ベスト・エッセイ (2021)

  • 光村図書出版 (2021年8月27日発売)
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感想 : 34
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  • 本 ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784813803706

作品紹介・あらすじ

大きく変わった暮らしのなかで、
それでも私たちは喜びや悲しみや笑いを
胸に抱いて生きている。
変わったことと変わらないことを、
真空パックみたいに
新鮮なまま詰めた一冊になりました。
(本書編纂委員・三浦しをん)

感想・レビュー・書評

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  • 新型コロナウイルス感染拡大の日々を綴ったエッセイのアンソロジー『ベスト・エッセイ2021』8月27日(金)発売!|光村図書出版株式会社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000073231.html

    ベスト・エッセイ2021 | ベスト・エッセイ | 一般書籍 | 光村図書出版
    https://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/essay/book_es2021.html

  • 年一度出版されているこの雑誌はいつごろからでしょうか?

    「毎年,その年に新聞・雑誌などで発表された数多くのエッセイの中から,読み応えのあるものを精選し,まとめあげたエッセイ集です。日常生活の機微を切り取ったエッセイの妙味を,どうぞご堪能ください」
    とあった

    全く知らなかったのだが 友人の文が掲載され慌てて購入した

    いろんな分野で活躍されている方の旬なエッセイ
    それぞれに興味深かった

    誰も彼もうまいなあ
    スペシャリスト揃いなんだから当たり前か
    でもそれぞれ面白かった

    友人の活躍を念じて本を閉じた

    ≪ 世は移り 心も移り でも今日も ≫

  • ベストエッセイを2023年からさかのぼっていって、3冊目。やはりコロナ禍ネタがけっこうありましたが、こちらも良かったです。前の2冊でこのエッセイ集の良さについて書いたので、今回は特に良かったエッセイを記録しておきます!
    おーなり由子「おまじないスカート」
    町田康「正しいけど全部間違ってる」
    保阪正康「戦争のために生まれた世代」
    酒井順子「むき出し嫌い」
    藤原正彦「一杯一杯」

  • 瀬戸内寂聴さんの『老衰の朝な朝な』はとても素敵。
    このとき97歳だったのか。こんなにはっきりした文章が書けるなんてほんとうに勇気がもらえる。
    「政治家たちの国会の応酬など、テレビで聴いていると、あんなに若いけれど、もう呆けがきているのではないかと、人ごとながら怖くなることがある。」
    二十歳そこそこの私からしたら政治家なんてみんな年寄りで、あんなに呆けたこと言っていても仕方がないと思っていたのだが、瀬戸内寂聴さんのこの文章には参りました^ ^
    生き生きした寂聴さんのお話を読むたび、まだどこかで元気に生きてらっしゃるような気がする。


    北大路公子さんの『よねー予想』
    家電が次々壊れていって挙げ句の果てに家に穴があいた話で笑える

    ふくだももこさんの『心は自由』
    自身の生い立ちを書かれた話ですごく良い話だし勇気をもらった。

    ブレイディみかこさんの『愛は無償と値切るな』
    子育てに理解のない人は、「子どもを愛するなら」と母親の犠牲は当たり前だと論じ、子どもを育てる仕事に対して過小評価するが、子どもは犠牲によって育てられるべきではなく、幸福によって育てられるべきだという意見。ブレイディさんの保育士、母視点の話にはいつも共感する。

  • 2021年8月光村図書刊。2020年に発表された、77人のエッセイアンソロジー。コロナ禍の年だったのでその関連の想いが結構あり、興味深かった。毎度のことながら多彩です。

  • 2021年11月
    よかったものをいくつか
    村田喜代子さんの「雨雨雨雨雨雨」
    井上荒野さんの「物語爆弾のしわざ」
    小池真理子さんの「最期まで 語り続けた彼」
    ブレディみかこさんの「愛は無償と値切るな」

    明示的に描かれているかいないかはあるが、コロナの影響が色濃く出ている。それが読みたかったので満足。
    宇佐美りんさんのGoogleで旅する話などはリアルな旅行がし辛い今ならではの気もする。

