- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784809410116
作品紹介・あらすじ
日本には二十四の節気と七十二もの季節があることを知っていますか?木の芽起こし、初がつお、土用のうなぎ、秋の七草、羽子板市、晦日正月…。めぐりくる季節や自然を楽しむ、暮らしの歳時記。
感想・レビュー・書評
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七十二候を意識して日々を送ると一層に楽しく、特別な日でなくても特別であるかの様に楽しめ有難いです。本書で案内される季節毎の出逢いを大切にしてもっと四季を感じたくなりました。
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面白い!
数日ごとに、少しずつ少しずつ、季節が移ろいでいっている事。そしてその変化を肌で感じる面白さを、可愛らしいイラストと共に教えてくれる指南書です。
普段は見向きもしない道端の花や、何気なく見ていたスーパーの食品売り場の品ぞろえなんかも、じっくりと眺めたくなります。
こういう、自然と共存した「自然な」暮らしっていいなぁと思わせてくれる1冊です。 -
<春夏秋冬がある国の季節のうつろい>
日本には四季がある。
春に桜が咲き、梅雨を経て、海が恋しい夏となる。
秋には紅葉が映え、冬は寒さの中、やがて来る春を待つ。
時とともに、季節は巡り、繰り返す。
啓蟄・穀雨・芒種・処暑・白露・小雪。
気象情報の際に耳にすることもあるこれらの言葉は、二十四節気と呼ばれるものである。一年を二十四に割り、それぞれに名前を付けた。四季それぞれに6つの節気が割り当てられることになる。どの日がどの節季に当たるかは年によって変動する。二十四節気の一年は立春に始まり、大寒に終わる。
二十四節気をさらに初侯・次侯・末侯に分けたものが七十二候である。それぞれは、約5日である。二十四節気は二字熟語だが、七十二候は短文である。
最初は立春の初侯である「東風凍を解く(とうふうこおりをとく)」。
夏至の次侯であれば「菖蒲華さく(あやめはなさく)」。
処暑の末候は「禾乃登る(こくものみのる)」。
寒露の初候は「鴻雁来る(がんきたる)」。
大雪の末侯は「鱖魚群がる(さけむらがる)」。
冬至の次侯は「麋角解つる(しかのつのおつる)」。
季節のそれぞれのできごとをそのまま名前としている。自然の歳時記であり、農事暦ともなっている。
本書はこの七十二候それぞれに、侯のことば、旬の野菜・味覚・魚介・行事などを添えて紹介している。親しみやすい文章に、やさしい風合いのイラストで、落ち着きがある。
日本各地の祭や土地の食べ物、古来の風習が幅広く紹介されていて興味深い。沖縄のものなどは馴染みのないものが多く、参考になった。
魚介というものは種類が多く、それぞれに旬があるなぁと改めて思う。肉では季節ごとに72種類も並べるのはなかなか困難だろう。
今の季節を探して読んでもよいし、気まぐれに開いた頁を眺めてもよい。
座右に置きたくなる1冊である。
*獺祭というのは、古くは、雨水・初侯(2月半ば)を指すものだったのだそうだ。獺が魚を岸に並べる様を祭の供え物にたとえたもの。転じて、書物を多く並べる好書家も指すようになった。獺祭書屋主と称した正岡子規の命日を獺祭忌と呼ぶこともあり、こちらは9月19日。
*紅葉の語源は、葉の色が変わることを「紅葉つ(もみつ)」「黄葉つ(もみつ)」と呼んだことに由来するらしい。 -
「図書館で2回借りて、まだ読みたいことがあったら購入する」というのが私の一般書購入基準ですが、これだけは一回借りた段階で「買おうかな?」と思いました。
一般書だけど、辞書のような歳時記のような楽しみ方が出来るからですね、きっと。
イラストもきれいです。旬の食べ物の調理の仕方や、鮮度の良いものまたは食べごろの個体の選び方が書かれていて、著者が男性とはちょっとびっくり。
「穀雨」の「○旬の兆し」の項に「葦牙」の題で『葦牙のごとくふたたび国興れ 長谷川櫂』が載っていて、「今生きている人のための本」だと感じました。 -
日本人で良かったと思える本。
昔の人は微妙な季節の移ろいを感じ取って生活していたんですね。
旬の食べ物や行事など詳しく出ているのでこれからの生活に是非参考にしたいです。ずっと手元に置いておきたい本。 -
毎日ちょっとずつ読んでます。
日本人のDNAを呼び起こされるような素敵な本。
学生時代に国語が好きだった人には特におすすめ。
季節を楽しめる人になりたいものです。 -
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自然をよく見つめ、個性豊かな存在がいつ旬なのかを見極めて伝える昔の日本人の素晴らしさを認識。
自分にはできないし、覚えられないので、人に聞いたり、必要なときに本をチェックするのみ。。 -
木の芽起こし、初がつお、土用のうなぎ、秋の七草、羽子板市、晦日正月…。旬の野菜や果物、季節それぞれの風物詩や折々の祭、行事など、旧暦にまつわる古きよき暮らしの知恵と楽しみを紹介します。
(2012年) -
言葉で季節を楽しめるって素敵