クレーム・パワハラ・理不尽な要求を必ず黙らせる切り返し話術55の鉄則―「あなたの心と立場を守る!」

著者 :
  • TAC出版
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813236993

作品紹介・あらすじ

クレーマーをはじめとして、職場で、日常生活で、否が応でもコンタクトせざるを得ない厄介な人、面倒な人、困った人たちへのとっさの対応策を、心理学の理論をベースに、ありとあらゆる角度から取り上げ、実践的に学ぶ。

感想・レビュー・書評

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  • 一応心理学的な知識に基づいてテクニックを紹介しているので良し。交渉術としても応用できる啓蒙書だなって。

     役立ちそうな考え方としては以下のものがあった
    「メタ認知」…客観的に自分を見る力をつける。クレームを受けている自分を空から眺めるようにとらえる。そうするとパニックにならず、冷静に対処できるようになるという。これは確かにそうである。開き直って物事に対処するには、主観を捨てるのは大事である。自分がクレームで非難されているという意識を持つと心理的ダメージを受けて混乱しちゃってパニクるもんね。このメタ認知を手に入れるためにはシミュレーションが大事。事前にクレーム対応の場面を想像して、対処法を準備しておく。そうすると本番になると「あ!ここ進研ゼミでやったところだ!」という感じになって、対処法は想像上のもう一人の自分をコントロールするっていう感覚になる。
    「ディスペーシング法」…ペーシングという他人に歩調を合わせようとする本能が人間にはある。共感力とかそれだ。クレーム対応の場合、それが悪く作用してクレーマーに対して下手に出るしかなくなってしまう。相手に舐められないようにするには、ディスペーシングといって相手の歩調に乗らないようにするということが必要になる。毅然とした態度っていうのは具体的にこのことである。クレーマーが謝罪を強要するなら状況説明に話を逸らす。感情的に喚き散らすなら同情せずに冷静に答えて法的対処の話を持ち出す。日本人は共感を優先するからクレーマー問題が悪化したという感じがある。共感を悪用されないようにするのがディスペーシングである。
    「逆質問・オウム返し」…クレーマーに言われたことをオウム返ししたり、逆に相手にどうしてほしいのかを聞いてしまう。クレーマーは責任をこちらに擦り付けようとする。なんとしても自分で責任を取りたくないのだ。だからクレーマーに責任が発生するような行動をとらせると嫌がる。クレーマーの非情な言動の言質を取ったり、返礼を要求させる。クレーマーはよく「誠意を見せろよ!」と怒鳴る。これは相手の責任で返礼を用意させようとしているからである。これをクレーマーに要求させれば、責任が発生する。法外な要求をすれば恐喝罪とかにもできる。それをクレーマーは嫌がる。これを逆手に取るのだ。
    「フレーミング・テクニック」…交渉の基準をいかにうまく作るかという技術。自社サービスの不備で弁償する時、相手に弁償値段を決めさせてはいけない。「おたくのとこの教材で勉強したのに試験に合格できなかった、全額返金しろ!」これを素直に「社で検討します…」とだけ返事してはいけない。これでは<全額返金>が検討基準となったと約束したようなものになる。その後の値切り交渉が全額返金からになってしまう。ここは「サービス利用後の返金は受講契約時の規定によりできません。それを特別どうできるか社の方で検討します。」とこちらから基準設定を宣言しておくのである。こうなるとクレーマーも返金ゼロよりはちょっとでも返ってくればいいか…と希望ラインを下げる。これなら返金しても資格試験の受験費だけサービスで特別保証するだけってところに交渉を落とし込めるんじゃないかな。



     これらの部分が参考にできるかなって思った。後半の対処法はクレーマー対処とは毛色が違ってきて、55個のテクニックのネタ切れを埋めたなって感じがすごい。これなら30個のテクニックとかにして一個一個をより詳しく解説すればいいのにと思った。

  • クレーム・パワハラ・理不尽な要求を必ず黙らせる切り返し話術55の鉄則―「あなたの心と立場を守る!」。神岡真司先生の著書。クレーム・パワハラ・理不尽な要求を受けやすい仕事や職種、立場はあるけれど、社会生活をしている以上はクレーム・パワハラ・理不尽な要求を受ける可能性は誰しもあるもの。自分の心身を守るためには最低限の知識や対応方法を身につけることが必要なのかも。

  • 言葉の使い方や態度など、役に立ちそうなことが色々書かれていた。しかしクレーマーと一口にいってもさまざま。相手のタイプによって柔軟に対応を変えていくのは実戦経験が必要そう。

    以下メモ
    <クレーマー撃退>
    メタ認知/同調行動せず冷静に/クレームの意味等を逆質問/要求水準を逆にフレーミング/ハリネズミモード、脱力モード、沈黙モードでテンションダウン/ほめ殺しで殺す
    <不快な相手を遠ざける>
    不快な発言を復唱オウム返し/無関心「で?」「そう」/脊髄反射で問いただす/陰湿チキンには毅然と。「怖いやつ」と思わせる/お節介人間には謝罪→断り→「迷惑だからです」

  • 使いこなせるようになるまでが大変そう。おもしろかったし、勉強になる。

  • 確かに、書いてある言動で切り替えしして解決すればいいが、相手のあることなので、本通りの反応になるとは限らないという印象だった。

  • 衆人環視下での土下座は思わぬ威力を発揮する(笑)

  • 切り返しといっっても常に相手を言い負かす方法を示しているのではない、時には論理的に時にはクレーマーへの感情に訴え、時には周りの目を利用して相手の気を削ぐ方法を様々なケースを想定し示してくれている。

    ビジネス書の中には実践が困難だったり、特殊なケースでしか活用出来ないものがあったりするが、本書の内容には自身に当てはまるケースが多数存在し、かつ、容易に実践可能な方法を示しており、実用的な本だと思う。

  • 理不尽な相手に飲み込まれないこと。

  • 理不尽な要求をしてくる人たちへの対応戦術なので、読んでいてネガティブな気分になってしまう。
    もう少しユーモアを持って対応できるくらいの心の余裕があってもいいのかなぁと思う。
    例文が芝居臭いので読んでいて違和感がある。

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著者プロフィール

神岡真司(かみおかしんじ)
ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。心理学理論をベースにしたコミュニケーションスキルの向上指導に定評がある。法人対象のコミュニケーショントレーニング、人事開発コンサルティング、セミナー開催などで活躍している。著書に『賢く人を操れる「ブラック」会話術』(三笠書房 ≪知的生きかた文庫 ≫)、『眠れなくなるほど面白い 図解 ヤバい心理学』『相手を自在に操る ブラック心理術』(以上、日本文芸社)、『仕事・人づきあいで差がつく 知っておきたい心理テクニック156』(辰巳出版)、『思い通りに人をあやつる101の心理テクニック』(フォレスト出版)、『「気がきく人」と思わせる103の心理誘導テクニック』(角川学芸出版)、『効きすぎて中毒になる 最強の心理学』(すばる舎)がある。

「2022年 『「悩み」がすーっと消える心理術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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