もっと知りたい河鍋暁斎 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

著者 :
  • 東京美術
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (95ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784808708900

感想・レビュー・書評

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  • 河鍋暁斎についての内容は素晴らしいのだが、ある日本画の大家(暁斎と同時代の人ではなく、昭和時代に活躍した人)に対する当てこすりのような記述が、少々気分が悪い。

  • 江戸末期から明治初期に活躍した浮世絵師、河鍋暁斎――の入門書のような一冊。
    「もっと」シリーズは年代ごとに丁寧な説明を入れてくれるので、画家の描く絵と生涯を関連付けて見られて面白い。

    だけど、この本、というか著者は、このシリーズにしては我を出しすぎているように感じた。
    薩長憎しはいいけれど、足軽政府なんて蔑称を何度も書く必要はない。

  • 「名鏡倭魂」が入ってなかった。逆にどんだけ作品描いてるんだ。

  • 兵庫県立美術館の没後130年河鍋暁斎展に行った際に購入。
    河鍋暁斎の一生を振り返りながら、フルカラーで彼の絵を見られる良本。
    筆者の想い(私情や解釈)が少し濃いめの文章ではありますが、河鍋暁斎がデラシネ(déraciné、故郷喪失者)と言い切ったところは、妙な説得力がありました。
    このように本でまとめて見ると、とても一人の人物が描いたと思えないほどバリエーション豊富な作品たちですが、それを正しく評価したのは日本人ではなく、海外の人間だったというところに、彼の不遇さがあると言いますか。
    筆者が「絵画界のクロサワ」と称したのも分かる気がします。
    当時の人たちがかけていたであろう色眼鏡なしに河鍋暁斎の絵を見られる今の自分たちは、ある意味幸せで贅沢なことなのかもしれません。

  • 血みどろの処刑場が裏面に描かれた羽織には度肝を抜かれた。いったい、誰がこんなものを着るのだろう。呪われそう。さすが、画鬼。注文に応じていろんな絵を描いて、多才だなあ。なんとなく、曽我蕭白を思い出す。

  • このシリーズは絵と解説のバランスがとてもいいと思います.特にこの暁斎は,筆者の熱意が込められているようで,いかに素晴らしいかということがよくわかります.

  • 生々しく骸骨や死体を描く暁斎と、美しい美人画や可愛らしく滑稽な動物たちを描く暁斎。
    この全てを同じ人が描いたのか、と思わせるほど、多面性があり、枠にとらわれていない。

  • 三菱一号館美術館で催されていた展覧会後に購入して一読。題材の多様さ、表現の独自性が興味深かった、という印象だったが、この書籍内には展示されていない絵も紹介されていて、より理解することができた。歌川国芳の流れを汲んでいるというのは分かるわ。しかし、この時代の画家の「狂」というのはいいね。

  • 河鍋暁斎記念美術館に行きたい!

  • 個人的に、物書きでは山田風太郎が神ですが絵描きでは暁斎が神です。
    空間の美しい構図、とんでも発想力、何でも描き起こす画力、しょうもないwと笑わかされる遊び心、一生稽古の画に対する追求心。まさに画鬼。

    掲載作品は暁斎関係本や展覧会で大体見たことあるものですが、解説などで初めて知ることもありました〜

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著者プロフィール

狩野 博幸(かの・ひろゆき):1947年福岡県生まれ。日本近世美術史家、前京都国立博物館名誉館員。九州大学文学部哲学科美学・美術史専攻卒業。同大学院博士課程中退。京都国立博物館を経て、同志社大学教授。専門は桃山絵画、江戸絵画。特に狩野派・長谷川派・琳派・18世紀京都画派が研究領域。京博時代は、数々の名企画展を手がけた。主な著書に、『目をみはる 伊藤若冲の『動植綵絵』』『狩野永徳の青春時代 洛外名所遊楽図屏風』(小学館アートセレクション)、『反骨の画家 河鍋暁斎』(新潮社 とんぼの本)などのほか、美術全集、美術展図録の解説など多数。

「2022年 『江戸絵画 八つの謎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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