ソフトウェアテストHAYST法入門 品質と生産性がアップする直交表の使い方

  • 日科技連出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784817192288

感想・レビュー・書評

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  • 組み合わせテストにおいて効果的な組み合わせを導出するための手法「直交表」と直交表を基にした「HAYST法」の入門書。
    膨大になる組み合わせから組み合わせを効果的に導き出し実践適用する手法。実適用の実績があるため、実適用する場合のポイントが押さえられている。
    直交表や線点図は、品質工学を知らない自分はとっつきがたいと感じてしまうが、まずは愚直に適用してみましょう。
    理論より実践。

  • 直交表をソフトウェアテストに応用した「HAYST法」についての書籍。ソフトウェア・テストPRESS第2巻の特集記事「直交表による組み合わせテスト入門」とあわせて読みたい一冊。より数学的な内容で、技術的な内容以外にも組織への適用などの章もある。

  • なかなかの良書。

    直交表やHAYST法自体の説明もさることながら、第12章の「HAYST法の組織的展開」が特に秀逸で、切り口は違いながらも、あの名著 JavaからRubyへ を彷彿とさせる著者らの熱い想いが垣間見える。

  • この本は、2006年6月19日に「入門 タグチメソッド」を書かれた立林和夫さん(同じ会社の大先輩)から
     日科技連出版社から、「直交表によるSWデバッグ」について、秋山さんに本を書いてほしいと言ってきました。
    というメールを頂いたのが始まりでした。

    当初の企画では、最終原稿締切日が2006年12月27日なので、実に半年遅れたわけです(大汗)。
    それでも、色々な人にチェックいただいて、助けていただいてこうして本にすることができました。

    どうもありがとうございました。

    簡単に内容をご紹介すると、超多忙のにしさんに無理を言って書いてもらった「推薦のことば」から始まります。
    これが、すごいんです。この「推薦のことば」を読んだらマジで読みたくなります。それも、まじめにしっかりと読まなきゃって気にさせます。

    そして、章立ては、

    第1章 ソフトウェアの現状
    第2章 爆発するソフトウェアの開発とテスト
    第3章 直交表によるソフトウェアテストの概要
    第4章 HAYST法によるテスト戦略
    第5章 HAYST法で使用する直交表
    第6章 直交表への割付けテクニック
    第7章 禁則の回避
    第8章 組合せ網羅率の検証
    第9章 テスト実施とバグの解析法
    第10章 特殊な割付け
    第11章 HAYST法の実際
    第12章 HAYST法の組織的展開

    となっており、第1章、第2章を吉澤さん、第3章から第11章を秋山、第12章を仙石さんの分担で書きました。

    吉澤さんは私の品質工学とTQMの師匠で、明日、60歳のお誕生日を迎えられます(昨日、定年退職記念パーティに参加してきました)。
    ここ数年、一緒にソフトウェアテストのコンサルティング活動をさせていただいているのですが、現場の課題を解きほぐすのがものすごく上手です。また、品質に対する哲学をお持ちで、私もかなり影響を受けています。

    仙石さんは、KDIのK.Crewで、Knowledge Torchbearerです。以前、KDIのトップだった木川田さんが、大阪大学客員教授に転職されてしまったので、現在は仙石さんがKDIのリーダです。野中郁次郎先生の指導を受けながらナレッジや知識創造についてコンサルティングしている珍しい人です。

    私はと言うと、この本を書くことで「HAYST法の定義」をしたかったんですね。
    定義といっても今でも進化・改良中なので厳密な定義はできないのですが、それでも、HAYST法の目指しているところ、他のテストタイプとの関係、HAYST法で使用している特殊な用語の定義をしなくてはという気持ちがありました。

    もちろん、実用性ということも頭に置きながら書いたのですが、残念ながらそちらは、読者がかなり読み込み、実践し、わからないことをTEFなどで積極的に質問するということをしないと難しいかもしれません(私の力不足です)。
    (難しいといいますか、実際にやろうとするとかなり面倒な、5,6,7章はPICTツールで代用するという方法で始められるのがよいかもしれません。 ← さすがにここまでストレートには書けませんでしたが、PICT自体の紹介は入れています)

    ということで、「ソフトウェアテスト HAYST法 入門」には、どの本にも書いていないことがいっぱい詰まっています。
    ソフトウェアテスト関係者には是非読んで欲しいと思っています。

    いやぁ。本当に出版できてよかったなー。うれしいなー。

  • HAYST法とは、
    Highly Accelerated and Yield Software Testing
    の略とのこと。日本語での表現を副題にしてもらえると、とっつきやすかったかもしれない。

    直交表について、詳しく触れている。直交表は、
    「最適条件を求めるために適用するのではなく、論理欠陥の有無を検証するテスト条件を作る」ために用いるとのこと。

    ファームウェアの問題の分析結果として、
    機能組み合わせ、
    単機能
    判定困難
    がそれぞれ同じくらいあるとのこと。

    判定不能を組み合わせ か 単機能であるとすれば、単機能の機能組み合わせが半々とのこと。

    そこで、機能組み合わせの仕方に絞って検討したのがHAYST法とのこと。

    実際には、単なる論理的な組み合わせだけではなく、過去にあった問題や、重要な組み合わせは必ずやるようにするらしいので、理論だけを齧って振り回すのは危険かもしれない。

    Xeroxが、Ethernetの情報源であり、事務機械の最先端を行く会社であることが、本手法の重要な点だと感じました。
    たとえば、仕様の中身がよくわかっており、仕様の直交性が確認できるから、直交表が意味があるといったような。
    仕様が、非対称であったり、不完全である状態では、うまくいかないかもしれません。

    過去の課題、論理的な矛盾をどのように作業の前提として手法と共存させるかが課題になるのでしょうか。

    参考文献は、基本的な文献が列記されています。

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