民主化以後の南コーカサス: 戦略的利益と民主主義理念の相克

著者 :
  • 多賀出版
2.20
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784811570617

感想・レビュー・書評

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  • 習うまで聞いたこともなかた”コーカサス”

    社会主義と資本主義と
    ソ連とアメリカと・・
    いっつもぶつかってるやん

    ほんでまた厄介なことになってるやん


    でも帯にあったように
    ほんまに日本からは場所も文化も関係も遠すぎて
    全くわからへんことばっかりやけど
    世界は広い
    いろんなことがおこってるんやなー




    国際人へのまず一歩

  • 民主主義の理論的視座から、コーカサスに置ける民主化傾向とその問題点について国際的視点から論述している論文。

    問題点は以下の通り。
    第1に、理論的矛盾。著者は民主主義を2つに分類している。それは言い換えれば、制度的民主主義(消極的民主主義)、機能的民主主義(積極的民主主義)に分けているといえる。著者は後者が民主主義として不可欠としながらも本書の中では、コーカサスに置ける制度移行や名目的民主主義も民主化や民主主義と論じている点に問題がある。当該国の指導者がそうした主張を例えしていたとしても自らの定義との相違があるのであれば括弧付きの「民主主義」とすべきだ。そもそも、実質的民主化が果たされていないとすればタイトルの民主化以後にも「」がつけられるべき。論理構成に明らかな矛盾がある。
    第2に、資料の大部分は国際機関による報告レポートであり、学術論文、現地資料の不足は否めない。ロシア語、アルメニア語、アゼルバイジャン語、グルジア語、すべてに精通することは不可能だが、かといって一つも現地語の論文を扱わないバイアスで現地社会を見る事の問題点も気がつくべきだ。
    第3に、言語表記上の誤り。特に英語表記における言語間の発音差異が目立つ。ベレゾフスキーをベレゾウスキと発音記号なしで表記したり、エルチベイをエルシベイと表記する等、個別的な誤りが多い。これくらいは先行研究(邦文)を確認すれば問題なく改善できたはずだ。
     しかし、一部の資料は大変興味深いので価値がないとはいえない。逆説的にコーカサスに置ける研究の遅れや問題点を本書の誤りが提起しているともいえる。

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著者プロフィール

西村 めぐみ
Nishimura Megumi
1990年代、生産管理ソフトウェアの開発およびサポート業務/セミナー講師を担当。書籍および雑誌での執筆活動を経て㈱マックス・ヴァルト研究所に入社、マーケティングリサーチの企画および実査を担当。その後、PCおよびMicrosoft Officeのeラーニング教材作成/指導、新人教育にも携わる。おもな著書は『図解でわかるLinuxのすべて』(日本実業出版社)、『シェルの基本テクニック』(IDGジャパン)、『[新版 zsh&bash対応]macOS×コマンド入門』(技術評論社)など。

「2021年 『Linux+コマンド入門 ——シェルとコマンドライン、基本の力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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