ユダの覚醒(下) (シグマフォースシリーズ)

  • 竹書房
3.78
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本棚登録 : 431
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (463ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812491294

作品紹介・あらすじ

ギルドに捕えられたリサは、巨大クルーズ船の船内に作られた研究施設で、『東方見聞録』の失われた章に記述されていた病原菌「ユダの菌株」の解明を迫られていた。そして、発症した患者のうち、ただひとり生き残った女性スーザンに解明のヒントがあると確信する。一方、グレイは両親を人質に取られたまま、セイチャンとヴァチカンの考古学者ヴィゴーの協力のもと、「天使の文字」を解読しつつ、『東方見聞録』の失われた章に記された場所にたどり着きつつあった。そして、モンクはリサを救出し、クルーズ船から脱出する算段を立てていた…歴史と科学の道筋が、ある世界遺産の一点を示す中、世界各地でも新たな患者が発生し始める…。果たして「ユダの菌株」とは一体何なのか?グレイの両親の運命は?そして、組織を裏切ったセイチャンは本当に信用できるのか…。

感想・レビュー・書評

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  • ウイルスにしてみれば、人間も単なる生物の一つでしかないんですよね……きっと。
    有用か無用か、ただそれだけ。
    人間が理解している世界って一体どれくらいなんでしょう……。

  • シグマフォースシリーズ。グレイの家ににギルドのスパイ、セイチャンが傷を負って転がり込んできた。シグマフォース本部に連行しようとしたがギルドの殺し屋が妨害する。グレイの両親も巻き込み、グレイはセイチャンを連れて逃亡する。またインドネシアで奇病が蔓延しモンクとリサが派遣される、そこにギルドが乱入してくる。
    相変わらず歴史と科学を上手く融合させている。少し落ち着いたとはいえ今現在コロナ禍であることを考えると感慨深い。またセイチャンもメインキャラに昇格し、ギルドとの戦いも本格化した。最後まで面白かったが、本作では歴史と科学が最後の方まではっきり別れており、わかりやすく読みやすいがプロットの単調化がマンネリを招くのではないかと思った。

  • ジェームズ・ロリンズによるシグマフォースシリーズ第3弾の下巻。
    いよいよ二手に分かれていたギルド、シグマフォースの面々がひとつの場所に合流する。それがなんとカンボジアのアンコール遺跡群。
    確かに、これまでも人類が辿り着くことのなかった密林等を切り開くことで人間に感染することのなかったウィルスが新種となって人間に感染するようになった例は枚挙にいとまがないが、まさかそれとマルコ・ポーロの旅、アンコール遺跡群をつなげてくるとは、してやられたという感じ。しかも、数年前に訪れたことのある遺跡群が物語の中で生き生きと描かれ、非常に重要な要素を与えられているとなると読み手としては格別の思いがある。
    それはさておいても、結末までいったいどうなるのかとハラハラしながら読み進んだ。ペインターが絶妙なタイミングで現れるあたりはまさにアメリカ映画チックであり、ご都合主義と呼ばれても仕方ないが、まあそれはご愛敬というものだろう。
    それにしても、どうして作者は人の良いモンクだけにこうも過酷な運命を与えるのだろうか、、、、

  • 米国で発行されたのが2007年。国内で翻訳版が出たのが2012年。コロナが騒がしい昨今、10年以上前に世界的なウイルスの脅威を扱っているのが興味深い。

    一応マルコポーロの東方見聞録が題材になっているけど、歴史的な謎や神秘的な伝承なんかはほとんど出てこない。基本はドンパチ。

    終盤は熱い展開が待っているし、伏線や会話も巧妙で楽しい。けど長い。どんなピンチになっても主人公サイドは助かるんでしょと思ってしまう。同じような展開が繰り返されるので途中飽きる。読むのをやめようかと思った。
    科学的な話かと思いきや、なんか結局は、よくわからないけどそういうこともある的にまとめられちゃうのも相変わらずだし残念。

    だからこそモンクが亡くなったのは意外。と思わせつつ、どうやら生きているっぽい終わり方。なんなんだ(笑

  • マルコ・ポーロ
    名前だけは知ってるけどね。
    そうそう、
    ヴェネチアから中国まで旅した人。
    つか、
    17年もフビライハンの下にいたってのは知らなかったし、
    フビライが嫁に出した人とできちゃったみたいのも知らなかった!
    まぁ、
    過酷な旅をしてれば吊り橋効果でできちゃうよね。


