日本の妖怪 (図解雑学)

著者 :
制作 : 小松 和彦 
  • ナツメ社
3.33
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本棚登録 : 79
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816347474

感想・レビュー・書評

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  • 日本の妖怪の起源は古く、古事記、日本書紀でもオニなどの描写はあるそうです。

    妖怪をざっくり年代別に分けると、

    自然系 ⇒ 物質系 ⇒ 幽霊・怨念系 ⇒ フィクション系

    と変化しているそうです。

    初めは洪水や日照りなど自然現象が妖怪化したものが起源として起こり、

    その後、室町時代くらいになるとモノが結構豊かになり、
    付喪神(つくも)のようなモノが妖怪化したものが発生するようになりました。

    江戸時代になると社会情勢などに根差した怨念系の妖怪が書物なども相まって広がり、

    最近では、現実的な背景を持たないファンタジー系の妖怪が流行りだそうです。

    ・・・そうなんかー(小並感)

    ちなみにオニや八岐大蛇は一番古いタイプの妖怪で、オニは初め、あらゆる悪しきものの総称として登場したそうです。

    ・・・この「あらゆる悪しきものの総称」というのが、中2心をくすぐります(笑)

    ーーーー

    ほかにも本書の中では、「日本を魔道に引きつりこんでやるぜー!」と意気込んで中国からはるばる日本にやってきて、日本の天狗の紹介で高僧に挑むも、3戦3敗で「日本怖いわー」って言って帰っていく中国の天狗の話や、山姥が旅人を食い殺す人食い妖怪の面だけでなく、金太郎や弁慶の母親としても考えられているという話など、面白い妖怪話がたくさんあってグイグイ読んでしまう!

    ちなみに、妖怪に出会うには、黄昏時に物寂しい場所で心を不安定にするとよいのだとか。

    ほかにも近年の妖怪として、
    電車がなぜか斜めに止まる陽に感じるという現象から生まれた「サヌキナナメ」の話なども面白かった。

  • 妖怪が好きです。人間の空想力はすごいと思う。

  • 最近こんな本ばっかり読んでる(笑)
    創作における妖怪のスタンスみたいなのをね、つかみたくてね。
    とはいえ、すでにずっぽり京極センセイに影響されてて、逃れようもないわけなんですけどもw
    でも、一応上っ面だけでも勉強しとかないと、不安じゃないですか。

    図解本でとってもわかりやすいし、個々の妖怪や現象を取り上げた章は、読み物としても面白い。
    その一方、歴史やら学術的な妖怪論を述べている章はわかりやすいし、勉強になった。
    うむ、漠然とだけど妖怪の扱いがわかってきたような気がする……

  • 平成の世になり、妖怪もこんなに日の目を見られるとは!
    妖怪大好きです♪

  • 様々な執筆者が少しずつ書いている本。
    全体をさらっと知りたいだけならこれで良いと思う。
    ある程度妖怪について知っていて、もっと詳しく知りたい人には不向きだと感じた。

  • 怪異を学術的にどう捉えるかを学ぶことができた。怪異学の基礎が身に付きます。

  • 目に見える現実には、簡単に溺れもてあましてしまう。時には現実の影絵たる目に見えない妖怪達を見て力を蓄えよう。

    『百鬼夜行の見える都市』田中貴子
    『ザシキワラシの見えるとき』川島秀一
    『座敷わらしを見た人びと』高橋貞子

    日本近代文学
    主流 リアリズム文学
    写実主義 二葉亭四迷「浮雲」1889

    自然主義 島崎藤村「破戒」1906
         田山花袋「蒲団」1907

    異端 妖怪に愛着
    泉鏡花 「天守物語」1917
        「夜叉ヶ池」1913
        「草迷宮」1908
        「貝の穴に河童の居る事」1931
    谷崎潤一郎 「人魚の嘆き」1919
          「乱菊物語」1930
    芥川龍之介 「河童」1927

    『足洗邸の住人たち』みなぎ得一

  • なんか体系的な内容というより散文的な気がした。キャラクタとしての妖怪、人間の心理的な問題としての妖怪、民族学的な対象としての妖怪。色々入り交じってる。概論的なさわりだけなので、もっと突っ込んだものが読みたければ紹介されてる文献を当たるしかないのかなぁ。なにかしら妖怪全般を総括するような分かりやすがないのは、この「図解雑学」的には微妙。

  • 読みやすい!

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著者プロフィール

国際日本文化研究センター教授、同副所長

「2011年 『【対話】異形 生命の教養学Ⅶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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