誰でもできるひざ痛根治法 痛みの元になる炎症物質を断つ

  • 同文書院 (2019年1月23日発売)
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本 ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784810377842

作品紹介・あらすじ

●日本のひざ痛治療は対症療法

現在、ひざ痛を自覚している人は1,000万人に達しています(厚生労働省発表)。
ひざ痛治療には、鎮痛薬(非ステロイド系抗炎症薬)の処方、ヒアルロン酸注射、水抜き治療などがありますが、いずれも一時的に痛みを抑えるだけの治療です。なぜそのような根治につながらない治療法が行われるのか――それは、日本では診療報酬点数の高い治療が優先的に行われるからです。前述の治療法にはそれなりの点数がつきますが、医師が運動療法や日常の生活指導を行っても点数はつきません。通院しているにもかかわらず、ひざ痛が慢性化し、再発を繰り返してしまうのは、そのような事情に起因しています。

●運動療法はひざ痛治療の世界標準となっている

ひざ痛根治の最も有効な方法が運動療法です。運動療法の有効性は、比較試験によって科学的に証明されています。2008年には、国際関節症学会(OARSI)という変形性ひざ関節症の国際的な学会が、運動療法を主とした治療のガイドラインを発表しました。運動療法は世界標準の治療法として、各国で行われています。

●ひざ痛のメカニズムに対する誤解

 ひざ痛の原因として、「軟骨がすり減って、骨と骨がぶつかるようになるから」「軟骨の破片が神経にぶつかるから」と思われていることが多いですが、これは誤りです。

ひざ痛が生じるのは、軟骨がすり減った際に細かい摩耗物質が出て滑膜を刺激し、免疫が反応して「炎症性サイトカイン」という物質が分泌されることによります。この物質が痛みの原因です。この炎症性サイトカインを出さないようにする方法が運動療法です。

 ひざ痛で病院へ行き、薬を処方され、「安静にしてください」と言われる場合があります。しかし、安静にするほどひざ痛は悪化します。動けば炎症性サイトカインが減り、痛みも減ります。「ひざを使いすぎるとよくない」という考えも誤りです。

●名医の“本気で患者を治したい気持ち”を書籍に

 著者の黒澤医師は、整形外科医として長年に渡り、ひざ痛患者に運動療法を行ってきました。本書で紹介するひざ痛根治運動は、著者が実際の治療に用いている、とてもシンプルで誰でも自宅で手軽に実践できる運動です。本書のカバー裏面には、運動のやり方一覧と痛みスケール(ビジュアル・アナログ・スケール)を付した「ひざ痛根治運動シート」を掲載しています。このシートを見ながら運動を実践し、一週間ごとに痛みの度合いを確認することで、効果を実感しながら運動を継続できるシートとして活用いただけます。

著者プロフィール

【監修者プロフィール】
黒澤 尚(くろさわ・ひさし) 社会医療法人社団順江会江東病院理事長
1943年生まれ。社会医療法人社団順江会江東病院理事長。1970年、東京大学医学部卒。東京大学医学部整形外科講師、東京逓信病院整形外科部長、順天堂大学医学部整形外科主任教授、順天堂大学医学部付属順天堂東京江東高齢者医療センター特任教授などを経て、現職。専門は、ひざの治療、スポーツ外傷、関節鏡手術、運動療法など。高校、大学時代にアメリカンフットボール部で活躍した経験から、スポーツに関心があり、オリンピック日本選手団のチームドクターを務めたこともある。著書には、『変形性膝関節症』(共著、南江堂)、『ひざの痛みをとる本』『また立てる・また歩ける 寝たきりの人でもできる「足腰体操」』『「腰ほぐし」で腰の痛みがとれる』(すべて講談社)などがある。

「2022年 『名医が答える! 脊柱管狭窄症 治療大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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