NEVER LOST AGAIN グーグルマップ誕生 (世界を変えた地図)

  • TAC出版
4.02
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本棚登録 : 247
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813271604

作品紹介・あらすじ

いまや、世界中の人たちの必須アプリ「グーグルマップ」の知られざる誕生物語が緊急翻訳出版!
著者は、グーグルマップの生みの親ジョン・ハンケの学生時代からの友人で同僚のビル・キルデイ。

ジョン・ハンケをして、「君が書くのはぴったりだと思う。そこにいて全部見ていたのだから」とまで言わしめるビル・キルデイが、ジョン・ハンケとの出会いからKeyhole社の立ち上げ、Googleによる企業買収、そしてグーグルマップが世界的な成功を得るまでの軌跡を描く。

本書は、前半(Googleに買収されるまで)と後半(Googleに買収されたあと)に分かれ、グーグルマップを支える技術の話はもちろんのこと、内部の人からしか見えないジョン・ハンケやGoogleの雰囲気が、筆者とジョン・ハンケ、Keyholeの個性豊かなチームメンバーとのやりとりなどを通じて、伝わってくる。また、Google創業者であるラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンとのやりとりや、マリッサ・メイヤーとの確執など、多くのエピソードが挟み込まれていて臨場感も満載。
ジョン・ハンケが描いたビジョンからプロダクトが生まれ、成長し、Googleの元で世界中の人々に使われるようになった道のりは山あり谷ありで飽きさせない物語になっている。一方で、著者のビル・キルディが安定を求めるタイプで、起業やスタートアップに対して及び腰な姿勢なのも、ある意味、読者目線を代表する常識的な感覚で、親近感が感じられる1冊になっている。

感想・レビュー・書評

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  • ‪Google mapが生まれ、iPhoneが登場し、最後はNianticの話までを描いた話。マリッサメイヤーの描き方に悪意がありすぎて心配になるけれど、ラリーとセルゲイ時代のGoogleは豪快すぎて面白いし、自前でマップを作る背景も意外で、最初から最後まで夢中になって読んだ。おすすめ。

  • Google Map創造の物語。彼らのGoogle Earthを最初に見たときは、まるで魔法を使っているようでとても驚いた。Google Mapは、AJAXという技術を使っているということだったが、それまでのWeb体験を一変するものであった。技術がブレークスルーを起こしている瞬間を見た体験だった。それ以上に、Google Mapの存在が世の中をいかに便利に変えたかはここでは(どこであっても)書ききれない。Google Mapは、いまやあって当たり前、ないと困るプラットフォームになっている。
    その技術はキーホールというベンチャー企業が作ったものだというのは、もしかしたらすでに聞いていたことかもしれない。本書はそのキーホールという会社の創業と発展に、創業者であるジョン・ハンケとともに最も近い人の一人としてかかわった著者が、会社誕生からGoogleによる買収、そしてGoogle Map/Google Earthを世に出す苦難と成功の物語となっている。

    幾多のベンチャー企業の例に漏れず、一時期はキーホールも資金調達に非常に苦労することとなった。従業員の給与カットにまで手を付けたので、よほどのことだったろう。著者は次のように書く -

    「それでもキーホールが生き延びられたことが信じられない。失敗への道は無数にあった。私たちはとてつもなくラッキーで、あらゆることが奇跡的にうまく運んだ」

    一方で続いて、「キーホールで働いた人たちのことも私はよく知っている、今思えば、失敗する可能性なんてなかったのかもしれない。どんな障害があろうと、どれだけ道を間違えようと、私たちはきっと最後には正しい道に出られたのだ」

    キーホールがそれほど期待せずにCNNに使ってもらうときに、キーホールのクレジットをテレビに出すことにした契約は同社の飛躍に役に立った。CNNがイラク侵攻のニュースレポートでキーホールの地図を使い続けたからだ。それはある意味では偶然のきっかけだったかもしれないが、その幸運がほほ笑むためには日々の限界までの努力が必要だったのだ。

