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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784803803761
作品紹介・あらすじ
真っ直ぐな言葉の連なりが織り成す微妙な色合い。
読むほどに人と人との間の心の綾が身に沁みて、
少しだけ人生が愛おしくなる ―― そう、小説ってこういうものだった。
長い沈黙のトンネルの果てに、作家がたどり着いた新境地!
感想・レビュー・書評
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増田みず子19年ぶりの新刊。この人がもう75歳になると知り感慨を覚えた。
自身の病いや親の介護などで慌ただしくしているうちに出版社と疎遠になり依頼がなくなって発表する場を失っていったとのこと。また体力の衰えにより書けなくなった、とも。
シングル・セルでこの人の虜になって何作か読んだがこれが一番だった。増田みず子のファンではなくシングル・セルのファンかもしれない。
内容はエッセイのようであり私小説のようでもある。本人曰く、今まで書いてきたものの中でもっとも読み返して面白い、という。
家族との確執やその死について触れる前半は重い。後半、ジムでトレーニングするようになって体力がついてきた影響か、内容が前向きに。
増田みず子だから読んだ、読めた、というところはある。もはや何を書いても小説になる、そういう領域にいる人だと思う。
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