あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド

著者 :
制作 : ローナ ウィング 
  • 中央法規出版
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本棚登録 : 206
レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (102ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784805825891

感想・レビュー・書評

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  • この本を読み始めから誤解している人がいる。
    今、人に渡しちゃったのでうろ覚えですが、「サポーターと一緒に読んでくださいね…いないのであれば…」って但し書きがされてました。
    この本は「アスペルガーとは一体何か」をライトに掘り下げた本です。
    どんな性格でどんなことが苦手・得意でということが書かれてるわけです。
    自己分析の足しにできるならめっけもんですし、サポーターがいるなら性質を理解してもらえるよね、て話なんですよねー。
    少なくとも一家離散とか天涯孤独でなければ、親兄弟はいるはずです。身内にどんな性質なのか理解してもらって協力的になってもらえれば良いのでは。
    要は、「自分らしく生きる」が伝わればこの本はいいのです。
    この本はちゃんと読めればいちばんわかりやすい良書なのです。

    蛇足ですけど、
    硬直的に読んでがっかりする人がたまーにいて、良い本なのにもったいと思う昨今です。
    だからこういうところを切り取ってアスペ(もちろん当てはまるのはぜんぶじゃありませんが)って馬鹿にされるんでしょうか。
    読解力が低いと本の味が出ませんねえ。

  • 自閉症スペクトラムについてオススメの本は?と聞かれたら,間違いなくこの本はリスト入りします。

    「あなたがあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド 」は,お子さん本人が自閉症スペクトラム特性のことを読んで理解するための本です。

    脳のタイプはいろいろあるんだよ,というところから始まって,自閉症スペクトラム特性の「3つ組」について丁寧に説明が進んでいきます。

    吉田先生の本のいちばんの特徴は,「特性は短所にもなるが,長所でもある」ということが終始強調されているところだと私は思っています。

    自閉症特性があるから劣っているんじゃない,特性が他の人にはない強みとして発揮されることだってある,上手に強みを活かして,苦手を工夫をすれば十分やりようはある…その部分の説明が本当に力強くあたたかく響くのです。

    (余談ですが,このあたりのことは「弱点の克服ではなく,自分の強みに注目せよ」というドラッカーの教えと共通するものがあるなぁ…と最近とても感じています。)

    具体的な困りごとへの愛情あふれるアドバイス,先生が出会ったお子さんから感じ取ったその子の「科学者の心」のエピソード…どこを取っても,「自閉症スペクトラム特性はあなたの大切な個性だから,大事にして生きていこうね」という先生からのメッセージが詰まっています。

    この本は,私に発達障害の告知について考える貴重な機会を与えてくれた本でもあります。

    そして,私自身が診察室で自閉症スペクトラムの告知をした後でお子さんや親御さんに「この本をおうちでぜひ読んでみてほしいんです」ってお貸ししたり買っていただいたりする本ナンバーワンです。

    支援者自身も,この本に書かれているように自閉症スペクトラムのことを理解していれば,診察や支援の仕方が大きく変わるんじゃないかな,と思います。

    とにかく,とにかく,オススメの本です。

  • 自分が発達障害だと診断されてから、初めて自分が判った本。
    自分が前に進むことができた本。

    中高生向けに書かれてはいるけれど、大人でも十分役に立つ。
    発達障害を受け入れるのに役立つと思う。
    自分が自分であるために必要なことがわかりやすく例をあげて書かれているのがよかった。

  • アスペルガーの当事者の方に向けて書かれた本。

    アスペルガーとは何かについて、ポイントを絞った紹介がされていて、読みやすかったです。

    なぜ「特別な工夫」をするのか、との問いに、「少数派のASが多数派の人と過ごすため」と合理的な説明をされていたのが印象的でした。

    「個性を大切に」と言われながらも、個性的だと生きにくい現実。ちょっぴり切なくなりました。

  • 全体を通して当事者の気持ちに添ったわかりやすい優しい文章で書かれている。
    当事者の日常での困りごとの解決策・工夫はもちろん、文末には相談機関も載っている。

    悲しむべき場面で悲しめない自分は、冷たい人間ではないか?と悩む女の子の話が印象的だった。
    物事に対する個人の感じ方の自由は保障されているけど、実際の場面では顰蹙をかったりする。
    本書では「多数派」とは違った感じ方、考え方を持ちながらもうまくやっていくヒントが書かれている。

    大人はもちろん、自分への自信を失ってしまった子どもに読んでほしい。

  • 多数派の受け取り方と、ASのなりやすい状態がわかりやすかったです。この本のようにお互いに知る、話す、聞く、譲り合える社会になっていけるといいなと思いました。

  • 当事者向けの入門書。「できない」ことだけじゃなくて「発達特性があってもできることがあるんだよ」というメッセージ性が強調されているので、子どもへのしょうがい告知の際の説明にも参考になります。

  • 自閉症・アスペルガー症候群(AS)に関する本。ASの本人が読むことを想定した書き方がとても分かり易い。今は幼いけど、うちの息子もこういう本を自分で見ることがあるのだろうか。

  • 中高生向けの当事者向けに書かれた本。
    人とのコミュニケーションのトラブルを理由、方策の書き方が発達障害の特性向きでわかりやすい!

    中高生向きだけど、取り出して支援の中で使えると、思った。

  • アスペルガー症候群の当事者向けに、誇り高く生きていけるための知識や心構えを平易な言葉で綴ってくれている.
    中学生の当事者向けに書かれた書籍とのこと.

    定型発達者を「多数派」、アスペルガー症候群を「少数派」と表現し、決して「少数派」が間違っているわけではないことが繰り返し述べられている.
    「多数派」のなかで生活していくためには「多数派」のルールを知識として持っておくことが、戦略上大事だよと筆者は優しく教えてくれる.それと同時に「少数派」であるアスペルガー症候群が自身やサポーターの援助により胸を張って生きていける事が大事であると.

    筆者の構えは、アスペルガー症候群のみに限らず全ての「少数派」についても応用が効く考え方であると感じた.

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著者プロフィール

吉田 友子
慶應義塾大学商学部教授。
1967年生まれ。シラキュース大学大学院修士課程修了。専攻は、異文化コミュニケーション、異文化カウンセリング。
主な著書に、『異文化トレーニング』(八代京子他と共著、三修社、1998)ほか。

「2015年 『アカデミックライティング入門 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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