- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784816366796
感想・レビュー・書評
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すごく素敵な小説だった。著者のキリンへのキラキラした思い、探究への熱意が感じられて、キリンのことがちょっと、結構好きになった。キリンにも解剖にも研究にも興味なかったけど、かなり興味が湧いた。最後の締めも心に響いた。すごくよかった。小説家かなってぐらい文章が整ってて気持ちもこもってて読んでてすごくキラキラしたものが伝わってきた。裏表紙が素敵すぎる…
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2022/5/6読了。
キリンの研究をしている著者が、なぜキリンを研究するに至ったかや、どのように新たな発見をするに至ったかを綴ったもの。
自身が好きなものをひたすら突き詰めていく姿勢を見ていると、自分の知識欲まで満たされた気になって心地よかった。
また、キリンの研究者という特殊な立場に至るまでの情熱や着実に目的を達成するまでの姿勢は素直にすごいと思った。
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研究者は好きな事を探求していく事に迷わず突っ込んでいくんだよ。どんなに苦しくても周りに笑われても、羨むくらいに真っ直ぐだ。
キリンが好きで、ここまできたこの方の研究結果が素晴らしい。 -
研究生活のおもしろさを知れる本。
学問が好きな人、研究者を目指している人におすすめな本だと思う。
私自身も生物学や動物が好きだが、この本を読んで「研究者って楽しそう」と心から思った。
キリンの独特な知識もつきます(笑) -
大型動物の解剖の大変さは想像を絶する。
そんな大仕事に淡々と挑み、こなした実体験を綴った貴重な一冊。
これから、この道に進む人、動物が好きな人、デッサンや塑像を作りたいという人にも、「解剖」という学問は必要なのだろうと思う。
そして、肉や魚をもはや自身で捌いて食べなくなってしまった、一般人にもこういう体験記は必要とされると思う。 -
世界的にも珍しいキリンの専門家の著書。珍しい標本にでも触れる感じで読み進めていった。解剖学の世界って未知だったけど想像以上に地道で根気が必要で判断力や記憶力も人並み以上を求められ要は思った以上にハードな仕事だと言うことがよく分かった。
人のためとか世の中のためとかではなく好きだから続けているという著者の言葉が一番刺さった。自分はもういい歳だけどこの姿勢は見習いたい。 -
キリンの8番目の首の骨を発見したキリン研究者の自伝。
これまでにキリンの解剖を30体以上もしているというキリン解剖学者が、どのようにしてキリンの研究を志したか、そしてキリンの第一胸椎は動くのではないかという推測を証明するまでの研究が振り返られている。
キリンの体の構造や生態にも詳しく触れられていて興味深かった。
途中途中挟まれているコラムも面白かった。
キリン研究者を育てたお母様も面白い人だ。
また、博物館の「3つの無」無目的、無制限、無計画。それが100年前と100年後の研究を繋ぐタイムマシンになるなんて。
心に留めておこうと思う。 -
単純にすごい!と思ったのは、筆者の郡司さんが専門科目を学ぶ前の学部1年のときからいろいろな先生に積極的にコンタクトをしていたこと。
自分の場合は、数学を勉強したいと思って大学に行っていろいろな話を聞いてみたいと思ったけど、そこまで活動しようと思うことはなかった。
そして、自分が知らない仕事や職種がまだまだたくさんあるということにも気づいた。
解剖学者だってなじみがないのに「動物の遺体を搬送する業者さん」なんて全く知らなかった。「○○になりたい」ではたどり着けない仕事。 -
読み始め 2021.6.27
読み終わり 2021.7.7
この本の著者は郡司芽久さん。東大大学院博士課程まで進学し、キリンの研究をした。これまで、30体以上のキリンを解剖している。
この本を選んだきっかけは、松山製造所実習中に平田寮最寄りの明屋書店に行った時に、たまたま見つけて、光がオススメしてくれたから、購入。元々キリンに興味あったし、丁度いいと思って即決した。
知識としては、キリンの5つの角は3/5が皮骨と呼ばれており、皮膚の下にある骨である。残りの骨は後頭部の骨が変形したもので、厳密に言えば、角ではないらしい。著者はキリン角3本説を提唱していた。
もう一つはワンダーネットという仕組み。ワンダーネットはキリンの後頭部あたりにあり、血圧の急な上昇や現象を抑える働きがある。例えば、水を飲んだ直後に頭を上げると急激に頭から血液が戻り、貧血状態に陥る。そうならない為の仕組み。
キリン体重800から1200キロ。車くらいでオスの方が体重が重い。
デスポーズ:項靭帯の働きが強く、死後に重力に打ち勝ち首が反り返ってしまう現象。
著者は、第一胸椎の動きをメインで研究していた。第一胸椎は肋骨がついており、胸椎に分類されているが、可動性があることより、働きは頸椎の働きもしてるのではないかということを研究。第一胸椎が動く事で上下各50センチの可動域が出るという。
生体の限られた条件の中で、進化してきたキリンの体はすごい。僕も限られた条件の中で、仕事あるもので何とかやる事を学んだ。 -
自分も動物の中で キリン が好きだったため手にとりました。
正直想像していた内容とは違いましたが
キリンに対する筆者の熱意、好意が伝わり
ただただ凄いなぁ、、の一言です
好きなことに熱中する
素敵な一冊です。