街路樹を楽しむ15の謎

著者 :
  • 築地書館
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本棚登録 : 51
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784806714545

作品紹介・あらすじ

日本の有名な街路樹や、人気のある街路樹種を取り上げ、その歴史・エピソードをからめながら、樹木の生態・生き様を解説。人の暮らしと深いかかわりをもつ街路樹の面白い側面が見えてくる。明日からの街歩きが楽しくなる、新緑の季節にベストの1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 最近親しくなった人のオススメ本。
    表参道、仙台のケヤキ、日本大通りのイチョウ、倉敷のシダレヤナギは認識していたけれど、北の方の都市の街路樹や、北大のポプラや立教大学のプラタナスなど、出身校ではない大学の街路樹のことは考えたことがなかったので、その街路樹の象徴や生態を興味深く読めました。
    15のうち、見たという認識がある9種類については面白かった!
    見かけた記憶がない街路樹は頭に入らず、今後、旅先で綺麗な街路樹を見つけたらgoogle lensで調べてwikiってみようと思った。

    難点を言えば、口絵にある程度写真はあるものの、街路樹の本なので、その樹木が使われている街並みをカラーでもっと見たかったです。本文からすると新緑・花・果実・紅葉の4つの過程が大事な上、街路樹として使われている主要な街路に触れるので、ググりながら読みましたが。2013年の本でなく最近の本であれば、QRコード作戦もありえたと思うので次作に期待。

    以下、読書メモ。
    ソメイヨシノのことは、一通り知っていたと思ったけれど、開花までのプロセスがうろ覚えだった。
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    【抜粋】
    夏の間によくとしの春に咲かせる花の芽(蕾)を作り、夏の終わりに休眠させる。
    秋の間、休眠した花芽は、冬の寒さに晒されると目覚めはじめ、その後、春先の気温の上昇とともに花芽が生長して、開花する。
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    春先が暖かいと、花芽の生長が促進され、早く開花する。

    温暖な地域では、冬の寒さが足りないと、開花時期が遅くなったり、満開にならなかったりする。これは、休眠がきちんと解除されず、順調に花芽が生長しないからである。
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    ハナミズキがアメリカからのもの、ヤマボウシが在来種ということ以外に、それぞれの果実の違いが大きいのも面白いし、ヤマボウシが猿の大好物の甘い果実と知って、食べてみたくなった。
    イチョウが街路樹としての優等生というのも面白い。銀杏を落とさない雄に植え替えを行っているとは初めて知った。
    プラタナス、パリもローマも広々としたところに植わっていたと思う。日本では不恰好なまでに切らないとすぐ大きくなってしまうのね・・・。
    キョウチクトウ、確かに高速道路に植わっている!毒だったとは。

  • 主な街路樹の様々なエピソードが紹介されている。
    ある木に関しては、日本の街路樹の変遷に関するデータとその理由などの紹介もあり、普段の街歩きに一層楽しさが増す内容だった。

  • シダレヤナギは奈良時代からのクローン
    タブノキ一本の防火効果は消防車一台ぶん
    山形県さかいしの大火災にて

    みじかな街路樹を楽しめる

  • 全部で15種類の街路樹が紹介されています
    街路樹を見る目が変わりそうです

  • 面白い

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著者プロフィール

フランス文学者。1901年、東京生まれ。1925年、東京帝国大学文学部仏文科卒業。東京高等学校(旧制)教授を経て、48年、東京大学教授、62年、同大学名誉教授。文学博士。1975年、逝去。主な著作に『フランソワ・ラブレー研究序説』『フランス・ユマニスムの成立』『フランス・ルネサンスの人々』『戦国明暗二人妃』『世間噺・戦国の公妃』『世間噺・後宮異聞』など、おもな翻訳書にエラスムス『痴愚神礼讃』、ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル物語』など。



「2019年 『ヒューマニズム考 人間であること』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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