恋のまんなか (ミリオンコミックス 17 Hertz Series 52)
- 大洋図書 (2008年11月29日発売)
- Amazon.co.jp ・マンガ (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813051602
感想・レビュー・書評
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「美しい野菜」ですごく気にいったので、デビュー作から読んでみることに。
不良×優等生。いじめっ子S気質の松原は、内気で虐めがいのありそうな一之瀬が自分を好きだと気付いて、無理矢理告白させます。
このときの一之瀬の気持ちが意外で。
彼は松原を好きと言ってしまったら、きっと松原に学校中バラされて、一生ホモと指さされて生きていけなくなる…死ぬ!と思うのですが、そこでそれなら死ねばいいと恥よりも恋心を優先して「好きだ」と言ってしまいます。短絡的だけど、大胆。
そんな一之瀬の想いを松原は馬鹿にしながらもだんだん受け入れていきます…
この二人の関係がよかったです。相容れないように見えて、寄り添いあう気持ち。どちらの家庭も崩壊していて、さびしい日々を過ごしている二人。まだ自立することができない年頃なのに、必死に自分だけを頼りに生きています。
そんな二人の逃避行。楽しいはずの真夏のビーチもなぜかどんよりと重く切ないワンシーンになって胸にせまってきます。
二人で現実から逃避しながらも、松原の悪夢から一之瀬が救い出し、一之瀬の悪夢から松原が助け出すようになっていく姿に感動しました。最初は一之瀬とのHだけが目的だった松原が、こんなに頼もしくて信じられる真実の恋人に変化していくなんて、意表を突かれました。
二人の成長が眩しかったです!
苦くて甘いストーリーでした。
「2匹の伴侶」では、大人になった二人の姿が描かれていて胸がキュンとしてしまいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本当に本当に大好きなお話。
痛くて苦しくてやりきれない、傷だらけの愛に泣く。傷の舐め合いで、かわいそうでかわいくて、たまらなくなった。ぼろっぼろで閉鎖的なのにラストは風が通り抜けるみたいに綺麗で、また泣いた。ラストをああいう形にしてくれてありがとう、と言いたい。ミーコハウスのセンスがすごくすごく好き。この人はすごいです。 -
タイトルと表紙イメージから甘々なストーリーかと思ってましたが、全然違いました。
主人公が2人とも、大人の都合でそれぞれ孤独です。
ラスト近く、一ノ瀬くんが「僕ら子供だからね」という言葉が全てを凝縮しているようで、胸にグッと突き刺さる感じがします。
巻末の「あとがき」に、作者さんにとって初BLコミックと説明があって、完成度の高さに驚きました。
BL以外の漫画で活躍されていたのかな?
また、主人公たちのその後について記載されています。
何度も読み返したいと思う、とてもいい作品でした。 -
逃避行海高校生と好きな要素満載だったけどわたしのような凡人の想定の範囲を超えた素晴らしい作品だった。色んなものを削ぎ落として削ぎ落として最後に残る2人を見られた。この人にこの人がいてよかったって思えるのがBL最大の喜び。
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重めの話。
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すごいよかった…!
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CD先に聞いたからかなぁなんだかお気に入り。絵のうまい人はたくさんいるけど、印象に残る作品に出会うことは、絵の素敵な人に出会う確率よりも圧倒的に少ない。
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ミーコハウス先生のこわれるような優しさが堪能できる長編でした。
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かわいらしい絵柄にもかかわらずお話は結構残酷