本質をつかむ思考法

著者 :
  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806136330

感想・レビュー・書評

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  • 何のビジネス書から読めば良いかわからない方、勉強/仕事でモチベーションが上がらない方にお勧めの一冊です。

    今まで、何百冊とビジネス書を読んだ経験からたどり着いた答えがこの本に記載されていました。
    「すべてはお釈迦様の掌のできごと」とはこの事だと思いました。
    2012年6月23日、東京駅前丸善でこの本を購入し、積読状態でした。それから約1年後に読了しました。
    もっとはやく読むべきだと後悔しました。
    過ぎた事を悔やんでも取り戻せませんので、「思考法」をこれからの生き方に活かしていきます。

    第4章の内容にあります、「今考えなければならないこと」をわかりやすく書いている本があります。
    渡辺健介著「世界一やさしい問題解決の授業」を読んで頂けるとより、理解度が深まります。

  • タイトルを見、物事の本質をスパッと理解できる本!?
    と自分の思い込みで決めつけてネットで購入したが、
    その「正解」にたどり着くための考え方とは全く別物の、
    別な系の「考え方」の内容であった。

    つまり、タイトルやこの本で言う
    「本質」の定義が、自分の思うそれとは異なっていた。


    この本でいう「本質(思考)」の定義、
    ----------------------------------------
    対象となる物事や人を一面的に見るのではなく、
    多面的、立体的に見ていくこと。である。

    それにより、対象の「全体」を意識できるようになり、
    こうした意識こそが、その「本質」に少しずつ
    「近づけて」いってくれる。
    ----------------------------------------------
    と。

    本質に近づくための多面的思考法 といった感じのタイトルが適当か。
    相互依存で成り立って絶対性など無いこの世の「真理」を
    把握する観点に近い「本質」なのかもしれない。

    学校での「正解」にたどり着くための考え方
    も重要だがそれだけでは不十分であり、
    この本での「本質思考」力を鍛えていくことが不可欠である。と。

    学校時代に訓練したような、与えられた問いから
    既に決められている正解を導き出すための「考える」とは違う...

    という訳で、個人的狙いと本の内容は完全に異なっていた。

    しかし、その「正解を求めるクセ」を戒める注意などが冒頭にあり、
    非常に有益な、新たな「モード」「系」
    の考え方のツールを獲得できた感が。

    ・思考停止に陥ってはいけない。

    ・常に考え「続ける」必要。
    が、本全編を通してのポイントに感じられ、

    更にひとつひとつ見ていくと
    普通にやっていることも多々あるのだが、
    その一つの考え方だけに陥る危険性を省くため、

    一ヶ所、一側面にとどまらない事(多面的)が徹底されており、
    結果的に思い込みバイアスを軽減した上での
    主体的な思考、思考上の自由が身につけられるような全体である

    と、個人的に捉えられた。
    (この本でのミクロ+マクロ視点の考え方を
    無意識に使ってはじき出した感想かもしれない

    現実の社会の、相対的な、常に正解のない問いに対する
    ものの考え方を身につけるための本。
    自分で考え自分なりの答えを出すためのツールもしくはガイド。

    以下メモ
    -----------------------------
    序章

    言葉の中身を突き詰めない
    社会個人にとって危険な状態の思考停止

    常に考え続ける必要

    問と正解がある学校の訓練

    100パー正解がない
    (何とでも捉えられる)
    相対的な問の答え

    正解を求めるクセをやめる

    ベストを出さずにベターで出し続け

    つまり自分内でのハードルを結果的に下げ、
    考え「続ける」必要を重要視し、
    考え続けるしんどさという苦は伴うが、
    (乗り越えられたひらめきボーナスもある)
    そちらの考え方を使った場合の方が有効的合理的で、
    ある意味楽

    学校とは逆の
    この本での本質思考の定義
    物事を多方面から見る考え方=考える
    →全体を意識
    それが本質に近づけてくれる

    社会で必要なそれ

    その思考の為のツールを紹介の本
    ---------------------------------
    第一章

    考え続ける事と同様、
    決して1箇所にとどまらない、

    常に視点を移動する

    考える主体を白紙にするため
    思い込みを違う目で見る
    視点の移動

    自分以外の様々な視点を用意
    一つの事をいくつもの違う目でイメージ

    基準の視点を変える

    アイデア広げる水平思考 横
    垂直思考 一点で縦に掘り下げ

    相手の視点 たくさん出し、検証
    一歩引いた第三者の視点 
    人間以外の視点
    時間軸を過去、
    未来 一つにとどめない
    空間軸
    ミクロマクロの目 前向き方法
    肉体的自分自身の移動 狭い範囲でも
    ------------------------------------
    第二章
    あらゆる事を疑う=正に考え続けるという行為。別の角度から問い続ける。

    行動する前には必ず考える。
    行動する前に疑ってみる。否定ではなく物事の本質を別の角度から問う。
    言葉を疑う。引っかかりを持つ。
    数字の持つ意味を考える。
    日本人の常識を疑う。
    問いそのものを疑う。

    あらゆる物を疑うが、せっかくの「軸」となるものは
    理屈づけたり疑いで掘り起こす必要はない。

    問の内容によっては
    答えない答えられないこともあってよい。
    -----------------------------------------
    第三章

