- Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813012672
作品紹介・あらすじ
CGオペレーターの仁科縁はある事情から人と関わることを避けて生きてきた。ある日、上司であり叔父である訓の誘いを断りきれず参加した飲み会の席で縁は編集者の岩崎数真と出会う。数真には、子どものように何でも触って確かめる癖があった。それは子どもの頃、目が見えなかったことに起因すると告白する数真。その話を聞いた縁は過去に出会った「かず」のことを思い出す。縁が壊してしまった幸福な時間と共に-。一穂ミチが贈るオンリーワン・ラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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2021/08/30-09/02
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初読み作家さん。
何冊か持っていながら読んでなくて、なんで読まなかったの私…と後悔。
人気作家さんなのが大納得。
子どもの頃全盲だった攻めと相貌失認の受けの再会もの。
お互い好きでいるのに、病気のことや子どもの時の別れ方がネックとなり素直に相手に気持ちを伝えられない。
もどかしいけど、なんとなく怖がる気持ちや引いてしまう受けが理解できて苦しくなった。
切ないけど、2人の気持ちが通じた時は泣きそうになって嬉しくなった。
すごく面白かったです。 -
ちょっと泣けた。
目の見えないやんちゃ×相貌失認の臆病者
仕事がらみで一緒に食事をした岩崎は昔は目が見えなかったと言う。夏休みに図書館でゆかりちゃんという子に本を読んでもらった思い出話をする岩崎。縁にはそれが自分だとわかった。もう二度と岩崎と会うこともないと思っていたが、岩崎は何かと縁にコンタクトを取ってきて、いつしか身体の関係に。次第に惹かれてはいくものの、縁はゆかりちゃんが自分であることも、自分が抱える障害についても岩崎には言えずにいて…
何度会っても、どんなに好きになっても、顔が覚えられない。相手の笑った顔も怒った顔もわからない。そんな障害を抱え、対人関係をシャットアウトしてきた縁の苦悩と孤独を昔は手を引かれていた岩崎が今は強引に引き上げていくようなお話でした。
最後あたりまで縁の秘密は告白されないけど、ふと何かを感じとった岩崎がぐいぐい縁の懐に入り込んでいって、過去と今を繋げていく感じがうまく描かれてるなーって思いました。
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幼少期失明していた過去を持つ編集者と、
相貌失認のアートデザイナーのカップル。
どっちもノンケだけど、幼少期の関わり合いでが
恋に落ちるのが早い・・。
こすりあい、スマタ、挿入と段階踏むのが
愛おしいし、攻受役割の話し合いもするし、
好感あり。
叔父さんが目印のサングラスを貸す展開も
面白かった。
小倉ムク先生の挿絵もおっとり風味が素敵。 -
見えないのに見えている、見えるのに見えない。とてもこのお話を表\現した言葉だなぁと。
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うるキュン。色々克服して幸せになって欲しい。