トップ・インタビュアーの「聴き技」84

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  • TAC出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813239871

感想・レビュー・書評

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  • ・2011年初版
    ・実務経験が豊富なインタビュアーである作者による質問術を目的別に分類、著名人との対話形式で聴き技を磨く事で会話をコントロールでき良い人間関係が構築できる
    ・大物やVIPとの対話例としてたけしさん。相手の呼吸に合わせて質問→回答から質問の派生質問と相手に合わせて質問を掘り下げていく。言葉数が少ない省略タイプは、省略されている内容を予想して補うように聞いていく。
    ・文春砲から5年以上前のベッキーへのインタビューでは「恋人はいらないでしたっけ?」の質問、いまは亡き三浦春馬さんの「ごくせん」ドラマ撮影現場での緊張感の中でのインタビューでは、出演仲間や演技の話をしながら様々なホメ方をすることで、普段クールな三浦春馬さんの笑顔を引き出すなど、いまとなっては超貴重なインタビュー模様が満載。
    ①トップから一目置かれる聴き方
    ・組織のトップや経験豊富な大物との会話は誰しも緊張するもの。しかし一目置かれて味方につければこんなに心強いことはない。それらを実現する聴き方。
    ・北野武さんを笑顔で話し続けさせた質問ツリー
    ・大物のリップサービスには大きなリアクションを返して気分よく話を続けてもらう。
    ・スムーズに会話を進めるためには、相手の呼吸に合わせて話しやすい雰囲気をつくることが大切。
    ・相手の発言を掘り下げるように次の質問へ派生させていくと息の合った会話になる。
    具体的には質問(あなた)→回答(相手)→回答の派生質問(あなた)→回答(相手)→回答の派生質問(あなた)と、木が枝分かれするように相手の回答をもとに話を掘り下げていく
    ・大物には言葉数が少なく必要なことだけボソッと話す人をよく見かけるが、単に言葉を省略しているだけ。その省略された言葉を予想して返事にすると、相手は前のめりになったり訂正したり反応を返してくれる。
    ② 聞いていた話と違う!時の聴き方
    ・仕事でもプライベートでも対人関係は、常に気まずさやトラブルと背中合わせ。
    相手が疲れていたり怒っていても聴き方次第で、十分リカバリー可能。
    ・勝俣州和さんへバラエティ番組収録直前のインタビュー。勝俣さんが好きなディズニーに関するテーマ。
    ・勝俣さんからは冒頭から「全然詳しくない、他の人の方がいいんじゃないですか?本当にたいしたことなく、ただ好きってだけで特別な知識もない」
    ・このようにネガティブ発言が出たときは、強引に押し切るのではなく、ここは不安や焦りを正直に伝え、助けてもらうスタンスを取る。 →「特別な知識は必要ないですし、お好きなだけで十分です。可能な範囲で結構ですので、どうか助けると思ってお願いします」
    ・ここからようやくインタビューに入るが、事前に用意していた質問のレベルを一段下げる。
    「ディズニー通の視点からおすすめの作品とその理由は?」→「勝俣さんがお好きな作品をいくつか挙げていただけますか?」など。
    ・悪い状況への対応。想定外なことが起こったり、緊張や動揺したときは、正直に不安や焦りを言動にしてハッキリ伝えてしまった方が、相手は受け入れてくれるもの。
    ・笑いながら苦境を相手にさらすと、ユーモアや正直さを感じてもらえて寛容な態度で接してくれる。
    ただし、明らかに自分のミスが原因だったときにこの方法を使うと反省の色が見えず逆効果。
    ・相手から質問の回答を拒絶されり、かわされた場合は、質問をより限定的、具体的にするなどハードルを下げて相手が答えやすい環境を整える事が大切。
    例)通としてのおすすめ作品→好きな作品
    トリビアを教えてください→好きなシーンを挙げてください、など。
    ③ご立腹な相手への聴き方
    ・オファーの不手際でインタビュー前から怒っている寺門ジモンさんへのインタビュー。
    ・相手を怒らせてしまったときは、言い訳や反論をせず、しっかりと受け止めることが大事。自分が話すのではなく、怒りの原因を聴くなど相手に不満を出し切ってもらう。
    ・短めの返事がベターだが、低姿勢かつ丁寧な一言を添えることで一気に反省の色が伝わる。例)おっしゃるとおりです。
    ・人間が怒り続けられる限界は5分程度。
    ・相手を怒らせてしまったあとの返事やリアクションは、2〜3秒の間を空けてから、ポジティブな言葉を返すのが得策。がんばります!ぜひやらせてください!などの好印象フレーズ。

