20代から身につけたい ドラッカーのリーダー思考法

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  • 中経出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806139959

作品紹介・あらすじ

将来は「いま」からつくる。ポストやカリスマは関係ない。これからのリーダーに必要な6つの視点。

感想・レビュー・書評

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  • ❍戦略とは「捨てる勇気」
    ❍イノベーションに「ひらめき」はいらない
    ❍成功体験を捨てよう
    ❍変化は常に「現場」から
    ❍「評論」「冷笑」なし
    ❍将来は「いま」からつくる

  • ドラッカーの思考が噛み砕かれて、著者の考えと共に書かれている。

    比較的まとまっていて、あとからも振り返っても思い返しやすい。

  • *ドラッカーの言葉①
    マネジメントするということは、単なる受動的、適応的な行動ではない。それは、望ましい結果をもたらすために行動することである。
    私たちは、「マネジメント」を経営者や管理者の仕事として教えられてきました。しかし、ドラッカーのマネジメント論はそうではありません。「セルフマネジメント」という言葉があるように、誰もが行わなければならないものだとしています。そのマネジメントは、自分がよい仕事をするために積極的に周りの人に働きかけ、まわりの人を巻き込んで、よりよい成果を上げるためのものです。そして、地位や役割に関係なく、自分の専門分野、担当する仕事で貢献するために、すべての人たちが発揮しなければならないのがリーダーシップです。
    *ドラッカーの言葉②
    リーダーシップとは、人の視線を高め、成果の基準を上げ、通常の制約を超えさせるものである。
    ドラッカーのリーダーシップ論は、一般的に考えられているカリスマ性や超人的な存在とはまったく別の次元で展開されています。一般論とのいちばんの違いは、「リーダー=管理者」ではないことです。「リーダーシップの素地として、行動と責任についての厳格な原則、高い成果の基準、人と仕事に対する敬意を、日常の仕事においては確認するという組織文化にまさるものはない」とも言っています。つまり、ドラッカーは、リーダーシップを「仕事」としてとらえています。仕事であればルールに沿ってやりさえすればよいのです。
    *ドラッカーの言葉③
    最終的に判断を下すのは経営陣だけど思われていたり、重要なのは経営陣の決定だけだと思われたりしているようだ。これは危険な誤りである。
    単純労働は別として、知識労働では、部長や課長、専門職、担当など、会社全体から見れば、「大したことはない」と思われているレベルの意思決定がきわめて重要になります。つまり、「意識する・しない」「望む・望まない」にかかわらず、あなたの仕事における意思決定が会社全体に大きな影響を与えています。これは、「リーダーになりたい」とか「リーダーになりたくない」とかではなく、会社で働くかぎり、知らず知らずのうちに誰もが仕事にかかわることでリーダーになっていることを意味しています。
    *これからの日本(すなわち、あなたの会社や職場)をリードしていかなければならないのは、知識労働者です。ドラッカーの言う「知識労働者」は、自分の専門知識で会社をリードしなければならない存在です。ドラッカーが言うように「その分野であなたより詳しい人がいるようでは、あなたの存在価値がない」といえるでしょう。
    *自分の人生は自分で切り開くものです。それがドラッカーの唱えた「目標によるマネジメント」です。受け身ではなく、自分の人生は自分で築いていくものなのです。
    *変化は避けられません。避けられないならば、先頭に立って変化を起こしたほうが仕事もしやすくなります。リーダーとは、会社の目的に賛同し、その実現のためにまわりを巻き込んで、率先して目標達成のために貢献責任を果たす人を指すのです。
    *ドラッカーによれば、「データ」に意味を加えたものが「情報」であり、その情報を「成果をあげる能力」に転換したものが「知識」となります。ですから、知っているだけでは知識になりえません。成果をあげるためには、多くの場合、情報を活かして使うための「経験」も必要になるのです。
    *ほとんどの人が、「自分のやりたいことは何か」はわかっています。しかし、「そのとき」「その状況」において、「何をしなければならないか」「やらなければならないことは何か」をわかっている人は意外に少ないものです。この自問を発し続けることが、変革期のリーダーにはとくに求められています。
    *多くのリーダーが、すべての課題や問題に手分けして取り組もうとします。これに対して優秀なリーダーは、最重要な課題を可能なかぎりひとつに絞り込み、その解決を図ろうとします。つまり、「優先順位を決め、それができるまで徹底するのだ」とドラッカーは言っています。
    *また、第一の最優先課題を達成したからといって、すぐに次の課題に取り組むわけではありません。その前に、優先順位を再度考えます。最初に考えた最優先課題を達成した段階で「今、何をやらなけらばならないか」をあらためて自問すると、まったく別の優先順位になるからです。
    *ドラッカーは、「個人のせいではないかもしれないが、失敗した者をそのまま放置してはいけない。前と同じ地位と給与で前の仕事に戻る選択肢を与えるべきだ」と言っています。そうしないと、「安全で居心地のよい仕事を離れて、リスクの高い新しい仕事に取り組む人がいなくなる」というのです。「会社の業績はリスクをともなうチャンスにかける社員の意気込みによって決まる」からです。
    *情報はシステム部や経理部、上司、部下が責任をもつものではなく、あなた自身の仕事に必要な情報については、あなた自身が責任をもつ必要があります。
    *最終責任はリーダーにある。
    「最終責任を負うから自分のやりたいようにやる」のではなく、「最終責任を負うからこそ、よりよい仕事にするためにみんなの意見を聞く」のです。これがすぐれたリーダーの行動パターンです。
    *常識的に考えれば、失敗しそうにないのは、これまでうまくやってきたものだけです。新しいことに取り組むときには、必ず失敗するリスクをともないます。リスクを避けようと思っても、新しいビジネスでリスクがないものはありません。「リスクがない」と判断した段階で、それは大した成果があがらないと考えなければなりません。つまり、将来をつくるには、チャレンジする勇気と、新しいものを切り開く努力と、何としても新しいものをつくり出すという信念が必要になるのです。
    *どんなに強い会社でも、市場の変化に対応しなければ、経営環境の変化とともに普通の会社になり、やがて衰退していかざるをえません。売上や利益幅は減少しても、固定費は確実に横ばい、あるいは伸びていくからです。社会や市場は、つねに変化しています。ですから、たとえ大企業でも、新しい何かに取り組むというリスクにチャレンジしなければ、もっと大きなリスクを負うことになるのです。反対に、変化にチャレンジすれば、たとえ小さな会社でも環境変化のリスクを避けることができます。リスクを負ってチャレンジしないと、もっと大きなリスクを負うことになる。
    *ここまで情報が手に入りやすい環境になると、「なんのために・どのような情報を・どのタイミングで・そのように収集するか」がひとつのポイントになります。また、集めた情報をもとに「どのような判断を下すか」がもうひとつの大事なポイントになってきます。つまり、リーダーは、これまで以上に考える人、決定する人にならなければいけないのです。したがって、これからはドラッカーの言うように「現場に近いリーダーにも戦略的思考が欠かせなくなってくる」のです。

