- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784816375392
作品紹介・あらすじ
「あれ飼うの?」常務の指示でジンベエザメ捕獲へ!
迷いイルカ……え、私が助けるの?
世界最小の魚を求めてジャングルへ…
水族館飼育係の知られざる飼育係の日常と、生きものたちとの出会いと発見について語ったお仕事エッセイです。
水族館の飼育係のお仕事は「お世話」だけではありません。珍しい生きものたちを探しに全国各地を駆け回り、「いい展示とは何か?」と日々頭を悩ませています。
本書では、大阪は海遊館、京都水族館、すみだ水族館、四国水族館と4つの水族館で30年以上飼育係として勤務してきた下村実さんが、飼育係のリアルと、生きものたちとの出会いと発見について語ります。
感想・レビュー・書評
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30年以上飼育係として現場にいた著者が、その仕事と
関わった数々の生きものたちの「リアル」な生態を語る。
・カラー口絵 ミニ水族図鑑、作中に出てくるおもな場所
・はじめに
序章 水族館の飼育係になるまで
1章 海遊館入社――魚を集めるにはまず酒を飲みます
2章 OBICセンター長になっても企画展示に悩む日々
3章 京都水族館へ転職――オオサンショウウオとの出会い
4章 四国水族館でこrからの展示のあり方を考える
Q&A、参考文献、写真クレジット有り。
水族館の飼育係は「水族」のお世話が仕事。
掃除・調餌・給餌。快適に生活してもらう。
でも、それだけじゃない。
「水族」を各地から集め、展示で来館者にその魅力を伝える。
著者の水族館飼育係になるまでの歩みと、様々な体験は、
紆余曲折あれど、一途に道を進む糧となる。そして就職。
海遊館入社とOBICセンター、京都水族館とすみだ水族館、
四国水族館と、それらの立ち上げに関与する。
日々の仕事の中での人や生物たちとの出会い、
エピソードの数々が実に楽しかったです。
様々な冷凍魚をかじって餌を品定めするとか、
種種の有毒生物に刺され、噛まれた感想に、驚き。
そしてコミュニケーション。
生物はもちろん、人とはもっと大事。だから、
国内外で培った出会いが人脈として築かれていると、しみじみ。
そして、なんと言っても生物たちへの愛が
駄々洩れしてるのが良い。
水族館に興味がある人にはお勧めの一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
水族館の飼育員として、海遊館や京都水族館の立ち上げに関わった著者が、自身の水族館飼育係としての遍歴を振り返りながら、そこで出会った水中生物の「リアル」な姿などについて語る。
水族館の立ち上げをはじめ、水族館の飼育員の仕事ぶりがよくわかって面白かった。オイカワやマアジなどの身近な魚から、ジンベイザメ、オオサンショウウオなどの有名な生き物、そして、これまで知らなかったポリプテルス、コモリガエルなど、様々な水中生物のエピソードも知ることができ、興味深かった。
水族館の来館者が自然の世界に向かっていけるきっかけになるような水族館にしたいという著者の思いに共感した。本書を読んで、どこかの水族館にまた行ってみたくなるとともに、川や海など身近な自然に触れてみたくなった。 -
海の生きものは千差万別多種多様。その一部を飼育している水族館、大変なこと多いだろうが好奇心をくすぐられることも多いだろう。飼育員の世界のぞいてみたい
#水族館飼育係だけが見られる世界
#下村実
24/4/12出版
#読書好きな人と繋がりたい
#読書
#本好き
#読みたい本
https://amzn.to/3xAkp8t -
読んでいる最中から水族館に行きたくなった。でも著者は水族館に来た後は、また水族館に行きたいと思うのではなく、自然に目が向くようにしたいと言う。そんな思いが確かに伝わる内容だった。
その思いを形にして展示していると言うので、四国水族館、京都水族館にはいつか行ってみたい、行く計画を立てよう。
話が面白く、色々と知らなかったこと、不思議だなと思ってたことを教えてくれるので、スイスイと読めた。 -
海遊館、京都水族館、すみだ水族館、四国水族館を渡り歩いた著者。
水族館の魅力と、生物の魅力と、関わる人たちの魅力と、著者の魅力が心地よい。
なんてか、片足オタク界に突っ込んで、もう片足をちゃんと人間界においておける人の本は、面白い。
ほら、こんな可愛いでしょ、可愛いんですよ、わかって欲しいな、できたらこっちに興味持って欲しいな、という感じがいいのかも。
水族館好きな、お子さまにおすすめ。
ほっこり。
参考文献の筆頭が「新選組始末記」なのはなぜ。 -
水族館は好きだけど、この本を読んでその裏側まで知ることで自分は表面的なことしか見れていないと思った。次は○○水族館に行こう、ではなく周りの川や海、山に目を向けることが出来るようになりたい。
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コミックエッセイだと思ったら、活字の本だった。
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海遊館、京都水族館、サンシャイン水族館、四国水族館の立ち上げに携わった筆者の本。
飼育員の苦労や展示方法の悩みなどいつも観ている水族館の裏側を少し知れた感じ。
水族館の始まりは大久保利通で国民に教養を身につけさせ民度を上げたいとの思いからでだったとは知らなかった。水族館は展示をみて終わりではなく、そこから普段の生活で自然に興味を持ち、知見を広げていってみては?と書いてあり、子どもと実践したいと思った。
いい展示とは?というところで、水槽の中で泳いでる魚より、普段の状況と同じような所で見えるか見えないかという第六感を刺激される展示が好まれる。というところからハイデッカーの存在と時間に繋げていて理解出来たようなできなかったような感じだった。
また、自然で見る姿を水族館で再現するのは難しく、自然に触れる経験をして水族館に行くのがいいなと思った。 -
先週行ったばかりの京都水族館にまた行きたくなった。そしてその後は鴨川を覗きに行こう。