ここ: 食卓から始まる生教育

  • 西日本新聞社
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感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784816707360

感想・レビュー・書評

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  • なかなか良い本でした。前半が面白くて、特に家庭における性教育に関する指摘はめちゃくちゃ参考になりました。以下、抜粋「家庭の役割は性の話をオープンにすることではない。家庭ではそうした話はしなくてよい。どころかしない方が良い。家庭では性の話はそう簡単にはできない、しないという雰囲気を作り、子どもが「うちの家は厳しい」「へんなマネはできんぞ」と思わせることが大事。家庭で性の話をすればするほど、子どもたちにとって性は身近な存在となり、超えやすい敷居となる。日常会話は十分に保ちつつ性の話はしない。それが親子のコミュニケーションのあるべき姿だ」。また食卓の大切さについても書かれており、子どもを持つ人にはお勧めの一冊です。

  • これからお母さんになる方。
    もうすでにお母さんの方。
    読んで下さい。
    これからお父さんになる方。
    もうすでにお父さんの方。
    読みなさい。

    僕は思うんです。
    育児がどれだけ大変か。
    仕事してる方がよっぽど楽なんですよ。
    仕事して疲れたから、子供の相手はしない。妻との会話もしない。
    ゴロゴロして飯食って寝る。
    そんな男は死んで下さい。

    妻をいたわりなさい。
    子供と会話しなさい。
    妻も子供も抱きしめなさい。
    当たり前なんです。

    子供は生まれてくることが奇跡なんです。
    妻は子供を、生命を宿すことが出来るんです。
    ひっくり返っても男性が女性に勝てるわけがないんです。
    妻、そして子供を包み込める夫でありたい。
    心からそう思いました。
    またいい本に出会えました。
    ありがとう。

  • 今読んでる途中。思わず涙が。。。
    気になるフレーズをいくつか。
    ・子どもはお乳と一緒に愛を食べて大きくなっていきます。
    ・ある保育園の園長先生の言葉「乳児には肌を離さないで、幼児には手を離さないで、小学生には目を離さないで、思春期の子どもには心を離さないで」

  • 私とこの本との出会いは保健所実習に行ったときのことでした。
    近年、十代における避妊や妊婦の喫煙、親子の絆の希薄化における児童虐待や育児放棄、いじめ自殺、親の食に対する認識の甘さ(朝食の欠食、間食の過剰摂取)など、子育てにおいて非常に深刻な問題を多く抱えている。
    ここで、生命を授かることの素晴らしさ、生きていることの有り難さ、思い遣りをもって人と接することの大切さ、その原点にあるのが家庭における食卓だということが書かれたのがこの本です。著者は「生教育」「性教育」「食育」この3つは深い繋がりがあるものであると述べています。
    将来、子育てを考えている学生さんは男女問わず読んでもらいたい本だと思います。

  • 内田先生のお子さんのエピソードに感動しました。

  • 著者の内田さんは助産師で、
    性教育の講演活動や思春期の子供たちの悩み相談をされている方です。

    先月、倉敷で内田さんの講演会がありました。
    講演会に行く直前、大雨が降っていたにも関わらず、
    9才の娘が突然、「私も付いて行きたい」と言いました。
    結果的に、娘にも聞かせてあげることができ、本当に良かったです。
    娘は娘なりに理解したようでした。

    性を大切にしようと思えば、生が大切になります。
    性教育は生教育です。
    生を大切にすれば食が大切になります。
    生きることは食べること、食べることは生きることです。
    「性」と「生」と「食」はつながっているのです。
    という内容のお話でした。

    死産したお母さんが、その夜赤ちゃんを抱いて眠り、初乳を含ませていた話、
    乳癌で亡くなられたお母さんが5才の娘さんに1番に教えたかったのは味噌汁の作り方だった話、
    どれも涙無くしては聞けませんでした。

    食事を作ることは『あなたの事を愛しているよ』と伝える一番簡単な方法で、
    毎日「美味しいよ」とか「お母さんありがとう」とは言ってくれないけれど、
    食べる側には伝わっているよ!ということでした。

    私は決して料理が得意ではありません。
    キャラ弁は時間がかかるので、せめてウインナーを「たこさん」にするくらいです。
    でも、学校が休みの時には必ずお弁当を作って仕事に来ます。
    下手な私の料理でも「給食よりもお母さんのごはんが好き」と言ってくれます。
    そう言われると嬉しくて。

    また早起きして頑張るぞ!!

  • 中学生以上の人に一冊勧めるならと言われたら、迷わずこの本を選びます。大切な、一冊。

  • 子どもたちにできること。それはただ愛情を惜しみなく注いであげること。それをするかしないか。子どもはきっと目に入れても痛くないはずだ。

  • 「2015年 新入生にすすめる私のこの一冊」

    http://opac.lib.tokushima-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?materialid=212000652

  • 助産師であり、子育てアドバイザーや思春期の子どもの相談を受けたり、「生」「性」「いのち」「食」をテーマにした講演活動をする内田美智子さんと九州大学農学部助教授の佐藤先生の著書。

    ふつうの人が一生で何度かしか体験することのない出産の現場に何千回と立ち会って、赤ちゃんを取り上げてきた助産師さんから見た「生」の在り方について教えられる。

    子どもが小さいうちは、なんでこんなに泣くんだろうと思うくらい泣き続けることもあるけど、子どもが泣くのは本能であり、ひとりでは何もできない自分を守ってもらう唯一の手段。そのうち子どもは、人に見えないとこで泣くようになるんだから、しっかり泣かせて、しっかり抱き締めてあげることが大切。

    そして、最近あまりにもオープンになりすぎた「性」に関しては、理解がよすぎる親になるのではなく、昔のように家庭で簡単に「性」の話ができない環境が望ましい。
    「性」は秘め事であるという意識をもちつつ、性の役割、大切さは同性の先輩や同性の専門家から話を聞く機会をつくる。それも、できればマンツーマンで。

    また、子どもの心をつくるのは、やはり家庭での「食」が原点になる。
    もちろん何を食べるかにもよるけど、家族で食卓を囲むこと、子どもに料理を手伝わせることで、心の豊かさを育み、いつでも帰れる場所をつくることができる。
    飽食の時代と言われる今、何かあればおやつや間食、家になくてもコンビニですぐに買い食いをする習慣はなくし、お腹を空かして家族でご飯を食べることが大事。

    「生」と「性」と「食」は繋がっている。
    子どもを育てるというかけがえのない大仕事ができる今、今しかできない体験を噛み締めて、たっぷりの愛情を注いでいこうと再確認させられる一冊でした。

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著者プロフィール

助産師。
1957年、大分県竹田市生まれ。国立熊本病院付属看護学校、国立小倉病院付属看護助産学校助産師科卒業。福岡赤十字病院参加勤務を経て、1988年、福岡県行橋市にて、産婦人科医の夫とともに、内田産婦人科を開業した。2004年、九州思春期研究会設立。事務局長をつとめる。また、文部科学省嘱託、性教育実践調査研究事業員をつとめ、現在にいたる。九州の学校を中心に、講演活動も続ける。著書に『ここ―食卓から始まる生教育』『いのちをいただく』『紙しばい いのちをいただく』(すべて
共著/西日本新聞社)がある。

「2013年 『絵本 いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内田美智子の作品

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