- Amazon.co.jp ・本 (183ページ)
- / ISBN・EAN: 9784809412677
作品紹介・あらすじ
日本には漢語と外来語、そして生粋の日本語「大和言葉」大きくわけてこの三つがあります。日本人自身が育んできた知的で優雅な余韻を残す言葉づかいを身につけてみませんか?
感想・レビュー・書評
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″ 言霊の幸わう国 ″
美しい言葉には、周りを幸せにする力があると思うのですが、言葉が纏う美しさによって自然と発した側の心までも美しくなるそんな気がしています。
著書を通して初めて知ったものや、知らずに使っていた大和言葉にも気付けました。
大和言葉はひびきがとても耳に心地よく入ってきます。言葉のもつ意味を味わい、口にしたくなるような素敵な一冊でした◎
いつか大和言葉が似合うような人になりたいな。
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どのカテに入れたら良いか迷った末に「実用書」に入れた。
装丁も中身もそれは美しく、どのページにもひとつの挿絵が必ず添えられていて、しかもそれが美しい季節の風物詩なのだ。
分類の仕方もよく考えられていて、大変読みやすくなっている。
ストーリー性はないのでパッと開いたページのどこからでも読めるが、出来れば「はじめに」を読んで「大和言葉」とはなんぞや、から入った方がよろしいかと。
その特性は「心にしみる」ことにあるという大和言葉。
ふむふむ、むべなるかな。
そして私は、それはそれは深く反省したのである。
知らない言葉は何一つないので、おそらくは高校生くらいからの若い読者を想定して作られた本なのに違いない。
それでこんなに美しく、読みやすいのだろう。
しかし、「知っている」と「日常の場面で自在に引き出せる」とは全く次元の異なる話。
私は、ただの「知っている」だけの人間。これが、とてもとても恥ずかしい。
漢語や外来語にばかりいつの間にか頼るようになっていた自分を、この本で発見してしまった。
まずは手紙やメールで大和言葉を用い、行く行くは日ごろの会話にも自然に出るようにしたいものだ。
それも「美しく話す」こと、ね。
そしてもうひとつ。
前述した『青葉の笛』のレビューに、受験科目にないからと社会科、それも歴史がなおざりにされていることを書いてみた。
その分(たぶん)英語教育あたりに力が入っているのだろうと想像する。
それ自体に反論はしないが、英語学習と同時進行で日本の古典と文化を学んでほしいものだ。
手始めに、この本の中身を英語で紹介できるようにしてみては(笑)?え?イジワルですか? -
「住まい」は動詞「住まう」の名詞形で「住居」は当て字。「住まう」は住むに継続を表す助詞「ふ」がついて生まれた言葉。それ故に住宅と言うよりは安らいだ雰囲気を醸す。また、住居は、人間が生命を雨風から守るために築く砦だが、その居住まいは、大地や自然と一体化しようとする日本人ならではの心映えを感じさせる。日本の風土の中から自然に湧き出てきた言辞が大和言葉。本書には心に染みわたる美しい大和言葉が収められている。それぞれの言葉には意味や由来などが丁寧に書かれており、意想外の意味合いに何度も驚かされた。
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<目次>
はじめに
語らい
もてなし
手紙
言挙げ
言伝
恋
交じらい
装い
住まい
味わい
眺め
学び
遊び
そぞろ歩き
あめつち
生き物
性
思い
つとめ
時
魂
参考文献
索引
<使いたい大和言葉をいくつか抜き出し>
こよなく
恐れ入ります
今宵
言祝ぐ(ことほぐ)
あまつさえ
憎からず思う
目頭が熱くなる
胸に迫る
ほだされる
身につまされる
倦まず弛まず
来し方行く末
手向ける
<よく使っている大和言葉>
いみじくも
まさしく
つまるところ
いささか
言わずもがな
しばしお待ちを
概ね
思いのほか
鑑みて
私事ですが
お手すきのときに
心待ち
綴る
おさらい
雛形
振り出し
読みを誤る
筋がいい
人となり
たち
打てば響く
あこぎ
憤りを覚える
省みる
胸を撫で下ろす
生業
携わる
白羽の矢が立つ
そつなくこなす
書き入れ時
手間暇かける(手塩に掛ける)
鞍替え
片時も
ひととき
瞬く間に
追い追い
行く行くは
来たる○○年も
幾久しく
虫の知らせ
幸先
2015.11.29 予約
2016.06.14 読了 -
今すぐにでも使える言葉を厳選して掲載してくれていて、早速日常生活で覚えた言葉を使っている。一つひとつの言葉の説明が簡潔で分かりやすい。今まで何度も手にとって読んでいる。大和言葉っていいですね。
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カタカナが普及した今だからこそ、
大和言葉の耽美さに酔いしれたい。
口紅を差す
ただ、リップを塗るより色気が出るのはなんでかしら。
使う機会が減っていると言えども、大切にしたい言葉たちが載っている。 -
カタカナ文字でもなく、漢語でもない大和言葉は優しくて素敵だなと思う。上手につかっていきたい。
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知っているけど、日ごろ使う機会も少なくなってしまった大和言葉をあらためてふりかえることができる本。
やはり大和言葉は音が柔らかく、上品にひびきます。
使う機会は増やしたいと思うものの、残念ながら仕事がらみの会話では通じない懸念が強いです。
コミュニケーションを優先すると、漢語を使うのが最適解になってしまうようです。
一つ、混同していたことに気づいたのが、
・いやがうえにも(弥が上にも)
・いやがおうでも(否が応でも)
「いやがうえにも」は、「弥=ますます、さらに」を超えてという意味。この「弥」の語は「弥栄(いやさか)」としての用法と同じです。
「いやがおうでも」は、音は似ていても否定的なニュアンスをもっており、まったく異なる由来です。
混同の原因は、この2語がいずれも人に期待や考え、感情を持たせる「〜せざるを得ない」という意味を作ること。
由来を知ると、出来るだけ「いやがうえにも」を使いたいと感じました。
私も、こころをこめて言葉を話してゆこう、と、思いました。
この本、欲しいな!(また、本欲しい病が。) (^_^;) りまの
私も、こころをこめて言葉を話してゆこう、と、思いました。
この本、欲しいな!(また、本欲しい病が。) (^_^;) りまの
大和言葉を使おう!と思うと身の丈に合わずやや気恥ずかしかったり難しそうだなと思ったり…笑
ですが、りまのさんの”こころ...
大和言葉を使おう!と思うと身の丈に合わずやや気恥ずかしかったり難しそうだなと思ったり…笑
ですが、りまのさんの”こころをこめて話してゆこう”…という気持ちに触れて、大和言葉を上手につかえないかもしれないけれど、私にも心を込めることは出来る…と大切な事に気づかせてもらいました。
その人の込めた想いによって、ことばに言霊が宿る気がします☆*:.。.✳︎
とても素敵な本なので、私も欲しくて欲しくて、、>_<
図書館で借りるのが、これで3度目だったりします。笑