- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815605483
作品紹介・あらすじ
2012年以来の長期政権となった自民党。権力は必ず腐敗といわれるように、本来であれば問題視されることが、まったく問題視されていない。森友加計問題を皮切りに、「入管法改正案」についてもほとんど議論議論されることがないまま閣議決定。
メディアの側も安倍政権に対して、議論を促すことがないばかりか、お互いの居心地のよい状態を維持しようとしているようにすら感じられる。
緊張感がなくなった権力とジャーナリストとの関係こそが、日本を停滞させる要因となってしまっているのではないだろうか。ジャーナリストというのは本来、波風を立てるものではないだろうか。
権力に対峙することによって、国民の知る権利にこたえていくべきではないか。
記者クラブに代表される従来のメディアのあり方がこのままでよいのか。新しい時代のジャーナリストに必要なこととは何か。嫌われることを厭わない2人が徹底討論していく。
感想・レビュー・書評
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嫌われるジャーナリスト。望月衣塑子先生と田原総一朗先生の著書。日本では嫌われることが悪いこととされがち。日本には嫌われることを恐れる人が多すぎ。嫌われてもかまわない。嫌われても自分の道を進む。嫌われても嫌われてもへこたれない。嫌われたからと自己嫌悪することはない。ジャーナリストは波風を立てて権力者を監視して対峙するのが仕事。権力者から嫌われてしまうのも仕事のうち。国民から嫌われてしまうのも仕事のうち。嫌われる勇気を持って嫌われることを恐れない望月衣塑子先生や田原総一朗先生のように強く生きないと。
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新聞記者と言う地位(失礼に聴こえるかも知れません。)が微妙な所迄、来ている。
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2021/2/16(火)読了。honto電子書籍にて。
ひたすら2人の対談形式。田原総一朗氏のスタンスの良さと思うのだけど、単純な右とか左とかそういう単純化をしないで、現実をしっかりと見据えた視点であり、いいものはいい、悪いものは悪いと言うところが、勉強になる。
いくつかの出来事の真相というか裏話というか、知ることができて、興味深かった。
望月さんの生き方は、著書「新聞記者」の方が深いけど、田原さんの生き方はあまりまとまって読んだことがないので、その一部を知れたのも面白かった。
ただ、書籍のテーマや新書だから仕方ないのだが、ジャーナリスト論にとどまり、物量もあまり多くなかった。もっと深掘りして鋭く突き刺さるものを読んでみたかったとも思い、ちょっとした物足りなさを感じた。それは自分で改めて事件報道、調査報道などの別の著書を読んでいこうと思う。
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●政治リーダーが、事前に用意した原稿を一方的に読み上げ、事前に提出された質問にしか答えられない。他の先進国ではまず見られない。
●森友問題で麻生さんはやめなかった。俺がやめたら安倍の責任になる。別にやめてもいいんだけど、俺安倍を守るために頑張っているんだと言った。だから安倍は麻生に頭が上がらない。
●予防線を張る政治家は「多分会ったことがないと思うが、記憶がハッキリしない」と言うようにする。しかし安倍さんは「断じて1度も会ったことがない」と言う。破られそうになって官僚たちが慌てふためく。
●田原総一朗、安倍晋三は、人間としては素直な男です。人の言うことをとてもよく聞く。だから自民党の中でみんなに好かれている。野党とは喧嘩するけれど、自民党内で反する人は少ない。逆に言うと自分が何をしたいかがないんです。
●「社会の木鐸として」なんていうのは…もともと権力者のお触れなんだ。つまりジャーナルやジャーナリズムはないし成り立ちからして権力とセットだった。フランス革命の頃から変わった。
●ネットでいちばん読まれているのはYahooニュース。普通の新聞社でネット対応しているデスクたちよりもきっちりチェックができている。
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