- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813790112
作品紹介・あらすじ
ある事情から優等生を演じている茜。そんな茜を見抜くように、隣の席の青磁から「嫌いだ」とはっきり言われショックをうける。自由奔放な彼を嫌っていた茜だけど、孤独と窮屈さでどうしようもなくなっていた自分を救ってくれたのは、青磁だった。青磁の隣で過ごす時間は、茜の気持ちをゆっくりと溶かしていき…。野いちご大賞大賞受賞作!
感想・レビュー・書評
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王道の少女マンガか??
って思ってしまったが、女子中高生に人気の作家さんだった。
甘くて完璧なストーリー。
主人公がマスクをしてると書かれてたから、あーコロナだしねと思ったら
マスク依存性の方でした。
夜が明けた時に、きれいな朝焼けを見ながら会いたいと思った人が、その人にとって本当に大切な人
↑
覚えておこう!
主人公(茜)は小学生の頃にハッキリと悪いことは悪いと言う性格だったが、ある女子が友達の物を盗もうとしたことに気づき注意する。それが逆に注意したことを悪いように言われてしまう。
次の日からクラスメイトからシカト…
中学は皆と別の私立へ行くようになる。
それがきっかけで、相手の顔色を常に窺い自分を押し殺し表情を見抜かれないように誰からも好かれようと笑顔で過ごす顔が見えないようマスクを常につける。
兄は引きこもり、母は仕事で忙しく家の事を手伝わされる。父は母の再婚相手で気を使う。妹は母と再婚相手との間にできた子で小さく可愛いがワガママばかりだし面倒を押し付けられる。
男の子(青磁)は、自由奔放に生きて思ったことをズバッと言っても誰からも愛されるキャラ。絵を描くのが得意。
主人公と高校生になって出会った時に「俺はお前が嫌いだ」と言う。主人公はそれ以来青磁が苦手。
青磁は、茜が周りに気を使って作り笑いで過ごしている姿に気づき彼女を助ける。やがて恋に…
彼は彼で、中学生の時に小児がんになり入院生活を送ったりとしていて決して何不自由に生活していた訳でわはい。
で、二人は実は小学生の頃に出会ってた。
兄のサッカーチームに青磁もいた。
その頃から青磁は片思い。
で、高校で出会ったら小学生の時の茜と別人の性格だったので、「お前が嫌いだ」と…
喧嘩したりもしたが
最後は、彼が彼女の絵を描き賞をとる。
タイトルが「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」
映画になりそうなお話でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
4.3
いい感じで泣けました。
何となく話の展開は予想出来たものの、あまり深く考えず読み進め感じるままに受け止めました。
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後半を読んでいくにつれて、涙が止まらなくなった。色彩の描写がきれいで、「絵を描きたい」「夕焼け、朝焼けを見たい」と思った。茜が自分を取り戻していく姿が良かった。
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良かった。よいおはなしだった。
若い世代をターゲットにした話だろうなと、うん10年前の気持ちを思い出したりしてたけど、好きな人が出来た時の高揚感や切なさや、不安定な感情など、案外何歳になっても変わってないんだなぁとも思った。
大好きな人に嫌われたくなくて、認めてもらいたくて、劣等感や焦りからつい出てしまう言葉。それで相手を傷つけてしまうことでの、自分への嫌悪感や苛立ち。いったん口に出したらそれは取り消せないのだと、学んでいるはずなのに繰り返してしまう。。。茜の気持ちが痛いほど伝わって、泣けてしまう。
そして、とにかく描写がキレイ。
青磁の描く空の絵が見てみたい。映画化しないかなぁ。
いや、映像化したら逆に安っぽくなっちゃいそうでもったいないかな。
夜更けに会いたいひと、
夜明けに会いたいひと、
の違い、ふむふむ。 -
話の流れは分かりつつも、読後は良い話だなと思った
ただ普段こういった純愛物は読まないせいか物足りない気がした。 -
某中学年でランキングベスト10に数冊入ってる作家さんだったので、娘(別の中学)に頼んで借りてきてもらい読了。なるほど、中・高ならではの純愛&自分探し小説といった内容でした。この表紙に惹かれた方は読むことをお勧めします。
主人公は学校でのある出来事がきっかけで本当の自分を隠して上手く生きてるつもりだったが、歪みはあちこちにでていて、特にマスク依存症(コロナの時節柄ここが気持ち入りにくい)気味となっている。そんなところに自分のことが嫌いだとはっきり言う人気者の青磁と同じクラスになり…。
読み終わればまあまあ面白く読めたけど、主人公の心持ちが青すぎておばちゃんには向かず…。年を感じる本でした。 -
なんですかこれはー!
汐見先生、オバサンをキュン死させる気ですか(笑)
青春の甘酸っぱさ、ほろ苦さ。
大好きな人や、大切な誰かとつながることの
難しさと喜び。
展開が急すぎる場面もあったけど、気にならないくらい
良かった!!
そして、とにかく絵や色の描写が美しく、
この世界は素晴らしいと、大声で叫びたく
なった。
表紙もとても素敵。
ぜひ、前情報無しで読んでみて欲しい。
タイトル「夜が明けたら、いちばんに君に会いに行く」の意味も味わって。
今という時間は、ここにしかない。
大好きな人、友達、そして家族と一緒にいられる時間も
有限。
生活のペースを落とし、深呼吸して、
朝日や夕日をゆっくり見よう。
そして、本当の自分を思い出す。
そうすれば、誰でも、あの力強く輝く太陽のように
輝くことができるのでは。そんな気持ちになった。 -
欲しいものがあるからそれを残す為に絵を描く。写真じゃ思うように色が出せないから。あるままの事実とそこに感情のある人の目を通すと一人一人が違う色の世界を見ていることが分かる。同じ夕焼けでも辛い時と嬉しい時では全然違う。それでも、どん底にいる時でも美しいと思えるほどの空はやっぱり好きだし絵に描きたいと思った。ただ、事実を書くんじゃなくて、自分の思った通りに描けるようになりたい。
本当に誰もが色んな葛藤の中で生きてる。表上順風満帆な人ももがきながら生きている。夜が明けたら1番に君に会いに行く。これが本当に好きと言うことだと思う。だから、これを感じた人を大事にしたいなと思った。
今、就活でどうやって生きていくか、どんな大人になるか、何をするか、すごく悩んでる。周りが決まり出したり、夢を叶えたり走り出してる中全然動けない自分にちょっと自己嫌悪になる。だけど、みんな違う世界を見ていてみんなの世界を生きてる。自分のためにどんな世界をこの目に写したいかを考えながら就活したい。
小説は今まで考えたことなかった考え方に触れられる。人の感情にも。今回ならマスク依存症のことも。価値観が広がるし、もっと色んな本を読んでみたいと思った。 -
この本は、私を変えてくれました。
他人に、偽った自分で接する事でしか自分自身を保てない茜と、何でも感じたままに口に出す,まっすぐな青磁が紡ぐストーリーに涙が止まりませんでした。
《美術》を絡ませた美しい表現に注目しながら読んでみてください。
この本を読んで、あなたの何かがより美しくなることを祈っています。 -
単なる恋愛ものかと思ったら、マスク依存症に対する問題意識があったとのこと。
甘酸っぱい、高校生の青春小説。
濁ってしまった大人にはなかなか伝わらない。
著者プロフィール
汐見夏衛の作品