    天使の文字って、
    アレイスタークロウリーが最初に天使の文字を考案したものだと思ってた。
    違うのね。。。


    現在9巻まで読んでますが、
    主人公のグレイのお父さんが認知症である必要ってなんだろう?
    主人公を普通の人なんだよ!
    と、
    表現したいが為の役割なのかな?
    もしくは、
    普通にアメリカでも認知症が問題になっててとりあげた?
    今回お父さんがややかっこよかったけどね。
    必要なのかはいまだに不明。


    この頃のセイチャンが好き!
    後半になるにつれて微妙になっていく。。。
    と、
    ヴィゴーも1番好きなキャラ!


    モンク!
    死んじゃったと思うよね。
    死んじゃった?
    生きてる?
    それは次の巻で!
    と、
    モンクもの職場恋愛はちょっと日本では考えられないのですが、
    そういう懐の深さもアメリカなんですかね?


    コワルスキは目の前にいたらうざいだろうけど、
    いい味が出てるのは否めないし、
    ちょっと、
    最近では好きになってるので、
    微妙な方もあきらめずに読んで好きになっていってほしい!

  • シグマフォースシリーズ3

  • 【上下巻のレビュー】
    ダン・ブラウン超えならず

    「ダ・ヴィンチ・コード」のラングドン・シリーズの対抗馬として期待してシリーズ3作目まで読んだが、ようやく期待外れだったことに気付いた。シグマ・フォースがダメ組織過ぎて興醒め。。。

  • 相変わらず物語に引き込まれ一気読み。
    今回は2箇所から歴史と科学の観点で話が進み1点に終結。
    若干無理な設定にも3作目とあってすんなり受け入れてしまった。
    グレイとセイチャンの今後の関係もちょっと気になるがまだまだ先は長そうだ。

  • "読書後の知的好奇心的探究の旅では、
    アンコール遺跡について「天の鏡-失われた文明を求めて」
    バクテリアの世界について「Human Wildlife」ドクター・ロバート・バックマン著
    を手に入れてみたい。
    このグレイソン・ピアース氏が主人公のシリーズでは、著者が巻末に参考にした科学的、歴史の事実を紹介してくれる。フィクションの部分とノンフィクションの部分を見せてくれるのがうれしい。

    作品の中身も3か所で進行している出来事をテンポ良く展開、読者をあきさせない。"

  • 読書録「ユダの覚醒(下)」3

    著者 ジェームズ・ロリンズ
    訳 桑田健
    出版 竹書房文庫

    p88より引用
    “だが、私が質問したかったのは、なぜそこ
    を探すのかという点だ。その答えがわかれば、
    城塞の遺跡の中で何を探せばよいのかに対す
    る答えも、自ずとわかってくるはずだ」”

    目次から抜粋引用
    “禁じられた地図
     魔女
     湖底の悪魔
     禁断の地
     地獄への門”

     機密部隊・シグマフォースの活躍を描いた、
    長編アクション小説。シリーズ第三弾下巻。
     客船のオーナー主催のカクテルパーティに
    渋々出席していた医師・リサ。オーナーから
    こっそり渡されたプレゼントは、彼女にとっ
    て喜ばしいものだった…。

     上記の引用は、バチカン機密公文書館館長
    の言葉。
    どんなに複雑に思える問題でも、一つ一つ理
    由を辿っていけば、答えはその先にあるのか
    もしれません。
     歴史ロマンと科学的事実とフィクションが、
    絶妙に絡み合った作品。ただ、長い。下巻も
    本文だけで451ページあって、文庫ですがカ
    バンに入れて持ち歩くのには向かないのでは
    ないでしょうか。
     巻末に事実とフィクションの区別が解説さ
    れていて、より一層作品のリアリティを深め
    ます。

    ーーーーー

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著者プロフィール

[著]
ジェームズ・ロリンズ
James Rollins
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。歴史的事実に基づきつつ、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。「シグマフォース・シリーズ」から派生した、元兵士のタッカー・ウェインと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グラント・ブラックウッドとの共著)は、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。また、少年少女向けの冒険シリーズとして『ジェイク・ランサムとどくろ王の影』を執筆している。
ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト
■http://www.jamesrollins.com

「2022年 『セドナの幻日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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