君だけが僕の奇跡 (ラヴァーズ文庫)

著者 :
  • 竹書房
3.83
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本棚登録 : 113
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812495612

作品紹介・あらすじ

誰とも関わらず静かに暮らしたい-。ひっそりと『お絵かき教室』を営む、武太一郎のところへ、ある音楽グループからCDジャケット用の絵の依頼が舞い込んでくる。しかし日頃から、子どもたち以外の人間と接することを嫌っている武は、その依頼をすぐに断ってしまう。だが、依頼主は簡単には諦めてくれなかった。「引き受けてくれるまで、先生の側を離れない」突然現れた綺麗な青年、歌手の倉沢慎吾は、強引に人見知りの武に近づき、そのささやかな生活を乱し始める。10歳も年下の慎吾に、為す術もなく心も身体も翻弄されてゆく武だが、ある時、慎吾の重大な秘密を知ってしまい…!!

感想・レビュー・書評

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  • 電子書籍で購入。
    評価はあんまりでしたが、私的には大好きです!
    設定はご都合主義と言えなくないですが、全然ウェルカムです!!それすら必要な要素に思えました。ファンタジックという感じ。
    文章からキラキラした色彩が溢れ出て楽しい!

  • 歌手(バンド)の慎吾とお絵かき教室の先生の武。
    才能ある画家である武はなぜか世に出るのを嫌い
    ひっそりとお絵かき教室を開いている。

    そんな武が友人からの依頼を断り切れず
    珍しく受けた仕事に一目惚れした慎吾が
    自分たちのアルバムのジャケットを描いてほしいと熱望。
    断っても断ってもあきらめなくて…と言う話。

    このお話は攻めの低視力・色盲設定が
    ちょっとご都合主義でファンタジックなので
    それを受け入れられるかどうかが鍵。
    架空の病気だと思うので…。

    色が分からない慎吾が武の絵だけがカラフルに見える。
    それをきっかけに武の絵に惹かれ、
    武の人柄にも惹かれていく慎吾。

    武に恋をしたことで歌い方が変わり、
    どんどん進化していく慎吾の歌を聞いて
    インスピレーションを得た武が
    ますます絵に磨きをかけていく展開は好き。
    アーティスト×アーティストは珍しいかも。

    ラストにようやく待ちに待ったエロ。
    武の人柄からひたすら恥ずかしがるだけだと思ってたら
    意外と素直に快楽を求める派で驚きました。
    いや、そういうの嫌いじゃないですよw

    とにかく色の描写が美しくて、
    色鮮やかな絵が目に浮かぶようでした。
    表紙の極彩色もとっても雰囲気に合ってます。

  • 音楽グループのメンバー・慎吾×お絵かき教室の先生・武。閉じた世界にいた武、色のない世界にいた慎吾、お互いが綺麗な音、綺麗な色に引かれる奇跡… 2人が出会い、影響を受けて前に進んでいく、切なくて優しい気持ちになった。音や色の表現がとても素敵でよかったです。そして読み終わってから表紙を見ると圧倒されるような色の世界にため息が… 奈良さんの絵がとても素敵です…

  • 千地さんの作品は読みながら引っ掛かるというか、所々突っ込みたくなる箇所があってストーリーに入り込むのに少し時間がかかる。でもキャラの魅力が自分にハマッてだんだん引きずりこまれるとグイグイ読まずにはいられない引力を発揮する。
    今作はかなりファンタジックだったなぁ(笑) 実際にはあり得ない設定で、でもそれがあり得ることが大前提のストーリーだから、そこの違和感を乗り越えられれば楽しめると思う。
    ※ 私が気になったのは、生まれつき色盲なのに『黄色』がどんな色か理解しているのは何故か…という。人間が小さくてスイマセン(/´△`\)

    お互いの過去を乗り越えていく素敵な話ではあるので、キャラに好感が持てれば応援する気持ちで楽しめる。丁寧な心理描写と少しずつ近づいていく二人の関係性は良かったけど、LOVE要素は薄めなので若干の物足りなさが否めない(涙)
    もっと早めにくっついて、いっぱいラブラブしながら二人でいろいろ乗り越えてくれても良かったのよ…( ・3・)

  • 設定的には、それはあるの?と思っちゃうんですが、話を作っていく上ではとても「あり」
    色も音もとてもきれいに見えてくるお話で、安心して読めるし、幸せになれます。

  • すごい感動!設定的には絶対ありえないだろうっていう展開なんだけれど、そんな事はどうでもいいぐらい、深く奥まで感情を書かれていてすぐに引きこまれて思いっきり泣いちゃいました。受のトラウマも何よりも攻の病気・・・。ものすごい運命ですよね。でも攻の為に一歩進むという受の成長も好きだし。ものすごく題材的には重いお話なのに、前向きでお互い唯一の光を見つけてくれたことにすごく感謝したいって思ったし、だからなのかものすごく読了感がほのぼのとしていて良かったです。上手く言えないけれどすごく素敵なお話でした!

  • なんか全体的にキラキラしたお話やった笑。なんてか…リリカルな笑。

  • 表紙買い。奈良千春絵師のカラフルなイラストに目を奪われてしまいました。そして、実際に読み進めると、表紙イラストが的確に内容を表現していることに気付きました。
    R&Bグループで活躍するミュージシャン×お絵かき教室の先生。
    ドラマーでボーカルも担当する慎吾は、色彩を判別することができないせいでずっとモノクロの世界で生きてきたのですが、ある日カラフルな色彩を伴った街頭ポスターと運命の出会いをして。

    ミュージシャンという憧れの世界と、望めば晴れがましい立場に身を置くことができるはずの才能豊かな画家のひっそりとした日常世界。
    慎吾も武も、その中で不安を抱え続けたまま生きています。
    そんな閉塞感に満ちた状態だった二人が運命的な出会いをすることによって、希望ある未来へと歩を踏み出していく様を描いたストーリーです。
    二人の関係がどうなっていくのか興味津々になりながらも、あまり深刻になりすぎず、ハッピーな気持ちを維持したまま読むことができます。
    二人の背負っているものはけっこうシビアなんですけどね…
    でも、希望が見えるこんなポジティブな展開ってすてきです。
    すんなり受け入れられたのは、多分ファンタジーな味付けが充分に利いていたからでしょうね。こんな奇跡があればと、思わず信じたくなってしまうほどでした。

    エロ的ラブ的には、あまり萌えどころはないのですが、二人の関係がどこまで感化し合い、発展していくのか?という点では期待させられ、かなり引き込まれました。慎吾がとても好感が持てる、かわいい攻なんです。あちこちでキュンとさせられます。武も押し倒されそうになると隠していた関西弁がw
    二人にもう少し色気があると、もっとよかったかも。

    ミュージシャン、画家、フォトグラファー、などなどアートに関わる人物がてんこ盛りで登場するので、アーティスト好きにはたまらないでしょうね。
    ★の数は、エロ的に。ストーリーからいえば4つで。

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