- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784812429792
作品紹介・あらすじ
くるくる天然パーマに牛乳瓶めがねをかけて、「天才少年」にしか見えない少年、ファーガルのひそかな趣味は、スーパーで安売りされる、「ラベルのない(取れてしまった)」缶詰を集めること。ある日、振るとカラコロ音がする、不審な缶詰を開けると、そこに入っていたのは金のピアス。こうして、ファーガルの、ラベルのない缶詰をめぐる冒険がはじまった-。
感想・レビュー・書評
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くるくる天然パーマに瓶底めがね、「天才少年」にしか見えない少年ファーガルのひそかな趣味はスーパーで安売りされる「ラベルのない(取れてしまった)」缶詰を集めること。缶詰に入っているもの・・・豆、スープ、金のピアス、指(!)…
最近文庫化されたようで、書店でこの可愛い表紙に惹かれて手に取りました。星新一さんの文庫シリーズでも見かける片山若子さんのイラスト、解説はあさのあつこさん。気になったものの買わないでいたら、図書館にハードカバー版がありました。可愛い装丁は文庫版と一緒。
風変わりな少年ファーガルが、同志となるシャーロットと出会うあたりからお話はいよいよ「冒険」めいてきます。缶詰がメッセージ・イン・ア・ボトルに変化し、使命感にかられたふたりは謎解きに必死になるのですが、突然ファーガルは姿を消してしまい・・・
缶詰の秘密が恐ろしくて恐ろしくて、、でも読むのをやめられず後半は一気に読み終えました。
どちらかと言えば児童向きの本なので、本格的ミステリを味わいたいなら東野圭吾さんや貴志祐介さんあたりの作品を読むのをオススメします。大人は子供の言うことを本気で聞いてくれない、そのもどかしさとか危険を顧みずに飛び込んじゃう勇気とか、そういうものがこの本の真髄ではないかと。
日本ではラベルのない缶詰を見かけること自体そもそもないけれど、缶詰恐怖症になりそうだなぁ。
大好きなひよこ豆の缶詰、ホールトマト、あずき缶の中から、「あれ」が出てきたらどうしよう。。。
「コララインとボタンの魔女」のニール・ゲイマンや、「いじわる夫婦が消えちゃった!」のロアルド・ダールの毒に近い印象。両者ともお気に入りの私にはなかなか好みのお話でした。
Pixar Animation Studiosで映画化してほしいな。アレックス・シアラー、今後チェックしていきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ラベルのない缶詰集めが趣味のファーガル。ある日缶詰を開けたらとんでもないものが出てきたことから、彼にとっての大冒険が始まった。子供には子供にしかわからない世界があって、大人はその入り口にすら気付けない。もしかするとちょっと目を離している隙に、彼等はもの凄い大冒険をして帰って来てるのかも。悍ましいのに面白い。奇妙で不思議なシアラーの世界から今回も目が離せなかった。
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ラベルのついていない缶詰(スーパーのバーケンワゴンに入っているのを お小遣いで買う)を集めているファーガル。中に何が入っているかわからない、秘密が詰まっているのが魅力なんだけど、あるとき普通じゃない缶詰を見つける。空っぽじゃないかと思うぐらい軽くて、カラカラ音がする。
このひと缶をきっかけに、次に見つけた缶詰には なんとっ!そ、そんなものが!!思わず悲鳴をあげちゃいましたが、そこからは一気読み。
読後感が なんとも言えない… -
引き込まれて一気に読みきってしまいました。ぜひ読んで欲しい一冊です(ちひろ)
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
タイトルと挿画に惹かれて借りたのだけど、とてもとても面白い。久々にとてもいい読書をした。ラベルのない缶詰を集めるのが趣味の主人公が、缶詰の中から見つけたとんでもないものから一大事件に巻き込まれていく。伏線の張り方、そこからの物語の展開、そして最後のオチの付け方まで完璧に面白い。しばらく缶詰が食べられなくなりそうなくらい怖いけど、とても面白かった。他のシアラー作品にも手を出していこう。2012/232
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これぞ、pageturner!!!
ページをめくるのももどかしい!
星新一シリーズでおなじみの片山若子さんのピンクを基調にした、なんとも可愛らしい表紙。(かわいいハリーポッターのような)
翻訳は、カレー屋にならなかった金原瑞人氏。(金原ひとみの父上と言った方がいいか)
金原氏の翻訳はとても読みやすく私好み。
なにより、青空のむこうのアレックス シアラー( ´ ▽ ` )ノ
内容を全く知らずに読み出しました。
勝手にファンタジーだと思って。
しかし、やられた…
まさに、缶詰のように、開けてみないと分からない内容。
読んでいて、「ヒィっ」と声が出てしまったのは久しぶり…。
しばらく缶詰はごめんです。
ぞぞっとするけど、ほんのり心が暖かくなる、不思議な物語。 -
読みやすいし、面白い。「缶詰」というアイテムが、こんなにも神秘に満ち溢れたものだったなんて忘れていました。
どちらかといえば児童小説と言えそう。もう既にいい年したわたしが、思わず「大人はなんでわかんないんだよ!」と思ってしまうほど、子供の世界をよく描いていたと思う。
クライマックス、シャーロットが缶詰工場に向かうシーンでは息が詰まった。ものすごいスリル。ものすごい緊迫感。
我が家のネコを溺愛しているわたしとしては、エンディングで少々胸が・・・(苦笑)。 -
児童書の中では一番好きな作品です。初めて読んだのは確か高校生の頃で、もう児童という年ではなかったのですが児童書らしくない少しショッキングなストーリーとハラハラする展開でとても楽しんで読んだ記憶があります。
日常と、そこから少し足を伸ばしたところにある非日常と冒険心を満たす良い作品です。ただグロテスクな描写もあったりするので人によっては苦手かもしれないです。 -
最初はどうかなと思ってましたが、途中からぐんぐん引き込まれました。
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字が大きくふりがなも振ってあるので軽い読み物かと思いきや
なかなか気持ちがわるい読後感
この頃、犬に缶詰のドッグフードをあげていましたが、とくに混入物がなくてよかった