- Amazon.co.jp ・本 (374ページ)
- / ISBN・EAN: 9784812492055
作品紹介・あらすじ
クラウド・ハンターは、空の生き物で、翼はないけど空魚みたいなものだ。船がクラウド・ハンターの翼で、帆が羽であり鱗である。空高く舞いあがり、自由に生まれついた人々なんだ。雲を狩る一族の少女とふつうの少年の、ひと夏の冒険-。
感想・レビュー・書評
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人間が空に浮かぶ島々で暮らす世界。主人公クリスチャンは、クラウド・ハンターと呼ばれる放浪の民の娘ジェニーンに惹かれている。クラウド・ハンターは船に乗って雲を集め、雲を圧縮機にかけて得た水を陸の人々に売って生活する。人々は水がないと生きていけない、つまりクラウド・ハンターたちがいないと生きていけないが、しかし彼らは差別されている。肌の色、成人の儀式で顔につける傷、タトゥーやアクセサリーなど、見た目からして「別の世界の人々」と思われている。
世界設定は意味ありげでけっこう惹かれるものがあったのだが、冒険活劇メインになってくるといまいちのれず。終わり方も、考えさせられはしたが、気持ち良くはなかった。ちょっと私には合わなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人には「想像する力」があることを
改めて気付かせてもらえる
アレックス・シアラーはいつも そうだけれど
意外な設定、意外な登場人物
意外な展開、
それらが 読み進めるうちに
全く 以外でも何ともなく
すっかり自分を
その物語の中に
放り込んで
一緒に 「物語の旅」に
連れて行ってもらえる
その醍醐味が
たまらない -
Boy meets girl.
想像力が豊かになるな~という、これぞ読書の醍醐味。そんな一冊。
物語の展開が上手い。
クライマックスは映画を観てるみたいな躍動感でした。 -
今度のシアラーは水を作るための雲を捕まえ、生計を立てる流浪の民“クラウド・ハンター”とひとりの少年の物語。シアラー作品らしい、冒険と成長の物語。同じ場所に留まることはなく、同じ場所には戻ってこない“クラウド・ハンター”の姿は形を変えていく雲のよう。どこかに忘れ去ったものを思い出させてくれる少し胸がきゅんとする作品。2012/696
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気持ちの発生、変化、消滅が、すごく自然にぱらぱらと描かれている。だから、なんとなく「わかる」のだろうと思う。
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水を得るために雲を追いかける生活をする人々
夢があっていい本だった -
数々の島が太陽の周りに浮かぶ世界のお話。
裕福な家庭に育った少年クリスチャンは、顔に二本の傷を持つ、謎めいた転校生の少女ジェニーンと仲良くなる。
ひとは見かけと中身は違うもの。
外見や価値観の違う人たちに対する偏見や、互いに受け入れ合うことについて、考えさせられる。
爽やかで、アレックスシアラーらしくない印象(笑)
読み進めるのに少し時間がかかった… -
人々が空中に浮かぶ島で暮す世界、クリスチャンは転校してきたクラウドハンターの少女・ジェニーンが気になる。少しづつ話をするようになり、以前からなりたいと思っていたクラウドハンターの航海に連れていってもらう事になる。クラウドハンターとは、雲を捜し凝縮して水を得て人々に売る事を仕事としているさすらいの人々。世間一般からは、辺境の地へも船を漕ぎだしていく風来坊的に思われている。クリスチャンは、サラリーマンの家庭に育つが、クラウドハンターに冒険とロマンを感じていたのだ。学校の休みに連れて行ってもらったクラウドハンターの航海に、クリスチャンは現実の厳しさを感じ取る。
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読んで良かった。透明感があるようで、無いような。こういう結末も良い。