  • どうも今年だけぱっとせず。コロナネタが多いのはそういう方針だろうけど。

  • 2020年に書かれたエッセイ77篇。

    「抱擁」小池昌代より
    「人のなかへ出て行かず、親しい誰とも話さず、家に閉じこもっていたが、誰かに会いたいと思わなかった。案外、わたしは平気だった。ただその平気さが、だんだんと重くなっていって、いつしか海の底にいるような気分になった。海の上にまた出られるだろうか。出られたとして、そのときには、何かが根本から変わっているのではないだろうか。」(P82~83)

    全世界で新しいウイルスとの闘いが始まった2020年、この文章に書かれたような不安感が纏わりついていた気がします。帯に書かれた三浦しをんさんの文章は「それでも希望を」と対の一文のように感じました。

    「大きく変わった暮らしのなかで、それでも私たちは喜びや悲しみや笑いを胸に抱いて生きている。」(三浦しをん)

    人生に一度、あるかないかの出来事の中で作家の方々はどんなことを感じ文章という形にしていかれたのか。今年はこの本、かなり待ち遠しかったです。しかし、コロナ禍といえど作家の方々、落ち着いておられた印象です。そこは2020年の混乱をパーフェクトに映し出してはいないかも?ただし、バァン!と「嬉しいことがありました!」というエッセイはなかったかなぁ。嬉しいこともしみじみとしたものでした。オンラインに関するエッセイが複数掲載されていました。

    気になったエッセイ
    「海を隔てバズった母」岸田奈美
    ミャンマーにおける車いす
    「旅の病」宇佐見りん
    グーグルでの旅。宇佐見さんのこれからの新たな世界。
    「抱擁」小池昌代
    今の私たちの世界はまるで浦島太郎の世界、かも。
    今年の個人的No.1。「図書」8月号…普段読まない本から掲載されるのがこの本の最良のポイントだと思う。
    「七輪大会」出久根達郎
    前回のオリンピック時のこと。
    「物語爆弾」井上荒野
    作家はするすると思いつく物語には気を付けないといけない。でも韓流ドラマは別!だそう。
    「社長ですか?」長嶋有
    あーあるあるこういうの、ですね。
    「キノコのスープ」岸本佐知子
    秋にぴったりのエッセイ。でもちょっとキノコを食べたくなくなるかもしれない。
    「戦争のために生まれた世代」保坂正康
    不運、不幸な世代の有無を狭い範囲で立証。
    「男の死」横尾忠則
    三島由紀夫の写真集制作を回想する。
    「書棚に関する回想から」月村了衛
    人はネットで本を<買わない理由>を探している。
    「南の島のよくウナギ釣る旧石器人」藤田祐樹
    こういう実験ってくすっとなる。面白い。
    「自分なり」角田光代
    究極の読書の後にしたことは、感情の共有ではなく独占。「私だけのための作品」と思いたい。

  • ベスト・エッセイは、読むのは初めてでしたが、色々なエッセイを読んでみたくなったので、買ってみました。それなりにはリラックスして楽しめました。佐伯啓思さん、高瀬隼子さん、藤原正彦さん、北大路公子さんのエッセイが特に良かったです。

  • 2020年に発表されたエッセイを集めた1冊。
    ここ数年、毎年読んでます。
    普段なかなか手にすることができない地方紙からもピックアップされていたり、「作家」だけではない様々な立場の人の生活や想いを垣間見ることがてきる1冊。

    同じ時期に書かれて、先に発売された某社から出版されたエッセイ集と比べ、読み応えがありました。

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著者プロフィール

日本文藝家協会(にほんぶんげいかきょうかい)
昭和21年(1946)、作家、劇作家、評論家、随筆家、翻訳家、詩人、歌人、俳人等、文芸を職業とするものの職能団体として誕生。大正15年(1926)に劇作家協会と小説家協会とが合併、設立された文藝家協会を前身とする。戦後、「社団法人 日本文藝家協会」として生まれ変わり、文芸家の権利を守るだけではなく、日本の文芸文化全般の隆盛を願って活動を続けている。


「2023年 『文学2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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