父帰る,恩讐の彼方に (デカ文字文庫)

著者 :
  • 舵社
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本棚登録 : 63
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807222117

感想・レビュー・書評

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  • 菊池寛は人の心の変遷をよく描写するので、手の平ドリルしがちな人物の心を追体験できます。描写に飾り立てがないぶん、場面が画像や映像になって脳裏にくっきり再生されます。
    恩讐~はこんなきれいなhappy endを見るのは久しぶり…さわやかな読後感でした。
    『父帰る』は、作者の気持ち的に色々思うところはあるけど和解なんて無理!!って感じなんでしょう。去り際の父の弱々しさを入れたのが良かった。同情しかけたもん。だがクズ親は許さん

  • 古典文学だね〜

  • 父帰る・恩讐の彼方に・形。
    いずれも短編小説だが、これ程まで深い作品は無いのではないだろうかと思うほど素晴らしい。
    名著

  • 「父帰る」の大まかな筋はとっても興味そそられる。でも短編だから、場面展開が唐突な粗さも感じるし、人物に共感する前に先に続いてしまう。無駄なことがないのがイイということもあるけれど。

  • 父帰る

    とても短い作品(戯曲用のシナリオ)だったけれど、
    3人の子と妻を残して去っていった父が戻ってきたときの
    長男の気持ちにぐっとお腹のそこあたりが苦しくなる。
    こんなにこれまで辛い思いをして暮らしてきたのは
    父親(てておや)がなかったからだ。
    これまで何の便りもなく自由に生きてきて、体が
    自由が利かなくなってきたからとなぜ帰ってこれるのか。
    去る父を止めない長男に必死で説得しようとするほかの3人。
    そして、長男も最後には折れる。
    しかし、表には父の姿はもうなかった。
    うーん、リアルです。シーンが浮かびます。

  • 只今注文中

  • とーちゃんとは仲良くしなさい。まーね、親子っても別の個体だしね、意見の相違ってのは絶対にあるけどさ。それにしても親子ゲンカ激しすぎじゃね?w 「恩讐の彼方に」は名作です。菊池寛の中で一番好き。これだけのために買っても絶対損しない。

  • 『恩讐の彼方に』が授業で取上げられるために読んだ。テーマがはっきりしているため、読後感がすっきりとしたものだった。悪いことを散々行ってきた人が、誰にもできないような善行を成し遂げたことによって、許されるという、教育的な内容?で、文学のどろどろした感じを求める人には物足りないといえば物足りない気もする。

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著者プロフィール

1888年生まれ、1948年没。小説家、劇作家、ジャーナリスト。実業家としても文藝春秋社を興し、芥川賞、直木賞、菊池寛賞の創設に携わる。戯曲『父帰る』が舞台化をきっかけに絶賛され、本作は菊池を代表する作品となった。その後、面白さと平易さを重視した新聞小説『真珠夫人』などが成功をおさめる一方、鋭いジャーナリスト感覚から「文藝春秋」を創刊。文芸家協会会長等を務め、文壇の大御所と呼ばれた。

「2023年 『芥川龍之介・菊池寛共訳 完全版 アリス物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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