貴公子の求婚 (SHY NOVELS 185)

著者 :
  • 大洋図書
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感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813011538

感想・レビュー・書評

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  • 「姫君の輿入れ」のスピンオフ。
    嵯峨野に隠棲している蘇芳×書物を偏愛する貧乏公家の朝家。平安時代調BL。
    前作よりこちらの方が断然好みでおもしろかったです。朝家がとても純朴で反応が素直で可愛くて大好きです。書物があればそれだけで幸せという彼が恋に目覚めていく様子がとてもよかったー。蘇芳の正体を知ったときの朝家の混乱がとてもよく伝わってきて、こちらもすごく辛く堪らない気持ちになりました。
    朝家が翻弄されているようで蘇芳が翻弄されているっていうのもとっても萌えました。

  • 平安貴族同士、藤原将久×小野朝家のカップリングです。
    同じ作者様の「姫君の輿入れ」の脇キャラさんが
    こちらのお話の主人公です(^^)
    「姫君~」を読んでからの方が楽しめるかもしれませんが
    こっちから読んでも大丈夫だと思います。
    時代ものがお好きな方は、お好みだと思います(#^.^#)

  • 「姫君の輿入れ」のスピンオフながら、こっちの方が数段よかった!!
    朝家が可愛いのなんのって!!
    他の人から見たらなんてことない彼も蘇芳の目にはとてつもなく可愛く見えるのね!!
    孔雀攻×朴念仁
    あまりの貧乏さに家人に「嫁を取れ」といわれしぶしぶ嵯峨野に向かった朝家。忍んで行くはずだった姫君の邸と間違え忍んだ先は、意地悪ながらも朝家と同じくらい書物に精通した貴公子の邸だった。
    好き勝手にされるのには反発を覚えながらも、彼と過ごす時間が楽しくて嵯峨野に通う朝家だったが・・・
    ポヤっとした朝家がだんだん恋に目覚めていく感じがホンワカぽわわ~んです!

  • 婚礼奇譚集の第二弾。
    第一弾の「姫君の輿入れ」では源実親の親友として登場した小野朝家が主人公。
    最初(表紙を見た限りで)の印象としては受けがどうにも薄っぺらい……と思って読み出した分、書痴で浮世離れした(ただの世間知らずとも云う)朝家ならではの可愛さがあるのネ、と読んでく程に思った。
    馬鹿な子ほど可愛いというやつです、まさしく(笑)
    多分書き下ろしだと思われる最後の話では将久と朝家のばかっぷるぶりがなんとも可愛らしかった^^
    本編中で将久は実親に嫉妬して朝家に当たってたけど、互いのややこい誤解が解けてもまだ実親に嫉妬する将久が可愛い可愛い(*´ω`*)
    前作では性を偽って姫として育てられた子と公達のカプだったけれど今回は正真正銘公達同士のカプで個人的に今回の方が面白かった!
    私はこういう平安風BLが読みたかったのだよ…!

  • 良かった~!!
    「姫君の輿入れ」のスピンオフだったんですね。
    まったく別の作品なのかと思っていたんですが、「姫君~」から読んでおいて良かったです。
    朝家が主人公だったなんて夢にも思わなかったので、購入時にあらすじ読んでたんですが全然気づかなかったです…www

    あらすじ読んだ時点では、こちらの作品の方が「姫君~」より自分好みだと思ったんですが、「貴公子~」はなかなか恋愛に発展せず、読むのが億劫になる一歩手前でハズレかな?と思いきや!
    2人の気持ちが動き出した所から俄然面白くなって、大満足でした(*´∀`*)
    読み応えという点では、「姫君~」の方が良かったかなぁと思いましたが、こちらはコミカルで朝家のおバカな純粋さと、自信に満ちていそうでどこか不器用な攻めが良かったです(*´ω`*)

  • タイトル:貴公子の求婚
    著者名:和泉桂
    イラスト:佐々成美
    出版社/発売元:大洋図書
    シリーズ名:SHYノベルス
    発売日:2008年12月
    ISBN:4813011535
    税込価格:903円

    ■Story■
    「昨晩のそなたは、なかなかの珍味だった」
    生まれてこの方一度も恋をしたこともなく、
    女人よりも書物を偏愛している貧乏公家の小野朝家は、
    ある重大な決断を迫られていた。
    苦しい小野家の財政を立て直すため、結婚しなくてはならないというものだ。
    愛する書物を守るため、憂鬱ながらも嵯峨野に暮らすという姫君のもとへ
    向かった朝家だが、か弱きはずの姫に反対に押し倒されてしまい…!?
    貴公子と貴公子、平安の風雅な婚礼奇譚、登場。


