先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学

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  • 築地書館
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本棚登録 : 582
レビュー : 126
  • Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806713449

作品紹介・あらすじ

自然に囲まれた小さな大学で起きる動物たちと人間をめぐる珍事件を人間動物行動学の視点で描く、ほのぼのどたばた騒動記。あなたの"脳のクセ"もわかります。本日も、鳥取環境大学は動物事件でにぎやかなり!

感想・レビュー・書評

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  • 動物生態学が専門の公立鳥取環境大学の小林朋道教授が描く、ほのぼのどたばた騒動記といったところ。
    この教授にかかるとヒトも動物。
    大学内や大学周辺にいる動物達はもちろん、学生達の観察(?)もとてもユニークで、確かに私もヒトであり動物なんだ、と改めて認識させられた。
    教授の、ヒトを含めた全ての生き物に対する愛情が感じられ、温かい眼差しで見守る姿勢にほのぼの。
    特に印象深いのは大学内で飼っているヤギのヤギコ。
    幼い頃から大勢のヒトに囲まれていたため、自分を"ヤギ"と認識していないらしい。
    大学内でヤギがのびのびと暮らしたり(ヤギ部もある)、コウモリ等普段馴染みのない動物にも遭遇したりして、この大学の学生達はめったにできない貴重な経験ができて楽しいだろうな。
    ヤギコには一度逢ってみたい。

  • 1200人ほどしか学生がいない大学での動物をめぐるエッセイだ。コウモリ、ヘビ、ハムスター、イモリ、アナグマ、シカ、ヒミズ、アリ、ヤギ、タヌキ、ドバトたちとの、そして学生たちとのエピソードが、ユーモアを交えて描かれていてとても愉しい。それぞれの章ごとにそれらしい人間動物行動学の理論が添えられている。軽い感じで書かれているので、マジな理論なのかな、それとも面白おかしく書かれているだけなのかなと思ってしまうけど、本当なんだろうなあ。ちょっぴり浮世離れしているエッセイだ。

  • 2020.10.02 読了
    専門的過ぎる内容はなく、とても読みやすかった。特に、脳の反応性が増大するという話が興味深かった。今まで自分が英語を勉強する際に感覚的に感じていたことと繋がるかも。

  • 人間動物行動学としてみると物足りなさを感じるかもしれないが、理系大学教授の動物とのふれあいとしてみれば面白いと思う。
    私はまったく別方向の大学に進んだので、こういう大学のエピソードは新鮮ですね。

  • 自分の好きな勉強ができるって幸せだな。ぼくも学生時代、役に立たなくてもいいから、本当にやりたい勉強をすればよかったのかもしれない。もしそうしてたら今のどうなってただろう、と思うが、どうせ先のことなんかわからない。その時々でやりたいことをやる、というのは大事なのかも。

  • 動物行動学の先生が仕事柄体験した動物のエピソードを面白おかしく語るエッセイ。

    タイトル(副書名?)に動物行動学とあるが学問的な内容は皆無と言ってよいので、生物学の本を読むぞ!というテンションの人にはオススメしない。むしろ「動物のお医者さん」が好きという人にはドンピシャなのではないかと思う。

    コミカルな先生の語り口からは、鳥取の大学林や山々、湖に浮かぶ無人島島など自然に囲まれた環境で、動物に積極的に触れ合い振り回される姿が鮮明に浮かび上がってきて、素直に微笑ましい気持ちになり、満足感が得られた。ここは人によって受け取り方は違うと思うが、基本的に動物好きながら、多くの動物と接する研究者としての(とおそらくは生来の性格)からくる割り切り方もただの動物好きとは違うような、ある種落語的なシュールというかシニカルな感じで面白い。


    しいて言えば、この値段でこの分量ならばせめて写真がもう少し見やすいと嬉しいが、出版社の規模を考えれば仕方ないかなとも思う。どの道モノクロ写真なのでKindleでも読みやすいはず。

  • ★2.5かなぁ、ちょっと辛めかな?
    面白いんだが、他の魅きつけられた科学系の本と比較すると、何だか冷静な眼で読んでしまった。
    少々レベルが違ったか?えらい偉そうな感想ですな、我ながら。
    しかし人間の記憶能力が生存本能に依拠する見解は凄く興味深い、もっと教えてほしい。

  • 文章が少し頭に入りにくかったが、
    人類学の入り口としては入りやすいです。

    エッセイでもなく、児童向け学術書と
    いったところでしょうか

  • ≪目次≫
    はじめに
    第1章 「巨大コウモリが廊下を飛んでいます!」-人     の"脳のクセ"とコウモリ事件
    第2章  ヘビが逃げた!ハムスターも逃げた!-人工空    間の中の生態系のお話
    第3章 イモリを採取していてヤツメウナギを捕獲したT    くんー自然が発する信号に無意識に反応する脳
    第4章 大學林で母アナグマに襲われた?話ー神話と伝承    をつくり出す"脳のクセ"
    第5章 無人島に一人ぼっちで暮らす野生の雄ジカー私は    ツコと呼び、Kくんはメリーと呼んだ
    第6章 ヒミズを食べたヘビが、体に穴をあけて死んでい    たのはなぜかー因果関係を把握したいという欲    求
    第7章 化石に棲むアリー机の上の生態系小宇宙にひかれ    るわけ
    第8章 動物を"仲間"と感じる瞬間ー擬人化という認知様    式
    第9章 カキの種をまくタヌキの話ー植物を遺伝的劣化か    ら救う動物たち
    第10章 飛ばないハト、ホバのことードバトの流儀で人    と心通わすハト
    付録  鳥取環境大学ヤギ部物語

    ≪内容≫
    鳥取環境大の小林教授の多分第1弾エッセイ。私が最初に読んだ作品より論理的というか、強引に人間動物行動学に結びつけているきらいが…。でも、起こる事件はほっこりして楽しい。逗子市図書館。

  • 書店を見ていて、シリーズがたくさん並んでいるのを見て手にとって見た。読んでみて、たしかにシリーズになってもいいおもしろさ。
    大学内で起きた事件などを題材に、動物の行動特性や習性を分かりやすく解説。その解説の分かりやすさもいいのですが、その事件や著者の考え方(行動)が軽妙で全然飽きないし、どんどん読みたい気になります。

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著者プロフィール

1958 年岡山県生まれ。
岡山大学理学部生物学科卒業。京都大学で理学博士取得。
岡山県で高等学校に勤務後、2001 年鳥取環境大学講師、2005年教授。
2015 年より公立鳥取環境大学に名称変更。
専門は動物行動学、進化心理学。
著書に『先生、巨大コウモリが廊下を飛んでいます!』をはじめとする、「先生!シリーズ」(今作第15 巻)、番外編『先生、脳のなかで自然が叫んでいます!』(築地書館)など多数。
これまで、ヒトも含めた哺乳類、鳥類、両生類などの行動を、動物の生存や繁殖にどのように役立つかという視点から調べてきた。
現在は、ヒトと自然の精神的なつながりについての研究や、水辺や森の絶滅危惧動物の保全活動に取り組んでいる。
中国山地の山あいで、幼いころから野生生物たちとふれあいながら育ち、気がつくとそのまま大人になっていた。
1 日のうち少しでも野生生物との“交流”をもたないと体調が悪くなる。
自分では虚弱体質の理論派だと思っているが、学生たちからは体力だのみの現場派だと言われている。

「2021年 『先生、頭突き中のヤギが尻尾で笑っています!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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