休養の地図 “仕事一辺倒”だった僕がメンタルダウンから職場復帰した話
- 大和出版 (2024年4月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784804764290
作品紹介・あらすじ
日常を大切にしたら、暗闇から抜け出せた――。「60点主義で1日ずつ」「小さなコーピングで身を守る」「家事をして切り替える」など、二度の休職から職場復帰した当事者だからわかる、“健やかに生きる知恵”を初公開
序章 仕事に無我夢中だった僕が、ある日突然頑張れなくなった
STEP1 ゆっくり休む――まずは疲れ果てた心と身体を充電しよう
STEP2 セルフケアを身につける――不安から身を守って平穏に日々を送ろう
STEP3 趣味を増やす――仕事以外でも充足感が得られる自分になろう
STEP4 家事を習慣化する――復職しても日常は続くから、暮らしを大切にしよう
STEP5 新しい価値観を作る――再発しないために、考え方をアップデートしよう
STEP6 職場復帰の準備をする――少しずつ自分に負荷をかけていこう
終章 遠い未来を考えすぎずに、今日1日をマシにしていく
感想・レビュー・書評
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メンタルダウンから復職した筆者が、復職にたどり着き、働き続けるために実践した、もしくは現在進行形で実践している手段、コーピングや気付き(家事でマインドフルネスを実践するなど)が書かれています。
復職を目指す方をサポートする一冊だと感じました。
特徴は、筆者の今までの経験をさらけ出している点です。
筆者はメンタルダウンを経て、復職への準備を整えた状態から一度復職に失敗したそうです。そこから二度目の復職までどうやって立ち直ったのかということも書かれています。
読んで、メンタルダウンからの回復に考えの転換や気付きはあっても、魔法などはなく、地道で泥臭く行動していくことが回復の道なのだと分かりました。
実際にメンタルダウンをすると回復は右肩上がりではいきません。当事者としては日々上下する自分の体調に一喜一憂してしまいますが、それが回復の道なのだと筆者の経験を通じて勇気づけられます。
タイトルの『休養の地図』。
目的地にたどり着くためにナビを使うことがあります。そのナビの指示通りに行動しなくても目的地にたどり着くことはできます。でも、ナビがあることで頼れる先があり、違う道を行っても大丈夫だと安心感を感じることができます。
この本は復職を目指す人のナビになる本だと思いました。
復職を目指していたときに自分が読みたかった一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
体調不良で仕事を休んでいます。もうすぐ復職なので、本書は復職に向けてとても細かく書いてあって励まされ、参考になりました。
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休職から復帰した当事者のリアルな言葉によって書かれている。
病気の対処法でもなく専門家が書いた研究に基づいた「正しい」方法でもないからこそより伝わるものがあると思ったし、著者の周りの同じ境遇の人たちの話もあって独りよがりにもなってない。
また、文体も柔らかく語りかけるような形なので読みやすい -
「うつ病」と診断された数日後、これからどう生活したらいいのか、どう回復していくのか分からないときに出会った本です。
「うつ病」が酷い期間があり、一旦読むのを辞めたのですが、情緒が安定したので、再度1ページから読み直しました。
とても優しい言葉で、素直に受け入れやすい内容になっています。「うつ病」との向き合い方は主治医の方針によって異なりますが、一例として勇気のもらえる内容になっています。
サクッと読んで、なんだか元気になりました。今の時期に、この本に出会えて本当に良かったです! -
うまく復職できた人の体験談として参考になった。
「何ができたら復職なのか」を医療・福祉観点で教科書的にレクチャーする本ではなく、当事者としてどう回復していったかが書いてあり励みとなる。
また結婚し子供がおり扶養している人のうつ・復職体験談でもある。私が見た限り当条件の体験談情報はそこまで多くないので、既婚者かつ扶養家族持ちの人はひとつのケースとして参考になるかもしれない。
文字がそこまで多くないため、うつ状態でも細々読めばなんとか情報を得られるボリューム感であることもありがたい。 -
メンタルダウンから職場復帰までの取り組み、著者はもちろんのこと、いろいろな当事者の方の視点も含めて紹介されていました。セルフケアの重要さを噛み締めて、取り入れられるものを真似させていただきたいなと思いました。