でんでらの (京極夏彦のえほん遠野物語 第二期)

著者 :
制作 : 柳田 国男 
  • 汐文社
3.56
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本棚登録 : 123
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811324821

感想・レビュー・書評

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  • 遠野には<デンデラ野>と呼ばれる場所がいくつもある。 飢饉に苦しんだ昔、六十歳を超した老人は家を出されデンデラ野に捨てられた。 そこで老人たちはすぐに亡くなることはなく、昼間には里におりて農作業などを手伝って暮らしていたという。 朝、働きに出掛けることは<ハカダチ>、 夕方、野良仕事から帰ることを、<ハカアガリ>と呼んでいた。 デンデラ野は「墓場」なのだ・・・。 <京極夏彦のえほん遠野物語>から岩手県遠野地方の〝姨捨山〟のおはなしです。

  • 遠野にはデンデラ野と呼ばれる場所がいくつかある
    デンデラ野のそばには、いつも死がある

    〇かつてのデンデラ野と今のデンデラ野が、重なった景色を見ていく。
    淡々と“死”を語る。
    怪談だけど、怖いより寂しい。
    夏の空が、かつてのデンデラ野の寂しさを吸い上げていく。

  • 地図イラスト/小野寺光子
    ブックデザイン/椎名麻美

  • 京極夏彦さんが文の「えほん遠野物語」シリーズの1冊。

    はたこうしろうさんの絵が、現代と過去をつないでいて、とても素晴らしかったです。

    はたさんの絵で物語に奥ゆきが出たし、遠野物語に語られた時代と今がリアルにつながっている気分を味わえました。

  • でんでらのには死がある

    かわいい絵に反して、内容は恐い


    レビュー登録は30日だけれど、読んだのは29日。

  • 原作の111~114のうち111がこの絵本の前半部にあたる部分。後半部は「遠野物語拾遺」の266からだと思われる。でんでらのは蓮台野のことで意味は墓地とか火葬場。この物語の前半部はよくある姥捨山の民話ににているが少し違うのは60歳を超えるとでんでらのに捨てられるが死んでしまうわけではないので里におりて農作を手伝っていたというところ。働きに出ることを墓発ち、戻ってくることを墓上りと言ったそうである。年金受給って65歳からだが、少し前までは60歳だったことを考えるとなんか考えさせられる物語。

  • うまが怖かった

  • 4'45"
    ちょっと難しいので
    怖さが伝わってこないかな。
    何度も読み直したり
    読書好きな子なら理解できるかも。
    語り口調は不気味で心地よい。
    はたこうしろうさんの絵は
    いつも明るくはっきりしているが
    こういった雰囲気の絵も書けるんだと感動。

  • 死んでからのことが書かれているのだが、たんたんと描かれていて怖くはない。当時の様子、考え方が伺える。

  • 原作者も文も絵も好きな人。昔、「でんでら」ってとんでも映画があったなぁ。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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