- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813235422
作品紹介・あらすじ
メディアが伝えない「事実」から、「これからの日本」が見えてくる!超次世代型エコノミストが、豊富なデータをもとに、確かな「リアル日本経済」をインプット。
感想・レビュー・書評
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いろんな経済ニュースが、実は正しく捉えられてないことがわかりました、
正しい目をもつ、重要性を感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
韓国経済に関して多くの著書がある三橋貴明さんの経済本です。日本経済に関してはだいぶ楽観的に見ているようですが、本当のところはどうなんでしょうか。。。ただ、一部マスコミが日本経済の先行きに関して悲観的に報道している事に対しては適度なカウンターパンチを与えられるのではないでしょうか。
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わかりやすい説明書されていますし、経済初心者向きの1冊だと思います。
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日本や世界の経済問題について、三橋氏がデータを駆使して簡潔に説明してくれています。
一項目の説明に2~4ページと読みやすく、自分の気になる部分だけピックアップして読んで行っても良いかと。
本の体裁はちょっと教科書風なので、教科書と聞いて拒否反応を起こすような方には、とっつき難いかもしれません。
2009年末の出版なので、時事性が重要な要素の現代経済の入門書としては少々古いですが、今読んでも十分に参考になると思います。
ただ、著者である三橋氏は最近やたらと本を出されている(一時の勝間さんみたいかな)ので、この本でなくてはいけない、というような事は無く、最近出版された他の著作が入手できるのならば、そちらでOKでしょう。 -
正直納得いかない記載もありましたが、切り口が新鮮で、面白かったです。
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テレビや新聞には毎日多くのニュースが流れています、ニュースだけ見たり読んだりしても理解できなかったことが多かったので、ニュースをネタにしたトーク番組等を見た時期もありましたが、お笑い番組と差が見られないことも多く、逆にストレスが溜まる事が多くなり始めたので見るのを止めてしまいました。
その時間を利用して代わりに行ったのが、それらをテーマにした本を読むことでした、昨年後半から読み始めた三橋氏の本のその一つです。一人の著者の意見を鵜呑みするのは危険だと思うので、なるべくそれと異なった考え方、結論を導いている本と併せて読書することで、面白みが湧いてきました。
この本に紹介されている、マスコミが普段伝えていていないとされる情報やデータは、普段のニュースを読み解く上で役に立つと思いました。
以下は気になったポイントです。
・その国が成長しているかを確認するには、ドル建てではなく、自国通貨建てで、国民1人当りのGDP推移をみるべき(p14)
・2007年時点の日本の国富は、資産(金融:5883、非金融:2544、純資産:8427兆円)に対して、負債(金融:5633兆円)で、2794兆円となる。(p22)
・企業のフロー面を表す損益計算書であるのに対して、国家経済のフローはGDP(国民総生産)である(p23)
・高度経済成長を達成するために必要な要素は、1)需要が存在する市場、2)供給を適切に実行できる技術、3)購買力を高めるお金、の3つである、全て保有する国は現在無し(p27)
・国民の借金で個人消費を拡大させたのが、アメリカ、外国から借りたお金で証券化商品を購入したのが欧州金融立国(英、ル、アイルランド、アイスランド、ベルギー等)である(p24)
・日本は長期間にわたり経常収支の黒字が続いている、これは日本の資本収支の純流出、外貨準備高の増加(対外資産の増加)を意味する(p31)
・外貨準備高とは、対外資産の中での政府保有分に過ぎない、民間の対外資産を「ある理由」で買取ったときに初めて外貨準備高が増加する(p32)
・日本の外貨準備高が対外資産総額に占める割合は18%に対して、中国は67%に達する(p34)
・経済主体を5つにわけると、政府・金融機関・非金融法人企業・家計・民間非営利団体の5つになる、2009年3月末で5408兆の資産(家計資産1410、負債:380、非金融企業資産:774、負債:1070、政府資産:471、負債:960)、純資産:251兆円である(p45)
