数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話 (数学ガールの秘密ノートシリーズ)
- SBクリエイティブ (2019年11月23日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815603991
作品紹介・あらすじ
本書は、「数学ガールの秘密ノート」シリーズの新たな展開です。
数学に興味はあるけれど、数学が非常に苦手な女の子「ノナちゃん」が登場します。彼女が苦手なのは数学だけではありません。「自分で考えて学び、疑問を解決していくこと」が苦手なのです。ノナちゃんは、自分の思いに浸って説明を聞き逃したり、突拍子もない質問を発したり、「全部わからない」と嘆いたりします。そんなノナちゃんに対して、本シリーズのいつもの仲間が数学を教えていきます。
数学に苦手意識がある人がどのように勘違いをするのか。数式に対してどのように接したらいいのか。覚えるときにはどのように何を覚えればいいのか。学んでいてわからなくなったときにどうやってパニックから脱出するのか。そして数学に限らず学び続けていくために必要な心構えとは何か。数学が苦手なノナちゃんと、いつものシリーズのキャラクタたちとの対話が「教えること」と「学ぶこと」の情景をくっきりと浮かび上がらせます。
本書で扱っているのは、数学という科目ではなく、より大きな「考える」という活動全体です。考えて学ぶことが苦手な「ノナちゃん」との対話を通して、「考える」とはどういうことなのかを読者が体験していきます。読者は、本書を通して「考えること」や「学ぶこと」についてより深く理解することになるでしょう。
数学を学んでいる学生はもちろん、教える側の教師や親たちにぜひとも手に取っていただきたい数学読み物です。
感想・レビュー・書評
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2020-07-15 結城浩「数学ガールの秘密ノート 学ぶための対話」読了
これは数学的思考にとどまらず、科学的思考に関しての本。全ての生徒と先生に、読んでもらいたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数学ガール・シリーズの中でも、異色の内容でした。
これまでとは違い、今回は「教える側」が大きなテーマになっています。そして出てくる数学は、これまでで1番簡単な内容でした。
新登場のノナちゃんという女の子に、"僕"はどうやって数学を教えようか悩みます。その過程で、「教える側」が心がけることが見えてきます。
そして最後のノナちゃんの「ノナはノナの先生になる」という言葉に、思わずほろりとさせられました。
数学に限らず、誰かに何かを教えることがある方に、ぜひ一読していただきたい本です。 -
これは数学の本ではなく、人にモノを教えようとする人はすべからく読むべき本。
わかってしまった人には、わからない人が何に悩んでいるのかが理解できない。
これに気づくのはとても難しく、またわからない人は自分でそれが言えないから脱落していく。 -
僕たち「は彼女と、とても大切な対話をしている。そんな、手応えがある」。(cf. p.147)
学ぶ上での態度について書かれています.
数学だけでなく日常生活に活かせると思います.
個人的には,
新しい言葉を聞いたときや,
聞き慣れない言葉は声に出すこと (cf. p. 20)
わからなくなった時は「先生ノナちゃん」のように、
自身を客観視して自身の先生になること (cf. p. 178)
学びました.
p. 138 のノナちゃんへの注意が秀逸です.
自分への戒めにします.
数学をイメージすることが得意なノナちゃんのこれからの成長が,とても楽しみです.
ミルカさんはきっとノナちゃんに数学の才能を感じ,かわいがりそうです.
https://tinyurl.com/wba9ha5 -
数学を題材にして、「人との対話」についての物語。
キャラクターだと思ってもじれったい会話が続く。
が、このじれったさが物語の中だけのものではないリアルさを伴っていることもわかる。
相手のペースに寄り添って、ともに学ぶ姿勢であることが、”対話”であることをしっかりと、かつ柔らかく伝えてくれる物語になっている。 -
一次関数を例に教えることとはどういうことか、理解した人にとっては当たり前のことも理解に苦しむ人は必ずいる。
それを改めて気付かせてくれ、教育に携わる人には必読の一冊ではないだろうか?。
また、当たり前の内容を丁寧に、かつまた違う視点で説明してくれて新たな気づきもあった内容であった。 -
わかるとは、理解するとは、暗記するとは、こういった生徒たちが、学生たちが、我々人間が、何かを得るときに思う頭の中で浮かび上がる疑問について、それぞれ丁寧に、あらゆる立場から考えていく様子を書いている。人にものを教えている立場として考えていかなければならないことを簡単な数学の概念を用いて、それがきちんと理解出来ているかと問われているかのように追っていくさまは、自分自身でさえも理解をしているのかを問われ続けているようで楽しく読むことができる。
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めっちゃくちゃよかった。すべての先生に読んでほしい。この本は要約を拒否する。なぜなら、この本のなかで行われるやりとりそれ自体が重要だからだ。進んだり戻ったりの指導は、冗長で、だからこそ素晴らしい。
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今回は数学が苦手な不思議な少女、ノナに数学を教える話。
ただ、数学が苦手とかそれ以前の問題な気もしなくはない。ここまで数学の問題文がよく分からないなら、国語の読解問題も分からないんじゃないかな…。
正直言うと、非常に面倒くさいキャラ。家庭環境に問題がありそうだけど。
というわけで、今回は数学の学びという意味では新しい点はなし。数学が本当に苦手な人は、この本から読み始めるというのも一つかもしれないとは思った。
なお、主人公は興奮すると急に声がカン高くなって早口になるそう。今までの話でもそうだったのだろうか。小説だから分からない。
それにしても、理解力が乏しい子に勉強を教えるのは大変なのだろうなと思った。ノナは極端だけど、自分も理解力は低いほうだと思うから正直分からなくもない。テトラもそういうところは分からなくないと言っていたけど、こういう子って珍しくないのだろうなと思う。
それにしても、何だかちょっとモヤモヤする終わり方なのだけど、これでいいのか…。大丈夫と言ってるけど、本当に大丈夫なのかと思ってしまう。後、主人公の最後のセリフが「だから、僕は――」だけど、いったい何を言おうとしたんだろうか…。
著者プロフィール
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