    Googleに買収された後は、ラリー・ペイジの「君たちは、それよりもっと大きく考えた方がいい」という言葉と、マリッサ・メイヤーらとの社内政治に翻弄された。いずれにせよ、キーホールがGoogleに買収されたのは、今では必然であったように思えるが、少なくとも世界にとっても大きなできごとになった。

    Google Mapは、米国以外では初めて日本で2005年にサービスリリースされたという。そのときにケイ・カワイ(河合圭一)が「日本の東北地域にいた根性あるプロダクトマネージャー」として主導したと書かれている。今は本社でプロダクトマネージャーとして活躍されているそうだが、著者にとってもその活躍は相当印象的だったようだ。「データ契約を取り付けるため、たゆみなく働いた」と書かれているが、ゼンリン社との交渉だったのだろうか。「東北地域にいた」とわざわざ書かれているが、東日本大震災の際にもたゆみなく働くことになる。

    なお、Google Map APIは当初無料だったが、数年後に有料化された。これはロケーションベースサービスを提供する側の企業が求めたことだったという。無料でも、Googleの都合でサービス内容を変更できるようなAPIを重要なビジネスで使うことはできないからだ。そのようにして、Map APIは企業家とデベロッパーを惹きつけ、Google Mapは社会のインフラとなっていった。Map APIを活用するデベロッパーのためのイベントとして開催されたGoogle Geo Developer Dayが今のGoogle I/Oになったという。こういうところに歴史が潜んでいるのだ。

    最後に「この冒険で私が最も面白いと思うこと」として、Google MapとGoogle EarthがGoogleに利益をもたらしたかどうかわからない、ということを挙げている。「君たちは、それよりもっと大きく考えた方がいい」という経営者のいる会社では、お金を稼ぐこと自体、優先事項のトップ10にすら入っていなかったという。Google Mapのプロジェクトに対して、誰も投資対効果や投資回収期間について聞かなかったという。「Google MapとGoogle Earthは世界への贈り物」であるらしい。これについては、著者ならずも、ひどく方向音痴な自分も含めて多くの人がその贈り物に感謝するべきだろう。

    キーホールの創業者兼元CEOのジョン・ハンケは、Google Mapの大成功を導いた後、Googleを出てNIANTICという会社を興し、ポケモンGOを大ヒットさせている。ハリーポッターのゲームをリリースするそうだ。ポケモンGoでは、日本人の名前もたくさん出てくる。Google Street Viewの進化、ARゲームの進化、Google Mapの物語はまだ終わらない。

  • 1999年。キーホールのジョン・ハンケは、新しいソフトのデモ版をテキサスのビル・キルディの家に持ってきて、デモンストレーションをした。画面には青い地球が映っていた。そして、家の住所を入れるとなんと地球からズームダウンして地表が見え、ついにこの家が画面に映っている!これが後にグーグルマップとなる製品の元であった。ジョン・ハンケは開発全般をリードし、ビル・キルディは主にマーケティングを担当した。この小さなキーホールは、ついにはグーグルマップ、グーグルアースを開発することになる。スタートアップ企業がどのような軌跡を通ってグーグルの中核の製品を開発することになるか。これはそのわくわくする物語だ。

  • エキサイティングな起業家のサクセスストーリー。マーク・ザッカーバーグを扱った映画の原作『フェイスブック』に似た読後感。
    主人公はジョン・ハンケ(Googleマップ&Googleアースの前身となる製品を産み出したキーホールのファウンダーであり、Googleに買収された後もGoogleマップチームを率いていた人物。更にその後はポケモンGOを生み出すナイアンティックのファウンダーとなる)。著書は、そのジョンとすべてを共にしたマーケティング担当のビル・キルディ。