    ■カップリング■
    【攻】蘇芳/すおう(年齢不詳)無冠の隠居の身
       藤原将久/ふじわらのゆきひさ(29?)正四位
    【受】小野朝家/おののともいえ(26)正六位


    ■感想■
    人は自分にないものを欲する欲求があるとよく言うが、
    この話は、とくにそのような内容が色濃いと感じた。
    素性がはっきりとしない相手…位や家柄などは関係ない、
    だからこそ本来の相手を感じ、素直な自分をさらけ出すことができる。
    そうは思っても、人間は外見、地位で人を見てしまうのが常。
    それを取っ払って見ることができるのは、素直で無垢な人なのだろう。
    愛しい人を自分の手で磨き輝かせる…、
    しかし完璧な宝石に磨き上げることはしたくない。
    未完な輝きを放つ姿に愛しさをおぼえるとは、かなり屈折した愛情だ。
    そんな蘇芳の愛情に溶かされる天然な朝家が、本当に愛らしい。
    ちょっと意地悪で大人の色香な恋がお好みな方にはおススメ。

  • 平安ロマネスク!雅な世界を満喫できます。

    何がいいって、書物のみを愛している朝家。今で言うならへタレヲタです。姫に夜這いをかけたはずが、間違えて男の所へ忍び逆に手篭めにされてしまう情けないキャラ。でも、すごく親近感が湧く愛すべき人物です。世慣れてなくて、恋愛なれもしてなくて、初心で純朴。もう、母性本能刺激しまくりの、放っておけないかんじ。そのくせ、一人前の口をきこうとするんだから、危なっかしいし。

    片や、鄙びた場所に住んではいるけれど、正体は謎で、魅力的で、フェロモン垂れ流し系のイケメン「蘇芳」
    まぁ、正体は謎って、読んでる方は大体わかっていて、朝家だけがわかってないんですけどね。
    かっこよくて、オトナで、ステキです。佐々成美センセのイラストが、また倒れそうにステキで、最高。

    その蘇芳が惚れる朝家が、ヘタに美形じゃないところがこの話のイイところ。本ばっかり好きで色事に疎かった彼が、蘇芳の美男ぶりにやられて、本人も無自覚なうちに恋に落ちていく経緯も胸にじわりとくるし、何よりも蘇芳が遊びなれた男にありがちな、かるーい気持ちの付き合いから、どんどん朝家に魅かれていって、ありえないほど妬んだり悩んだりする様子はもう、読んでいてツボ、たまりません。
    蘇芳が実親に妬いて、鬱々するくだりは、ちょっと笑えるし、朝家への愛の深さに胸が熱くもなるし。

    目線がその場に応じて、朝家と蘇芳双方で書かれてあるので、わかりやすく互いの想いがよく伝わってきます。
    「よいと言わぬか、朝家殿」とか、平安調の雅な台詞で腰砕けだし。

    夜這いとか、後朝の別れとか、薫物合、歌合など平安テイストも堪能できて、濡れ場も、何しろ夜這いが物語の発端なので、しっとりしたのから笑えるところまでサービスいっぱい。楽しめます。

    2段組でボリュームあるから、読み応えありますよ。
    時代物では必読のオススメBLです。

  • 前作の「姫君の輿入れ」より面白くて読み応えがありました。

  • 連作の2番目ですが、これだけでも読めるそうですが(作者様の言)

    いや、受けが地味。すんげ地味。
    容姿も性格も趣味も
    それだけに相手を美々しくもってきてバランスをとっていらっしゃるのね。

    でもすごくわかいいですのよ、地味受け子が

    旦那に床が抜けるくらいにご本をみついでいただきなさいね
    お幸せに

  • 無数に星を散りばめたいほど好き!

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著者プロフィール

「清澗寺家シリーズ」(幻冬舎コミックス)や「キスシリーズ」(講談社)など、多くの人気シリーズ、著作を持つ作家。ドラマCD化した作品も多数ある。特に名門華族・清澗寺家一族の大正時代から戦後までのドラマを描いた「清澗寺家シリーズ」は熱心な読者が多く、完結を記念して完全予約限定のファンブックが発売されるほど。

「2019年 『キッチンカー鎌倉、推して参る 再出発のバインミー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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