・バランスシート不況とは、民間企業が「借金をする」というリスクを政府に押し付けて、自らは借金返済に夢中になり、投資を拡大しなかったためにGDP成長率が低迷したことにある(p55)
・政府の借金は節約で減らすのではなく、経済成長率を高めて好景気にして、民間からの税収を増やして政府支出を少なくすることでやるべき(p61)
・1995年の円高(80円)では、実質実効為替レートは160ポイント(1973年よりも1.6倍円が強い)となったが、2009年1月の円高では130ポイント程度で、過去と比較しても必ずしも厳しいとは言えない(p66)
・実感なき経済成長の理由は、1)給与所得者一人あたりの給料が減少した、2)海外需要に向けた設備投資を民間企業が行った、輸出は製品出荷でビジネス終了(p85)
・公共投資のGDP比較を他国と比較するのは意味がない、インフラ整備の必要性は国ごとの特性、時代によっても変化するものだから(p108)
・ノルウェー政府の純資産はGDPの1.4倍あるが、家計純資産は0.18倍、北欧諸国の高福祉は、国民の貧乏によって支えられている(p115)
・所得税の控除や公的年金支払いなどにより所得移転が行われた「再分配所得のジニ係数」は、1993年:0.3074、2005年:0.3225であり、当初所得ジニ係数(0.3703→0.4354)と比較して変化が少ない(p182)
・公的年金加入者は合計6940万人のうち、1号:2001、2号:3895(厚生年金:3444、残りは共済年金)、3号:1044万人、1号未納者:315万人、免除:318、猶予者:202万人であり、加入者の95%が保険料をきちんと納付している(p192)
・2002年のアメリカ不動産バブルの影響は、日本のバブル崩壊と異なって世界に広がった、この理由は自国のマネーでなかったから(p202)
・日本国債は94%が国内販売、海外分も日本円建てであり日本が破綻する可能性はない、97年のロシア、01年アルゼンチンは外貨建て債務を国家が返済できずに破綻、97年韓国、08年アイスランドは外貨建て債務を民間が返済できずに破綻(p220) -
2012-3
この本は私にとって素晴らしい。Q&A形式で、ポイントを明快に説明。経済の勉強をしたいけれど、基礎力がなく市場に飛び交う言葉が理解できていなかった自分にとっては疑問がいくつも解けた。
一次情報にアクセスして表を作成し、論旨を展開しているのでどのデータにアクセスすればそのような検討ができるのかも非常に勉強になった。
ただし、あまりにもマスコミなどの主張する国家転覆論と乖離して「いや、日本大丈夫だし」な論調なので、どっちを信じたらよいのやら…?
今の私には一言一句が勉強になりそう。図書館で借りたけど、手元に置いておきたい。買いなおそうか。 -
正しい知識を持つことが必要であり、マスコミに踊らされないことが必要だと感じました。データを元にした説明で納得がいった。
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経済に関しては、一般人はマスコミの情報を元に知識を得ていて、疑う余地もない状態だが、このような本で、実際は違っていることの多さに気付く。
02年以降の景気拡大には、小泉内閣の構造改革が功を奏していたのか、年金は破綻するのか、経済格差は本当に広がっているのか、日本で低金利がつづいている理由など、なかなか納得のいく理由を聞くことができない疑問も、目からウロコ状態で理解できる。
多くの情報に振り回されることなく、しっかりと自分の頭で考えることの大切さを感じた。 -
最近読んだ、日本のグランドデザインとの主張が一致している為、少しは理解できた。(復習の下地なしでは、理解できなかったかも)。作者が言っている事は数字ベースのデータによるものだから、かなり説得力があり、大いに納得できる。しかし、世間のマスコミや世論と余りの真逆ぶりに正直、どこまで信用していいのか…と疑心暗鬼は否めません。年金は大丈夫!日本の経済は破綻などしない!等、言いきる所とその論拠は信じるに足るのだけど…。問題はこのデータを信用していいのかって、事にもならないかな。しかし、それを言っちゃ何も信用できなくなるからな…。ヒトラーの言葉で「大衆を騙すには小さなウソではだめだ。途方もないような大ウソをつくべきである。大きな嘘をつけば、全てを信じられなくても、最低限ここはホントだろうと一部を信用させる事ができる」そんな言葉があった気が…。その言葉を今思い出すのは、何故だろう…