すぐに使える、一生使える! 「本当の語彙力」がグングン伸びる本

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  • 大和出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784804762630

感想・レビュー・書評

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  • 今までの語彙力本は、覚えるべき語彙を並べ、その語彙を詳細に説明するといったものであった。
    それに対してこの本は、覚えるべき語彙ではなく語彙を増やす方法・技術を説明した本であり、その点で今までの語彙力本とは全く異なる。

    具体的には、語彙・語彙力とは物事を区別するもの・区別する力であると本質的な定義をしたうえで、「時間の観点」・「空間の観点」など語彙を区別する7つの観点を提示し、その7つの観点から語彙力を高めていく方法・技術を分かりやすく説明している。

    今までの語彙力本は語彙を個々の単語(点)としてとらえるため、高められる語彙・語彙力は限定的であった。
    しかし、この本は語彙を語彙同士の関係(面・立体)からとらえる方法・技術を説明するものであり、高められる語彙・語彙力は無限に広がっていく。

    自信をもって推薦できる本である。

  • 大人のためというよりは、小学生の子を持つ親のための本。語彙力というのは単語をどれだけ知っているか、ことわざ・熟語をどれだけ知っているかにかかってくる。そして、感想文などを書くときに「楽しかった」「うれしかった」「つまらなかった」くらいしか書けないようではダメで、多様な表現の仕方を知っていることが必要だ。TVの食レポのように、どれだけ多様な表現力を持っているかで差がでてくる。

  • 仕事上、言葉の言いかえに悩んだり迷ったりすることが多々あり、少しでも早く的確な判断をするためにも語彙力をつけたいと思い購入。

    まず言葉を調べる準備として辞典やウェブサイトが紹介されており、その1つとして『新明解国語辞典』が薦められていることにちょっと驚いた。そのユニークさは『新解さんの謎』で見知っていたが、辞典でありながら「価値観が含まれている」という特徴には、ただ面白がるだけに終わらない活用の仕方があったのだと納得。
    類語辞典はどれが良いか決めかねて結局ウェブ検索で済ませてきたが、愛用している『てにをは辞典』が紹介されていて嬉しかった。また、コーパス『少納言』は本書で初めて知り、今後ぜひ利用させてもらおうと思っている。

    本書は、言葉を区別する力こそが語彙力であり、その区別力を養うのに必要となるのが反対語であるという。その補足として、否定表現における4つのパターン(言葉の頭に未・無・非・不をつける)が解説されているのだが、ここで疑問が残った。
    「非」と「不」は、ともに「~ではない」などの意味とあるのだが、その使い分けはどう考えればいいのだろう、と。例題は一般的なものばかりなので、感覚的に非か不かを正しく判断できる。知りたいのは、反対語はあるけれども使わずに、あえて「非(あるいは不)○○」と表現する必要がある場合に、どちらがより違和感がないかを判断する基準だ。実際、仕事上で頭を悩ませたことがあり、今後のためにもそのガイドがほしかった。

    とても参考になったのは、外来語と和語・漢語の言いかえ。「コミュニケーション」は度々言いかえに苦慮してきたし、「シミュレーション」の「模擬実験」は思い付けなかったな(苦笑。
    巻末の心情語一覧と外来語変換表は、これから大いに活用したい。

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著者プロフィール

株式会社横浜国語研究所・代表取締役
1972年、横浜市生まれ。早稲田大学第二文学部を経て、創価大学教育学部(通信教育部)児童教育学科卒業。日本リメディアル教育学会会員。日本言語技術教育学会会員。日本テスト学会会員。公立小学校教師を経て、2006年、ふくしま国語塾※を創設(※JR横須賀線 東戸塚駅・徒歩2分)。
著書として、『「本当の国語力」が驚くほど伸びる本』『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版〕』『ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集〔小学生版ベーシック〕』『ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集〔小学生版〕』『国語読解[完全攻略]22の鉄則(高校受験[必携]ハンドブック)』(以上、大和出版)、『論理的思考力を鍛える超シンプルトレーニング』(明治図書)などがある。

「2020年 『男女御三家・難関校 中学入試国語を読み解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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