  • 実務経験が豊かな作者が自らのインタビュー術を具体的に紹介した本。

    この本を読むと、質問の仕方はそうであるが、相槌や好意の提示、同意、間の取り方等、質問以前のコミュニケーションがいかに重大で、そのテクニックもたくさんあることがわかる。質問については、生モノなので、状況に応じて、オープンやクローズドクエスチョン、難易度や抽象度のチャンクダウンチャンクアップと変幻自在に使い分けることが重要と説かれている。そしてあとは時間配分。事前に「あと2問で終わります」と伝えたうえで深く聞き出すなどのタイムキープ&心理操作の高等テクニックなど実務に裏打ちされた実例が数多く登場して参考になります。

    毎日のようにたくさんの人の話を聞く会社のマネージャーは、その作業にかけている時間が莫大なだけに、このようなインタビューのテクニックを用いて生産性を上げることが重要に思いますので、そういった方々にはとてもオススメの本です。

  • ほんとに百戦錬磨のインタビュアーだなと感じた。
    勉強になるところが多々ありました。
    自分も仕事柄、インタビューをすることが多々あるが、これまでは自分の生まれ持った性格や話し方だけで切り抜けてきてしまったので、これからは学んだことを活かしてさらにレベルアップしていきたい。

    以下、印象に残ったところ。

    トップ・インタビュアーの聴き技
    木村隆志

    ・省略された言葉を補って聞く
    言葉数が少ないのは不機嫌ではなく、言葉を省略してるだけ

    ・クローズド質問で話のきっかけを作り、雰囲気を和らげてから、関連したオープン質問で本音を引き出す。

    ・相手の愛する人や幸せだった出来事の話をすることで、相手は話しながら優しい気持ちになり、対応も柔らかくなる(趣味、友人、成功体験など)

    ・目上の人にはプチ弟子入り作戦
    素直で礼儀正しく愛嬌がある人に見せる。会話最初に「教えてください」と弟子入りするような立ち位置を明確にする。

    ・メモを取らせてくださいと敢えて口で言うことで、前向きな姿勢を見せる。

    ・大物、経験豊富な人には単刀直入に聞く。話術ではなく気概で聞く。

    ・大物は発言に対する責任の重さゆえ、自分の間合いでじっくり考え出す傾向があるため、じっくり待つ姿勢がベター

    ・もしも質問で気軽にレスしてもらう
    質問の切り口を変えて、気軽に話せるムードを作ることが大事。仮定の話のなかで本音が見えたりする。

    ・終了のフェイク+ゆる質問
    終わったと見せかけて、雑談のように何気なく声をかけて気軽に話してもらう

    ・傾聴していることを相手に伝えるためI CAN話法を使う。 「納得しました」、「イメージが湧きました」など。

    ・自例を上げてアドバイスを求める。相手のポリシーやノウハウを聞きたい時などに有効。

    ・1人ブレーンストーミングで話題を広げる。「○○といえば××ですが」のように。

    ・複数人に対するインタビューでは、他のメンバーが1歩話題を進めたら、1歩戻す。私の順番で答えようという人などを置き去りにしないため。

    ・一区切りをつけるときの一言。「今日はいい話ができましたね」「内容が詰まった楽しいミーティングでした」など。言い忘れたことがないか確認するのもいい。

    ・想定外のことが起こったり、緊張、動揺した時は、取り繕わずに不安や焦りを言動にしてハッキリ伝える。

    ・余裕のない相手には確認型質問。
    ○○なんですよね?と相手の同意を誘い、テンポよく会話が進む。

    ・相手が時間を気にしてたりする場合、「あと2つだけ聞かせてください」と限定し、相手の気持ちをリフレッシュさせる。

    ・どんな返事がいいか困ったら、2〜3秒間を開けてポジティブな言葉を返す。ぜひやりたいです!頑張ります!続きを聞かせてください!など。

  • he is lair, but i'll try his arrangement. the sales person, i must ready to go it!

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著者プロフィール

1万組以上のコンサルタント実績をもつ一方、コラムニストとして雑誌・ウェブなどへの執筆、テレビ・ラジオへの出演を重ねている。
主な著書は、「40歳からはじめる 一生の恋人の見つけ方(同文館出版)」など。

「2016年 『独身40男の歩き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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