    すべての始まりであるキーホールの起業から、Googleに買収され、世界中の人たちの生活を激変させるところまで、が本著では描かれてる。(更にポケモンGOが世界を席巻するところも少しだけ書かれてる)

    初めては小さな規模で始まった、キーホールのアースビューワーも後にCNNがニュースで使うようになって爆発的にトラフィックが増える、みたいな話も、Google買収後と比べるととてつもなく小さなスケールに感じてしまうくらい、ぐんぐん話がデカくなる。

    みんなが使ってるGoogleのキラーサービスのひとつGoogleマップも、Googleの中から生まれたのではなく、キーホールというベンチャーの革新的なアイデアとテクノロジーを買収したところから始まっているが、だからと言って、Googleは金にモノを言わせて、自分では何もしないのかというとそうではなく、明らかにGoogleのおかげでキーホールのアースビューワーはGoogleマップ・Googleアースとして、世界的なモンスターサービスに生まれ変わったことがよくわかる。
    Googler(特にラリー、セルゲイ)が物事をどう考えて、どのようにアクションを取って事業を拡大しているのか、そのスケールの大きさが本著の中で一番面白い。

    今やGoogleは自前で撮影用衛星を持ってて、災害が起きたらすぐそこを撮影し直して、レスキュー隊がGoogleアースを見ながら、人命救助ができるようにする…、もはや誰にも越えられないほど先を行ってる。

    同時にGoogleの中でも政治的な権力争いがあって、その辺りも面白い。


    当事者が書いているだけあって、リアリティがあり、とにかく面白いが、この手のサクセスストーリーは、同じことをやったところで同じことが実現できる訳ではないという意味で、学びというより、娯楽として、あるいは仕事に対するモチベーションの材料として読むようにしてる。

  • スマホのキラーアプリであり、多くのアプリのテクノロジーを支えるグーグルマップ誕生の物語。ムーンショットから火星を目指すストーリーは痛快。彼らのイノベーションに最大の賛辞を贈りたい。

  • 確かにグーグルマップについてではあるけど、どちらかというとグーグルアースの開発に近い人たちの話。著者はそのコア開発者というより、コア開発者の友人という立ち位置。この本を読んでグーグル創業者のビジョナリー感はわかるが、読後に得られたものはそれほどなかった。ユーモアがあって読みやすい物語、という感じ。

  • 2019年12月16日読了

    その名の通り、グーグルマップを作った人の話。
    外国人の名前がたくさん出てくるので、名前を覚えるのが苦手な人は大変かもしれませんが、皆さんが何も考えずに「便利~!」と使っているグーグルマップはこうしてできたという話です。
    帯の通り、スタートアップ企業の方や、IT系で企業を考えている人にはお勧めでしょう。

    驚いたのは、Google社内で各プロジェクトなどの決定事項は、マネージャ(時にはCEO)の許可を得ないと「絶対」先には進めないということです。

    終身雇用ではなく、人の出入りやヘッドハントも頻繁な海外企業では「権限」と「権限移譲」がはっきりしていることに驚かされました。

  • 淡々と歴史の教科書を読んでいるようだった。

  •  映画が好きな青年のもとに、映画の中の世界からとびでてきたお姫様が、現実世界でトラブルを引き起こすストーリー。映画が好きな人が作った映画なのだと思う。冒頭がローマの休日を意識したつくりであることは気が付いたし、映画館に通う主人公の姿はニューシネマパラダイスのシーンともかぶる。きっと他にも意識された名画はやまほどあるのだろう。全体にコメディ風の映画で、それでもちょっとジーンとさせられる、雰囲気のいい映画だった。

  • 非常に面白かった。

    グーグルとしては車の自動運転の技術として「自前の地図」に力を入れているらしい。

    2019年春から我が国においてはゼンリンと契約を破棄したのもその流れだろうと推察できる。そしてグーグルマップは不正確になり使いづらくなった。そのあたりのことも含めて興味深い内容であった。

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