やまびと (えほん遠野物語)

著者 :
制作 : 柳田国男 
  • 汐文社
3.51
  • (6)
  • (18)
  • (23)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 189
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811322520

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 遠野を囲む山々には<やまびと>が棲むという。 遠野では、毎年大勢の娘や子どもがさらわれる。 鉄砲撃ちの名人が山で出会ったのは、<やまおとこ>にさらわれた<やまおんな>であった。「さらったのはどんな男だ」「普通の人と変わらないけれど、物凄く背が高く、瞳の色が違っていて、恐ろしいのです」「その人の子どもを何人か産んだけれど、似ていないから自分の子どもではないと言って、どこかへ連れ去ってしまいます。殺すのか、食べるのか、わかりません」「もう帰ってくるかもしれない、こわい」・・・。

  • やまびと=異人なのかも
    自分と異なるものを排除しようとする力は今も昔も衰え知れず…

  • えほん遠野物語。
    中川学さんの絵がめちゃくちゃ良い!
    話の内容よりも絵だけで手に取って良かったと思える本。
    中川さんの絵をもっと見てみたいなぁ。

  • 2018年9月21日

    地図イラスト/小野寺光子
    ブックデザイン/椎名麻美

  • 語り口と絵がとても合っていてなんとも言えず、
    こわい。
    そうしたものである。

  • 原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:中川学。原作の物語の山男、山女に関する記述のうち前半の山女は3、後半のやまおとこに関しては7にあたる部分。山男に関してはこの絵本では雲をつく大男とされていて、山女は身の丈高く驚くほど色が白いとある。やまびとは白人なんだろうと思う。民話や伝承という事なので、どういう経緯で遠野の山に住んでいたのかわからないが、まだ見ぬものを鬼とか物の怪のように語り継がれてきた他の童話や民話・伝記・伝承なんかと同じく、多分に未知なるもへの恐れがこういう話になったのだろう。山女の絵が少し艶かしい。

  • 「岩手県遠野の人・佐々木喜善が故郷で見聞きした怪異の民話を、柳田国男が書きのこした名著『遠野物語』(1910年)。京極夏彦による新たな語りと、未分化の闇をはらんだ絵が一体となり、初の本格絵本シリーズとして現代によみがえる! 森に迷いこんだ猟師が見た美しい女は何者なのか? 山で行方不明になる娘の行方は? 代表的ストーリー「山男」「山女」の世界を、気鋭のイラストレーター中川学が見事に絵本化しました!」

  • やまびととは、目の色が違う海外から来た人間か?遠野には不思議な言い伝えが沢山あるらしい。

  • 山男にさらわれた女の子がかわいそう。子を生まされ、そのこも連れ去られ、猟師も助けてくれず。そうしたものである、とかいわれてもねぇ。
    山女を撃って髪の毛を持ち去った嘉兵衛もよく分からない。

  • 遠野の山々には、山人が住むという。
    女の山人も、男の山人もいる。

    ヒトでないので、命を奪わねばならないのか。
    ヒトでないので、わかり合えないのか。

    愛のために、髪を取り戻したのか。
    愛のために、子どもを受け入れられなかったのか。

    怖いのは、山人か、ヒトか。


    絵が良かった。

全32件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

京極夏彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×