的に学びたいと感じたから。その中で先輩社員に対しておすすめの図書を聞き、この本に出会った。
【この本を読んで特に覚えていること】
代謝のマネジメントに関して。HRMの中で、採用が最も重要だということはなんとなく認識をしていた。その上で代謝(社員の退職)に関しても理想の組織に関してマネジメントする必要がある。ポータブルスキルを身につけられる研修をすることや、給与が上がらない仕組みを作ることで、退職率を上げるなどの施策がある。実際に自社では現在どんな取り組みがあるのかは少し気になった。
【この本で感じたこと】
改めて自社の採用力の高さを感じた。特に採用のセオリーに関しては、自社で当たり前に取り組めていることが多く、新たな学びというよりはこの組織で採用担当として働くことができているありがたみを感じた。
一方で、抽象度の高い採用の言葉を全員で共通認識を持つことはまだまだできると感じた。面接官の言う「地頭がいい」とは、何で感じることなのか、面接のすり合わせでより確認する必要はある。
まだ人材紹介のエージェントとして働いていた過去があるので10章に関しては共感できるところが多いと感じた。エージェントとして、採用担当と関係性を築くことが重要であるのと同様に採用担当としてエージェントと良好な関係を気づくことが重要だと感じた。
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人事と採用に関して網羅的に学べ、かつ作者が在籍したリクルートでの肌感のあるノウハウが勉強になる一冊でした。
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入門書として最適
ただ、リクルートの人事部の半数が
採用を担当していたと聞いて
ちょっとクラッとした。
人事の6機能とか7機能で
最初に挙げられるけど
後回しにされがち
著者プロフィール
曽和利光の作品