    知識・感情・意欲のバランス
    それら1点のみに陥らないこと。

    問題意識を持ち「続ける」

    異質、反対、目に見えない層も避けない。意識。考える。
    ----------------------
    第四章

    人間の意思の弱さを自覚
    それを下げない為の技術

    行動する前に考える と同様の
    考える前に意識する

    ポイントを意識することで結果が変わってくる

    タイムプレッシャー

    判断基準である(客観的な)ものさしを作る(結果検証のタメでもある)
    しかしそれは万能ではなく、絶対として考えない。

    漠然としたものを紙に書いて視覚化
    マイナス要素除去。ポジティブシンキング。

  • 思考停止に陥らない為の思考法を解いた本。

    すべてシックリきたワケではないが、有用なメソッドも書かれていた。

    琴線に触れたモノをメモっておく。

    -視点を変えて考えてみる。(水平思考、相手の視点、神視点、時間軸、空間軸、近視眼、鳥瞰)
    -便利なフレーズに騙されない。(例 構造改革)
    -人間の意識は弱い
    →その為に、支える技術が必要。
    -ゴールを、意識する
    -成果を定量化する
    -時間を区切る
    -問題を細分化する
    -紙に書き出す


    ん、と思ったのは「理由を考える必要のない真実もある」という話。たとえば、何故人を殺してはいけないのかという問いは、論理的な説明を考えても言語化しずらい問題であり、あなたの真実ならば理由はいらないらしい。

    確かにユーズフルな考え方ではあるが、それも一種の思考停止なのではないかとも思う。

    というか、思考停止は一種の時間短縮ツールなのではないか。限られた時間内で、ベターな答えを出す為に、必要不可欠なツールだ。
    しかし、この思考停止は時には読み違えをしてしまう。このような思考停止が常に無意識に行われていること、また時にはミスリーディングしてしまう事を自覚して、常に少し踏み込んでみて世界を捉えるようにしたいと考えた本だった。

  • 正解を早く求めすぎてしまう。
    学校生活で学んできた事が社会では通じない。
    そんな時にどう考えたらいいんだろうと、立ち止まって考える事ができる本です。

  • 司法試験の受験指導などを行っている伊藤氏の本質について書いた一冊。

    日経新聞に本書の広告が載っていて興味があり読んだのですが、現代社会を生きていくうえで大切な本質思考について理解が深まりました。
    本書で書かれている本質を捉えることを自分なりに要約すると物事に対して視点を変える、言葉の意図するもの、色々なことに関して疑いを持つことを情で感じ、知で対応し、意をもって取り組むことではないかと感じました。

    ひとつの考え方やうわべで伝わってくる情報に固執せず、様々な角度から物事に向き合うことや自分自身の境遇に関しても主観的に考えず見方を変えてみることが大切なことであることが理解できました。

    本書でも述べられているように昨今の答えを出す教育が本質を捉えることの大切さを見失わさせているように感じました。
    漠然とは思っていましたが、社会に出れば、世の中の事象や自分自身の境遇についてベストな答えではなく、よりベターな答えを出し続けていくことが自分自身を磨いていくことに繋がっていくということが改めて本書を読んで感じました。

  • 思い込まない、常識に流されないための考え方。
    視点の移動:相手の視点、第三者の視点、人間以外の視点、時間軸、空間軸、鳥の目と昆虫の目
    疑う:言葉の意味概念、常識、数字、類義語と対義語の活用
    知・情・意のバランス
    考え、問い続けることの重要性と、そのための具体的テクニックが示されており、参考になった。
    14-173

  • 260320読了。
    基本的な内容。社会人1年目や学生向けだと思う。すごく分かりやすく平易な文章で書かれてあり、一気読みできる。
    内容としては、世の中の出来事に興味を持ち、様々なソースを読み、そのソースを疑う。また第三者の視点で考えるべきということ。目的を持って勉強すべきということ。

  • 相手の視点、第3者の視点、水平思考、俳句、知情意

  • テレビやインターネットでの情報が主流になっている現代では、本や新聞などの活字で情報を得る人は少ない。

    しかし、目で見る情報は、さほど考えなくても頭に入ってくる(入った気になる)けど、活字のものは、一旦、自分の頭の中でイメージして考えてからでないと理解できない。

    活字だったら、いろんなことを自分でイメージできるぶん、思考の幅が広がる。
    そして、考える癖がつく。

    視覚にばかり頼っていると思考停止になってしまう。

    そうならないための思考法についての著書。

    学生時代の正解がある勉強とは違って、社会は正解がない、たくさんあることが多い。
    だから、最初からひとつのことを深く掘り下げて考えるてベストな答えを出すことも必要やけど、ベターなものをたくさん出してから、それをベストに近づけていくほうがいい。

    自分の立場、相手の立場、第三者の立場でものごとをかんがえないと、考えが片寄る。
    気をつけないといけないのが、相手の立場にたったときに、感情移入しすぎないこと。
    例えば、中国とか韓国の肩をもつ歴史感の人たちは、相手の立場にたって向こうの主張に感情移入しすぎち結果なんだろうと思う。
    自虐的歴史感、かわいそうに。。

    他にも時代を遡って考えたり、よく言われる「タカの目、アリの目」、ものごとを見渡す目と、近くから見る目の両方を持とうってやつ。

    常に情報とか、教えてもらったことでも疑ってかかること。聞こえが悪いんで、自分でも調べてみるってことも大事。

    反対意見を大事にする。
    ただ排他主義になったらおしまいと思う。

    伊藤真さんの著書は、どれもお勧めできますが、その中でもお勧めできる一冊でした!

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著者プロフィール

弁護士

「2017年 『護憲派による「新九条」論争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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