- 本 ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784813805861
作品紹介・あらすじ
闇の世の中を照らす文章の光。
人生の光がこの本の中にあります。
――本書編纂委員 町田康
日々の雑感、考察、失敗談から、亡くなられたあの方への追悼文まで…。
読む愉しみ、知る悦び。珠玉の随筆の数々をあなたに。
2023年に新聞・雑誌等の媒体に発表された中から選りすぐった、ベスト・アンソロジーです。
感想・レビュー・書評
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2024年6月光村図書出版刊。2023年に各媒体で発表された79人79篇のエッセイアンソロジー。シリーズ27作目。毎度のことだが多彩さがうれしい。山田正紀さんのUFOを見た話、明和政子さん、北野勇作さん、青柳菜摘さん、伊藤亜紗さん、のペットの話が心に残る。
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「ベストエッセイ」は2024の本作が初めて。
タイトルが示す通り、秀逸なエッセイの数々。
自分にとって「どなたですか?」という著者が多く、意外性を楽しめた。
笑ったり感心したり、とても充実した内容だった。
今後、継続して読んでいきたい。 -
「何かを表現できたと思った時には、その背後に、圧倒的な量の、表現できなかったものがあることを思い浮かべておく必要がある。(AIと連歌を巻く 永田和宏)」
2022年12月に公開されてから、わずか2ヶ月でユーザー1億人を超え、“ChatGPT”の話題に明け暮れた2023年。本書はその年にどこかの媒体に掲載されたエッセイの中から選ばれた作品集なので、上で紹介した永田和宏さんをはじめAIやChatGPTが出てくる話も多く、考えさせられたり感心させられたり。ブレイディみかこさんのエッセイには申し訳ないと思いつつ吹き出してしまった。大江健三郎さんが亡くなったのは去年だったなんて信じられないくらい、世界的にもびっくりするようなニュースが続き、時が経つのが早過ぎて怖いくらいだ。
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編纂委員作品を含む79人に及ぶエッセイ。
心に残った作品を列記する。
歌人が経験したクリーニング屋での一コマ。客の早とちりに対して、「すいません」ではなく、「こちらの説明が至らなかったかも」と、たった一言の言葉の力を思う。(P.185)
ノンフィクション作家が、イタリアのシチリア島でタクシーのシェアで乗り合わせたおじさんの故郷が映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の映画の撮影地。当時、主人公の少年は地元の農業高校に通っていたという、エピソードに惹きつけられた。(P.241)
63歳になって鍼灸専門学校に入学した作家は、鍼灸師の国家資格取得したのだろうか?なぜか気になってしまう(P246)
うまにそばの後に追加で中華丼を頼んだら、同じ具材だった。しかし、よく食べる!!
まさに「孤独のグルメ」さながらだ。(P.255)
父の遺品整理で、3段チェストから赤い靴下が大量に出てきたと、ロックンローラーらしい痕跡を感じる。また横尾忠則氏との交流も素敵なエピソードだ!(P.294)
コンビニで買った辛子明太子のおにぎりだと思って食べ始めたら、ねぎトロ茎わさび入りだったと云う話し、これは、あるある(P.350)
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●なぜ気になったか
この人の本は絶対読む!、と決めている作家さん含め、こんなにもそうそうたる作家さんたちのエッセイを一気に読めるなんて贅沢すぎる。これはたまらん!読まねば
●読了感想
80ものエッセイがあるとおもしろさはピンからキリまで。すべてをじっくりと読むことはできず、相性の合わないものは飛ばし読みに。でもその中で新たな出会いがあるのはこの本ならでは。合田文さんの著作を読みたくなった
#ベスト・エッセイ2024
#日本文藝家協会
24/6/24出版
https://amzn.to/3zo8Guk -
毎年楽しみにしているベスト・エッセイ。
もともと好きな作家さんのものは面白いし
ここで初めて出会うかたとはとても良いきっかけ。
前回あるかたの本を読んでみようと記録していたのですが
結局一年間読めませんでした。
次々とやってくる他の本に時間をとられてしまって。
今回もまたあるかたのエッセイ集をメモしておいた。
今度こそ読めるといいんだけど。
それとは別に明和政子さんの「脳科学者がイヌを飼ったら」
興味深かったので、少しここにメモ。
〈私は、ヒトとチンパンジーを対象として、
ヒト特有の社会性とその背後にある脳や心が
どのように生まれ、発達していくかを
明らかにしようとしている研究者だ。
チンパンジーは、ヒトと系統発生上
もっとも近縁な現生種である。
化石資料と分子生物学の資料によれば、
ヒトの系統はチンパンジーの系統と
約600万ー700万年前に分岐したとされる。
両種のDNAの塩基配列は、98.8%が同じであるという。
この数字は、ウマとシマウマとの間でみられる差よりも小さい〉
これを私は単純に
「つまりヒトとチンパンジーは
ウマとシマウマより近いということか」
と思いました。
それはともかく、明和政子京大大学院教授は
チンパンジーを研究、そして飼っているイヌを見て
最後にこうしめくくります。
〈私の人生において出会ったチンパンジーもイヌも、
そしてヒトである私の子どもたちも、
それぞれは大きく異なるが、
いずれもが美しい輝きを放ち、
生命の尊さを日々実感させてくれる。
「いま・ここ」の時空間で偶然出会い、
とおに生きているかけがえのない存在を
とても愛おしく思う〉
比較認知発達科学、面白そう。
京都大学に入るのは大変だけど。 -
楽に読める本。
特に私は
ラランド・ニシダ「母との遭遇」
カツセマサヒコ「行けたら行く」で本当に行く人
三浦しをん「なにを食べてる?」
この3話が面白かった。
アンソロジーの作品





