科学論文の英語用法百科 第2編: 冠詞用法

  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784814000487

作品紹介・あらすじ

本書を推薦します
◉山極壽一氏 (京都大学総長)
私のような,ゴリラの個体や個別の行動を問題にする研究の場合,英語論文を書く際に,物事を特定する冠詞選びを間違うと,読者に大きな誤解を与えることになります.ところが日本人にとって,一番難しいのがこの冠詞なのです.なぜこの語にtheが付くのか付かないのか,英米人には直感的に分かるらしいのですが,いくら英語上級者といえども,日本人にはなかなか理解出来ません.本書は,小林-益川のノーベル賞論文で名高い理論物理学誌の校閲者として,非英米人の英語を添削してきたパケット氏の豊富な経験に基づいて,そもそもの英語の考え方から説明する,とても本質的で実用的な本です.ぜひ,本書を活用して,誤解のない英語論文を書いていきたいものです.

◉佐藤文隆 氏(京都大学名誉教授)
日本の科学論文の英文校正を長年手がけた米国の物理学者による5巻本の第2編であるが,「誤り」の3〜5割が冠詞だという.近年の論文急増の国際的な競争の場で読者の目を捉えるには,正確な簡明さが求められる.そのためには誤解を与えない冠詞や代名詞の使い方が不可欠だ.近代科学を育んだ欧州語と違って冠詞のない日本語での表現者には最も不得意なテーマだが,その克服法を多くの誤用例を示して指南する.加算–不加算,物体–物質,普通の物質–普遍体–理想といった哲学めいた概念論から,想定読者を意識した言葉の同定法,果ては誤解を与えない謝辞の書き方まで,あくまで科学論文作成の指南に徹しているが,一つの日本人論にも読める.

◉青木 薫 氏(翻訳家)
日本語ネイティブにとって冠詞は鬼門だ.パケット氏がこれまでに校閲された膨大な英文において,誤りの3割から5割ほどもが冠詞用法の間違いだという.冠詞はかくも分厚い壁なのだ.この壁を乗り越えるためには,断片的な「冠詞の使い方」をつまみ食いしてもダメで,総体的な「冠詞的世界観」を知る必要がある.本書はまさにその冠詞ワールドを,日本語ネイティブのためにつぶさに見せてくれる本である.私は本書を読んでようやく隅々まですっきりした.英語を書かなければならない人だけでなく,英語を読む人にも本書をお薦めする.高い精度で英文を読み取るためには,冠詞に通じることが必須だからである.

感想・レビュー・書評

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  • 重要単語を扱った第1弾から満を持しての第2弾発売、今回初めてしっかり読みました。いつもネィティブスピーカーに英語を直してもらうと、かなりがっつり冠詞を直してもらえるのですが、冠詞についてのネィティブスピーカーの頭の中をとても論理的に説明してくれている。

    これからも英語を書くたびにチェックしないといかない本になるだろう。

    なんか理屈で言いくるめられている気がするのと、説明が少しわかりにくく、ページを何回も読み返さなければならないこと、また第1弾に続いて、物理学や数学の例が多く、文系頭にはきついこと(そして哲学的な問題にまつわる冠詞の問題も扱ってほしい) は今後の続編に期待したい。

  • 待望の『科学論文の英語用法百科』第2編!!
    日本人が間違いやすい冠詞について多くの誤用例と共に解説

    理図書 407||P22 11953274

  • 請求記号 407/P 22

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著者プロフィール

1993年 イリノイ州立大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学科博士課程修了.
現在,Paquette Research 代表,ワシントン大学物理学科教師.

「2016年 『科学論文の英語用法百科 第2編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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