  • 何をしなければならないかを常に自問自答
    正しいことは何かを自問
    アクションプランの作成
    意思決定に責任を負う
    円滑なコミュニケーション
    問題ではなくチャンスに焦点をあてた
    会議を生産的に進行

    知識労働者の生産性をあげるためには、雑務を取り除いて専門分野に集中させればよい。

  • リーダーになるためには、このように考えて、行動しなさい
    会社の魅力は自分でつくる→目標によるマネジメント
    経験に裏打ちされた知識が大事→身近な仕事でリーダーの経験

    リーダーに必要な8つの行動→習慣化
    ①何をしなければならないかを常に自問自答する
    ②正しいことは何かを自問自答する
    ③アクションプラン(行動計画)を策定する。
    ④意思決定に責任を負う
    ⑤円滑なコミュニケーションに責任を負う
    ⑥「問題」ではなく、「チャンス」に焦点を当てる
    ⑦会議を生産的に進行させる
    ⑧「私」ではなく「私たち」として考え発言行動する

    思考や行動はチャンスに振り向ける
    成果は会議後の行動にかかっている。

    リスクを負わないは最大のリスクになる→リスクの種類を分析

  • ドラッカーの考え方をやさしく説明。各章の最後にまとめがあり、エッセンスを復習できる。とは言うものの、全体的に表面をザッとなめた感じであり、それぞれの項目を深く知ると言うよりも、大まかな心構えを簡単に知るにはちょうど良いかも。
    1章の扉の前に書かれているように、「ドラッカーがそのような意味のことを言った」とあり、そのままの文章でない分だけ読みやすいかもしれない。
    リーダーという「役割」について、若手と呼ばれる方々も自分の立場に合わせて読むと役に立つことは多いと思う。

  • リーダーは役割である。正しいことを忘れない。思考、習慣、意思決定力、情報化。リーダーとしての要素を学べる。

  • ドラッカーをが難しい方は、こちらを先に読むことをおすすめします。
    解りやすい実践本という感じです。

  • 自己啓発で終わらずに、現場に即したリーダー論を述べているのはドラッカー理論の良いところだろう。
    漠然と読むのではなく、自分の立場、生活の中でどのように活用できるかと考えながら読む(読み直す)必要があるだろう。

  • 表紙に惹かれて購入。ビジネス書なのに装丁買いっていうのもどうかと思ったけれど・・。

    内容はいたってシンプル。深くつっこんで話すというよりもリーダーとは、とういうことを箇条書きにしてアドバイスをたくさん詰め込んだ感じの本。

    特に印象的だったのが、目標の前に目的を設定するというもの。当り前のようだけど、いつも考えているのは最初目標⇒プロセスっていう形だったので、改めて目から鱗。そういえば今の仕事の目標も目的曖昧だなぁと思ったり。目的がないと、何を大切にして何を切り落としていくかっていう大事な選択が出来ないし、目標を達成するために手段を選ばないっていう無茶な行動を取りかねないもんね。

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著者プロフィール

藤屋ニッチ戦略研究所株式会社代表取締役。1996年、経営コンサルタントとして開業。1998年に大学院に入り、「マネジメントの父」と言われているドラッカーの研究を始める。現在は、ドラッカーのマネジメントをさまざまな視点から再編成し、中小企業を対象にしたコンサルティング、経営塾、執筆活動を複合的に行っている。著書・監修書は『図解で学ぶドラッカー入門』(日本能率協会マネジメントセンター)、『ドラッカーの教え 見るだけノート』『まんがと図解でわかるドラッカー』(ともに宝島社)、『13歳から分かる! 人を動かす カーネギー 人間関係のレッスン』(日本図書センター)など49冊(電子版、海外版を含む)、累計発行部数は248万部を超える。

「2022年 『毎朝5分で学べるリーダーシップのコツ! カーネギー『人を動かす』の教え 見るだけノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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