• Amazon.co.jp ・雑誌 (104ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813801061

感想・レビュー・書評

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  • 【出版社からのコメント】
    へこむ。しょげる。涙もこぼれる。子どもにも大人にも、しっぱいがいっぱい!
    そんな「失敗」との向き合い方を探ります。

    【感想】

    ①特集「しっぱいがいっぱい」
    ②連載
    ③漫画
    ④BOOKS
    以上、大きくは4つから構成されていました。

    ①特集「しっぱいがいっぱい」
    本を読まない中年男が努力せずにおもしろいと
    思えたのは以下です。
    〈童話、短編〉
    瀧羽麻子さん「リボン」
    行成薫さん「失敗の神様」
    〈エッセイ〉
    小山田浩子さん「アスレチック裏」
    町屋良平さん「ごまかしやのしっぱい」

    「リボン」はただ単純に好き。
    子どもの気持ちのすれ違いの話
    特にそれが男女のほろ苦い話だと大好きです。
    「失敗の神様」はスポーツしたことのある
    男の子は特に「わかる」かもしれないですね。
    話の筋、登場人物の感情、場面の移り変わり、
    いずれもシンプルで好きです。
    「アスレチック裏」
    これは「わかる」でした。
    私がマイペースで自分の感情の庭
    を持つタイプだから。
    なんだこれは読みづらいなと思ったものの
    すぐに慣れました。
    一文が長く改行はないけど一人称の感情は
    文体に溶け込みやすく
    この文体で長編を読んでみたいと思わせました。
    「ごまかしやのしっぱい」
    これも「わかる」でした。
    私が小心者だから。

    深緑野分さん「カドクラさん」は
    合わなかったですね。
    思想が先走りしていて設定が中途半端に感じて
    入り込めませんでした。
    設定で「前の戦争の時」に寄せるのか
    そこではないどこかの時代にするのか
    はっきしてして!とムズムズしてしまいました。
    ー狙い通りなのかな。
    初めて読む作家さんでしたが
    間違いなくいいものを書いていそうなのに
    自分に合わないというのは残念です。
    松根油というモチーフを使っているのは
    とてもおもしろかったです。
    でも松根油と松ヤニをやや混同していそうで
    「前の戦争の時」から年数は経っているのに
    ー書き込まれている材料や背景から判断
    爆撃機や焼夷弾、原爆はズレているし
    考証がもっとあってもいいと考えてます。
    あえて使用しているならもっと
    この国や時代を感じさせないフィクションを
    リアリティたっぷりに物語としたほうが
    効果的でしょうか。

    ②連載
    内容の問題ではないと断っておきますが
    ヨシタケシンスケさん、長崎訓子さんのものは
    連載であっても読み切りのように読めます。
    一方連載2回目の小手鞠るいさんのものは
    前号を熟読して世界観に浸り切っていないと
    その場で読むには厳しかったです。
    私は前号で一読しただけでした。
    その時パッと読んだだけで「ハマる」
    ことはありませんでした。
    じっくり腰を据えて読まなくては
    いけないタイプなのかなと感じています。

    ③漫画
    有名な絵本作家長谷川義史さんとによる連載です。
    季刊であっても読み切り漫画だから
    その場でパッと読めていいです。
    毎回読んでも笑うべきであろうところで
    笑えなくて、内容もまったく覚えられません。
    努力しておもしろく感じようとしても
    そう思えませんーそもそもこれが間違いか。
    これは私の感性の問題だと思います。

    ④BOOKS
    一粒でもピリリと辛いような本を
    絵本、児童書、YA、大人の本とジャンル別に
    紹介しています。
    各界の有名人によるもので安心感とともに
    読書家を自任する方の自尊心を高めそうな
    ラインナップに感じました。

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著者プロフィール

瀧羽麻子(たきわ あさこ)
1981年兵庫県生まれ。京都大学卒業。2007年『うさぎパン』で第2回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞。著書に『株式会社ネバーラ北関東支社』『はれのち、ブーケ』『いろは匂へど』『左京区七夕通東入ル』『左京区恋月橋渡ル』『左京区桃栗坂上ル』『ぱりぱり』『松ノ内家の居候』『乗りかかった船』『ありえないほどうるさいオルゴール店』などがある。

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