哀しみのぼく。

著者 :
  • 東邦出版
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784809412387

作品紹介・あらすじ

IQレスラーの憂い。PRIDE消滅から新日本参戦まで、誰も知らない"桜庭和志"がここにいる。

感想・レビュー・書評

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  • 桜庭和志の自伝大三弾。
    HEROへ移籍し、その後新日本プロレスに参戦して再びプロレスをやりだしたあたりまで。

    彼の経歴を知っれば楽しく読めるかと。

  • 格闘技界にイノベーションを起こした日本人格闘家は僕の中では5人。大山倍達、木村政彦、アントニオ猪木、魔娑斗、桜庭和志。
    そんなレジェンドの1人。桜庭のプロレス、格闘技人生の後半を赤裸々に語られている一冊。ファンなら必読書である。

    ブウ(犬)と父親の死に対して。
    デリケートな話題ながらも間近に死を感じた桜庭の思い。

    あまり思い出したくないけど、ザロムスキー戦の耳取れ事件。減量失敗について面白く読むことができました。

    また、今まであまり語られることの無かった、田村潔司についてのサクの意見。あの大晦日の試合の真意については興味深かった。



    ただ、ファンとしてこの本には書かれていない二人の人物についてが最も知りたいことであるが、ノータッチだったので残念でした。

    それは、

    ●高田延彦

    高田道場で高田さんの元に修行をしてPRIDEで大活躍した桜庭。
    PRIDEからHERO'Sへ勝手に移籍し恩を仇として返すような形になる。
    その時の高田の言葉、以下引用。
    ===
    「5月3日夜の僕のありのままの気持ちを言うと、桜庭、お前、やっちゃったな、という思いですね。
    やってはいけないことをやってしまった。
    彼は今まで一人で闘ってきたわけではないですよね。
    今回の行動は自分が闘うかのように声をからして応援してくれたPRIDEファンへの裏切りだった。

    翌4日、彼は記者会見を開き、HERO,Sのリングで闘う宣言を行いました。
    5日はPRIDE無差別級GPの大切な初日。
    つまり、PRIDEを潰す側の行為に参加したことになる。
    ===
    その後高田の元に謝罪に言った桜庭だが、お互いは絶縁状態。
    HERO'Sのリングで流した桜庭の涙の真相について桜庭の思いを知りたかった。


    ●秋山成勲

    日本格闘技史上最もタブーな秋山ヌルヌル事件。
    当時試合が終わってから徹底的に抗議をしていて、ノーコンテストになったこの試合。
    桜庭からあの時の試合に対しての思いが聞きたかった。
    当時、桜庭ファンとして物凄く腹たっていたが、あの試合があったからこそ最高のストーリーが生まれ、三崎戦では地鳴りのような試合を提供することができたのも事実。彼が魔王になったのも事実。
    そんな秋山に対して一言も書かれていなかったのが少し残念でありました。



    次回作でこの二人についてどこまで語られることがあるのか、期待してます。

  • プロレスと格闘技を海パンに例えるセンスが素晴らしい。これは今までどの選手やライターよりも分かりやすく桜庭らしさのある表現。プロレスを大河に例える事がよくあるが、桜庭はそれを川、総合を海として語るのも良かった。

    PRIDE撤退から新日参戦までの経緯をもっと深く知りたかったがブウのと父親の死を序盤で語った事で「この本にはドロドロしたモノを同列に扱わない」意思表示を感じた。

    別の雑誌で語ったようなグローブについたオイルの匂いを審判全員が猿芝居でとぼけた話など、桜庭にとって高田、秋山、PRIDE、DREAM、HERO'S関係者達は今回の本に相応しくない汚らわしいモノと扱いだろう。

    ただ友達のように接しながら結局自分を商品としか見なかったと部分は高田を隠喩しているのかな?とも思った。

    そして田村潔司は同列で扱える人物でありながら5年遅いかったなど、自身のプロレス評も意外と冷静な分析が出来てる。ならば鈴木みのるの抗争をもっと出来るハズ。国語は苦手と言うが、理系のリングで文系の闘いが出来るのが桜庭和志の魅力だと思うのだが…

  • もう一戦だけ、大舞台で戦わしてあげたい。

  • タイトルほど哀しんでないです。MMAを数学、プロレスを国語に、あるいはフル○ンと海パンに例えて試行錯誤するサクの生涯現役宣言。

  • 桜庭の本音が書かれていたのが好印象。そうか、やっぱり田村のことは好きじゃ無いんだね。

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