わが家は自閉率40%―アスペルガー症候群親子は転んでもただでは起きぬ
- 中央法規出版 (2007年6月27日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784805829035
感想・レビュー・書評
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5人家族のうち、著者である母と長男Rの2人がアスペルガーと診断されている。
アスペルガーの母がアスペルガーの長男の育児の苦労やバトルについて描いています。
以前に読んだ泉流星の「僕の妻はエイリアン―『高機能自閉症』との不思議な結婚生活」は、すごい仕掛けがある意欲作だった。
それと比べるとあっさりと読めて、Rくんの自閉傾向もそれほど強調されることもない。
Rくんの療育はとてもうまくいっていて、とてもステキな子に育っているようです。
とてもすごいことで、千手さんがとても努力されてここまで育ててきたんだなぁ、というのがよく分かります。
私が注目したのは、母千手さんのアスペルガー的な考え方。
とても合理的で、感情ではないところで話をするやり方が私はとても好きです。
母子通園施設に対する、彼女の辛辣な言葉。
でも、同時に「全力で愛し受け止めてくれた」と感謝もしている。
「感謝している」という気持ちを持っていたとしても、その理由でおべんちゃらを言ったりしない。
そうだけど、それとは関係ないところで厳しい批判もできる。
それは、社会の中では「嫌だな」と思われる原因になってしまうかもしれない。
でも、私はそういう合理的なやり方が好きだ。
行動を批判するけど、その人をのものを批判しているわけじゃない。ってこと。
そういうことが、きちんとできる社会になってほしいなと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示