- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813041177
作品紹介・あらすじ
東部最大規模の警護会社P3S。新入りのジュンはそこで、看板スターであるグレイ・ラブストックと最悪の出逢いを果たす。グレイはジュンのことをレディ呼ばわりした上に、なんとしてでもP3Sを辞めさせたいらしい。けれど、ジュンは気づいていた。いつの間にか、グレイのことばかり考えている自分に。そんなときグレイのパートナーとして初めての任務を言い渡される。任務は順調に思えた矢先、ジュンは卑怯な罠にかかってしまい!?ボディガードシリーズ、文庫になって復活!書き下ろし『ティーカップ』収録。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ボディガードシリーズの新装文庫化。初読みです。
10年以上前にこんな良作があったんだなと、再認識。復活したことに感謝です。
文章に独特なものがあります。
某ハヤカワ文庫のような翻訳調の文体が一見お堅いように思えるのですが、そこはかとないウィット&ユーモアが仕込まれていて、読んでいくうちにヤミツキになることまちがいなし!
話はボディーガードもの王道の展開。ハリウッド映画を観ているようにテンポがよく、ハラハラドキドキでスリリングです。
話の幕開けから、まるで映画のように引きこまれてしまいます。
新入りのボディガードジュンの初出勤。でも、その世界的規模の警備会社のロビーで最初に出会ったのは、その雰囲気に不似合いにもカワイイ一匹の仔犬!
良い作品って、1ページ目から引きこまれるんですね…
海外ドラマっぽい空気が、上手く生かされているストーリーだなと思いました。
新米ボディガードのジュンは日本人の血を引いているので、親しみがわきやすく一生懸命で可愛いい系ですが、意外に骨のあるタイプです。任務中に大変な窮地に陥っても、思いのほかへこたれません。
そんなジュンをレディ呼ばわりして冷たい態度をとるP3Sの看板ボディガードのハンサムな男がグレイ。
この人、日本人だったら絶対拒絶反応起こしてたかも。でも、ハンサムなイギリス人という設定でどストライクでした!もう、発言のすべてがツボ。
日本人が言ったらかゆくなるか腹が立つに違いないセリフが、いちいちハマりました。
まわりくどいけど、かなりスゴイこと言ってる。
キスの仕方も求愛の仕方も、キザです…
はじめて二人が結ばれるシーンでの、薔薇についての語りが頭から離れなくなってしまいました。
比喩的に語られているので、想像力が…妄想力がアップします。
そして、意外に容赦ないシーンがあるのもビターで、警護ものとしても読み応えあります。
とにかく、かっこよくて後味がすっきり。
イラストが、もう少しハードでもいいかな…と思いました。
密林で旧作がアダルト指定になっていたのにびっくり。はぁ?基準がまったくわかりません。新装版は指定ではないのがまた謎。